2019年02月15日号
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グリニッジ・ヴィレッジ

Greenwich Village

グリニッジ・ヴィレッジはニューヨーク州マンハッタンにある地区の名称である。西はハドソン川、東はブロードウェイ、南はヒューストン通り、北は14番通りに囲まれた地域で、20世紀初頭に芸術文化の発信地となり、今日でも多数のアートギャラリーが集まる地区である。もともとは小さな村だったが、19世紀後半に、イタリア、フランス、アイルランドからの移民を受け入れたことで、複雑な文化的土壌が育まれた。その後、大規模な工場が進出し、富裕層が五番街やセントラルパーク周辺に移住すると、街は一旦荒廃するが、安い家賃と広いスペースを求めて多数の芸術家や小説家が移り住むようになった。その結果、フランスのモンマルトルに類するコミュニティが形成された。20世紀初頭は当時必ずしも社会的に受け入れられていなかった急進主義の芸術家や小説家などの避難所として、ボヘミアンな雰囲気を形成していた。その後、マーク・ロスコやロバート・マザウェルなど、ニューヨーク・スクールと呼ばれる画家たちがグリニッジ・ヴィレッジで出会い、後に抽象表現主義へと展開していく下地をつくった。20世紀半ばに家賃が高騰し、芸術家はソーホーやトライベッカなどの地域に移り住んでいった。しかし、この街のリベラルな気質は継承され、60年代からニューヨークにおける同性愛者の解放運動の中心地にもなった。現在では高級住宅地として多数の芸能人が住み、またブティックやアートギャラリーが集まるファッショナブルな情報発信地として観光客を集めている。

著者: 荒木慎也

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