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Exhibition Reviews & Guide ..

ビニプラ?
  8/19〜8/27 日本昭和音楽村
 
  藤浩志が「ビニール・プラスチック・コネクション」の岐阜会議を開くというので、綾子さんの車で訪れる。会場の日本昭和音楽村は、「憧れのハワイ航路」などの作曲で知られる岐阜県養老郡上石津町出身の江口夜詩の業績を記念して、同地につくったもの。名古屋から車で1時間半ほど、音楽ホールのある記念館を中心に、近くには池やキャンプ場もあり、リゾート地としてなかなか快適なところ。その記念館や池の中にもビニプラ素材を使った作品が展示されている。カヌーで池に設置された作品を見たあと、午後2時から公開ディスカッションに参加。おっと、ドキュメント2000のマドンナ、橋本敏子ちゃんも来ている。進行役は江口よしこ。江口夜詩(よし)の記念館で江口よしこ? 藤浩志と楠丈(くす・たけし)の関係(実は同一人物)のように、きっとなにか仕掛けがあるにちがいないと思ったら、本物の江口よしこさんだった。しかも彼女は去年福岡で会ったことのあるカワイイコ。残念ながら時間がなく、途中退席。
[8月19日〈土〉 村田真]
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申明銀展「よりよくよりよりよく」
  8/22〜12/26 渋谷ZOOM
 
 
申明銀展 カラフルな小型プードル犬が250匹ほど並んだ。250匹わんちゃん大行進。タイトルの「よりよくよりよりよく」は「better than better」を直訳したものだそうだ。そのタイトルと作品の関係はまだ不明。
[8月23日〈水〉 村田真]
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STILL\MOVING 境界上のイメージ――現代オランダの写真、フィルム、ヴィデオ
  8/8〜9/24 京都国立近代美術館
 
 
アールナウト・ミック「崩れ行く部屋の中の柔らかな通路」
アールナウト・ミック
「崩れ行く部屋の中の柔らかな通路」1999
(ビデオ・インスタレーション)
「STILL\MOVING」展は現代のオランダを知るのに重要なファクターが、たくさん含まれているのではないかという印象をもった。とにかくこれはいま関西ではイチオシの展覧会だ。クスっと笑ってしまうようなもの、胸をえぐられるような気分になるもの……。軽快なタッチと言えるものはほとんどないが、皮膚を逆撫でるような生々しさに、ずっしりとしたエネルギーを感じる。そして、表現のしようがないこのダッチ・テイストをどう語ればいいのか悩んでしまう。
[8月24日〈木〉 原久子]
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第3回上海ビエンナーレ プレス発表+アーティストトーク
  国際交流基金国際会議場
 
 
上海でもビエンナーレが行なわれてたなんて知らなかったけど、3回目にして初めて外国人作家を入れるんだそうだ。そこで選ばれたキュレーターが清水敏男。プレス発表では上海美術館の館長さんや、上海ビエンナーレ事務局のなんとかさんがいろいろ説明してたが、なんかボソボソとやる気なさそうに話してた。あるいは、あれが中国人のフツーのしゃべり方なのか。いずれにせよ寝た。出品作家の李禹煥、宮島達男、モリマンこと森万里子のトークは、清水さんの的はずれな質問もあって眠気がさめた。清水さん、ツボを押さえてますね。その他の出品作家は、安藤忠雄、河原温、舟越桂、蔡國強、アニッシュ・カプーア、サルキス、キーファー、マシュー・バーニーら、計68人。なんだ、いつものメンバーじゃねーか。
[8月25日〈金〉 村田真]
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六甲アイランドWATER FRONT OPEN AIR PLAY現代アート野外展
  8/5〜8/27 神戸・六甲アイランド
 
 
六甲アイランド
國府理「自動車堂」2000
7回目を迎える海辺での野外展。海辺と云っても白い砂浜などを思い出されては困る。六甲アイランドは埋め立て地で、島の南端にある遊歩道を使ってこの展覧会は行なわれているが、コンクリートの岸壁の向うは青い海ではなく、黒く澱んだ海だ。潮風を受けて、少しけだるそうに見えたり、凛として見えたり。そのときの天気や気分しだいで、どんなふうにも見えてしまう。これだけ幅をもたせて見せてくれる野外展も少ないように思う。高層住宅群や、椰子の木なんぞも並んでいる人工的な風景との間に広大な空き地があり、美術作品との取り合わせは、違和感があるような、ぜんぜんないような……。
[8月27日〈日〉 原久子]
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テレビゲーム展
  6/15〜8/29 神戸ファッション美術館
 
 
テレビゲーム展
会場風景
copyright 2000, Kozo Takayama
展示室中央部分に、大きくプロジェクションされた画面を見ながらできる「テトリス」と「インベーダーゲーム」が、まるで往年の大スターといった感じに鎮座している。後ろに並んで、待ってみたものの、ゲームをやっている最中の人にとっては、後ろに立たれるくらいなんてことはないのである。会場のぐるりにはテレビゲームの端末が並び、子どもも大人もゲームに熱中。そして、世界中で大ヒットしているキャラクターといえばピカチュウ。ピカチュウのグッズが山のように並んでいる。興味のないものは、何を見せられても同じだというのは、いろんな意味で、この展示を見ていてとてもよくわかった。インターフェイスの変遷、テレビゲームをささえてきた人の系譜など、歴史をたどるパネル展示などには誰も目もくれない。担当学芸員から聞いたところ、同じ顔ぶれの小学生たちが30人くらい、開館時間を待ち切れない様子で毎日来館するという。美術館・博物館に無料で入場できるパスが配布されている小学生たちにとって、ゲームを思う存分できるパラダイスのような場所だったに違いない。
[8月27日〈日〉 原久子]
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エドワード・ホッパー展
  7/15〜8/27 Bunkamuraザ・ミュージアム
 
 
エドワード・ホッパー
なんだ、ホッパーってヘタクソじゃねーか、と安心してしまう展覧会。パリに学び、アメリカ東海岸の日常を淡々と描いたわけだが、イラストレーターから出発したせいか色が単調だし平坦だ。これなら安井曾太郎のほうがずっとうまいぞ、と思わせてしまうほど凡作の多い展覧会。
[8月27日〈日〉 村田真]
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大竹茂夫壁画展「森の生活」
  8/29〜9/10 京都・アートスペース虹
 
 
「森の生活」
「森の生活」作品部分
壁と天井をたて込んで、画廊のなか全体に描かれている森。実在しそうでしない植物や動物が、半円形の天井にまで描かれ、床にしゃがんで見ると、秘密の花園に迷いこんだような気分になる。
[8月29日〈火〉 原久子]
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