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ArtDiary ||| 村田 真のアート日記
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1月29日(木)

東京芸大油画科の卒業・修了制作内覧会を見に上野へ。おっと「日本・現代・美術」の椹木野衣氏に会う。明日も会うんだっけ。それにしても変換しにくい名前だ。内覧会は、美術教育を根底から考えさせられるものだった。ただ1人、西山美なコと藤原隆洋を臆面もなくパクった、でもそれだけじゃない阿部桂子(だっけ? 違ってたらごめん)に一縷の望みを託そう。
 5時に大浦食堂で加藤チャコさんと待ち合わせ。チャコさんは、わが愛する妻とボストンの美術学校で同級生だった画家。今はオーストラリアで障害者の美術を研究しているとかで、アウトサイダー・アートなどについて聞かれる。そのままチャコさんと佐賀町エキジビット・スペースでの「余韻。オーストラリアに響いた日本。」展のオープニングへ。久々登場の自称美術ジャーナリスト、名古屋覚(敬称略)と門前仲町で飲む。

アートシーン1997-1998
●名古屋 覚
1月30日(金)

2日前、「トウキョウ・トラッシュ」というホームページの自称山口裕美から、「あんたはエライ!」と勝手に誉めるアートアワードをやりたいので新年会のつもりで来てくれ、との電話をもらった。誉める人は倉林靖氏、椹木野衣氏、山口氏、ぼくの4人で、ぼく以外は去年も誉めたそうだ。
 「新年会のつもりで」若干遅れて新宿の飲み屋に駆けつけると、すでに全員そろってる。なんだかんだくっちゃべって、倉林氏は松澤宥、椹木氏はログス・ギャラリー、山口氏は河本信治(京都近美)、ぼくは中村政人を推薦し、それぞれ優秀賞を勝手に贈呈。大賞はひょうたんから駒形克哉に決まった。後日、この時のやりとりが「トウキョウ・トラッシュ」に載ることを知ったが、聞いてねーよそんなこと!

アートシーン1997-1998
●山口裕美

●倉林靖

●村田 真
1月31日(土)

1時、作家の鷲見和紀郎氏と待ち合わせ、2年前に亡くなった吉松哲夫の回顧展の相談。1時半、森村泰昌の記者会見ならぬ前夜祭イベント。その後、愛する妻と「河原温―全体と部分」展を笑い飛ばしてから、「イタリア美術1945-1995」展を見て、オープニングレセプションへ。以上、東京都現代美術館でした。
 レセプション会場で国籍住所ともに不明のキムさんに誘われ、敬称略の名古屋となぜか、マリー・アンジェ・ギルミノと「マチュー・マンシュ展」を見に、キムさんの車で立川のスタジオ食堂へ。寒いのでホットワインをいただく。東奔西走したわりに、カネにならない1日でした。

2月2日(月)

神宮前に本日オープンのトキ・アートスペースへ。オーナーのトキノリコさんは、ルナミ画廊に長年勤めていた人。どのくらい長年かっつーと、ぼくが大学を出てぴあに入った時にはもうルナミにいたから、ン万年てとこ。がんばろうね、トキさん。オープニングは「村上慎二展」。村上氏は、廃校が決まったTSA(東京芸術専門学校)の第2期生。その同期だったセゾン美術館学芸員の是枝開氏も来ていたけど、彼の場合、21世紀を前に母校も今の職場も失われるわけで、笑いごとである。

2月3日(火)

小山富美夫ギャラリーの「椿昇展」オープニング。どうして椿のような不穏な男が女子校で教えられるんだろう。関西の7不思議。また名古屋と門前仲町の同じ店で飲む。

2月4日(水)

国際交流フォーラムでの日豪友好記念セミナー「地域社会とアート」を聞く。ルナミ画廊の並河恵美子さんの尽力で実現したものだが、アーティスト・イン・レジデンスを巡るツライ話に。司会の矢口國夫MOT学芸ブチョーらと今日も飲み飲み。

アートシーン1997-1998
●矢口國夫
2月6日(金)

P3で「岩井成昭展―DIALOGUE」のオープニング。言語の異なる人たちによる会話、つまりディスコミュニケーションについてのビデオ作品。2次会に、また名古屋が……。

2月7日(土)

恵比寿で、ハヤカワマサタカギャラリーの「マリー・アンジェ・ギルミノ展」と、オオタファインアーツの「島袋道浩展」が同時オープン。合同2次会に、またまた名古屋が。3次会は島袋くん、曽根裕氏と。4次会にはPHスタジオが加わって……アル中日記か?

アートシーン1997-1998
●曽根裕
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