誰しもが人生という道を歩む中で、その道は山あり谷あり、枝道やまわり道の連続でしょう。今回は当ミュージアムのコレクションより、いったんは別の進路や職業の道を歩んだ後に「画家になりたい」」と絵画の道に進む決断をした画家たちによる作品を紹介します。
川村清雄は御庭番の家系に生まれ、武士の教養として美術をたしなみつつ、渡米を前に絵画修行を後押しされ画家の道を選びました。白瀧幾之助は少年時代から鉱山の仕事に従事し、鉱山技師を目指して上京するなかで画家の道をこころざしました。鈴木良三は東京慈恵会医科大学を卒業し、医師として歩みながら画家へと転身し、井手誠一は銀行員として働いたのちに画家へ転身しました。
多様な経験を持つ彼らの歩みのなかで、別の職業や進路に身を置いていた日々は、絵画とは無関係の経験のようにも映ります。しかしながら、その回り道の中では、職業や置かれた環境で培われた観察する力、社会のなかで人とかかわった時間、生命と向き合った経験などがたくわえられていきます。こうした蓄積は、のちに画家としての表現を支える重要な土壌となったことでしょう。
本展では、画家たちがそれぞれの道のりの中で選び取った画家という生き方に焦点を当てます。人生は一度きり。彼らが自らの思いに向き合い、「画家になりたい!」と歩みだしたその先に広がるそれぞれの人生と作品をお楽しみください。

◎学藝員によるミュージアム・トーク
10月25日(日)、1月16日(土) いずれも午後2時から約30分間

◎学藝員とお散歩企画 第二弾
ご好評につき第二弾が決定!ミュージアム周辺のお散歩ルートをゆっくり楽しみます。
・11月8日(日)雨天決行
 午後2時にサイトウミュージアムに集合*保険は各自でご加入ください。

◎学藝員による絵画のお話スライド・トーク
展示室にて絵画のよもやま話に花を咲かせます。(毎回異なる内容となります)
・12月6日(日)テーマ:画家になりたい!
・2月13日(土)テーマ:絵画の可能性について
  いずれも午後2時から約40分間