2017年10月15日号
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ウィーン・アクショニズム

Viennese Actionism(英), Wiener Aktionismus(独)

1960年代のウィーンに現われた、身体加傷を伴う過激なパフォーマンスを行なった一派のこと。ヘルマン・ニッチ、オットー・ミュール、ギュンター・ブルス、ルドルフ・シュワルツコグラーは、身体をマテリアルとして使用し、タブーに踏み込むようなショッキングな一連のアクション(パフォーマンス)を展開した。ニッチはペインティングを制作する一方で、動物の死体や血を使用した「OMシアター(Orgien Mysterien Theater)」と称する祭儀的な集団アクションによって抑圧された感情の発散を目指し、ミュールは汚物とセックスにまみれたアクションを経てコミューンを形成し、ペインティングから自身の活動を始めたブルスは、自らの身体をペインティングの延長として捉えて、その身体性を探求することへ向かった。これらの行為は、タブーに抵触するようなテーマに取り組むものであると同時に、身体をマテリアルとして取り扱いながら、その性質を分析する試みであったといえよう。この試みの多くは映像として撮影されている。特にミュールとブルスのアクションは、実験映画作家であるクルト・クレンや、ピーター・ウェイベルによって多く撮影されている。クレンは、コンセプチュアルな構造映画を制作する一方で、このようなパフォーマンスをフィルムに撮影していたが、それは単なる記録を超えてアクションをマテリアルとして再構築する試みであった。

著者: 阪本裕文

参考資料

  • 『Action Films』, Kurt Kren, Index, DVD, 2004
  • 『Das Aktionstheater des Hermann Nitsch』, Hermann Nitsch, Edition Kröthenhayn, CD+DVD
  • 『Bodyanalysis/Actions 1964-1970』, Günter Brus, Edition Kröthenhayn, DVD, 2008

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