2018年08月01日号
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ニュー・カラー

New Color Photography

1970年代に登場した、カラー・フィルムを使用して撮られた写真作品のこと。カラー・フィルムは40年代からすでに実用化されていたが、報道や広告の分野で使われることが多く、保存性や表現性の面でもモノクローム・フィルムに劣ると考えられていたため、作品としての写真に用いられることは稀であった。しかし、76年にニューヨーク近代美術館(MoMA)で開かれた、ジョン・シャーコフスキー企画によるウィリアム・エグルストンの個展が、カラー写真による表現の可能性を世に示したのを皮切りに、美術作品としての写真にも、積極的にカラー写真が用いられるようになっていった。81年にはキュレーターのサリー・オークレアが、カラー写真を集めた展覧会「ザ・ニュー・カラー・フォトグラフィ」を開催し、同名の写真集を刊行。エグルストンに加えて、スティーブン・ショア、ジョエル・メイエロウィッツ、ジョエル・スターンフェルド、レン・ジェンシル、ジャン・グルーヴァー、レオ・ルビンファイン、デイヴィッド・ホックニーなどの作品を紹介した。これらのカラー写真の多くが光の効果を印象的に用いたものであったため、「ニュー・アメリカン・ルミニズム」という呼称が用いられることもある。また、こうした潮流の影響は日本を含めた他国の写真家にも広く及んでいる。オークレアはその後も84年に『ニュー・カラー/ニュー・ワーク』を、87年に『アメリカン・インディペンデンツ』を刊行し、ニュー・カラーに関する考察を続けた。

著者: 冨山由紀子

参考文献

  • William Eggleston's Guide, The Museum of Modern Art, 1976
  • the new color photography, Sally Eauclaire, Abbeville Press, 1981
  • New color/New work, Sally Eauclaire, Abbeville Press, 1984
  • American Independents, Sally Eauclaire, Abbeville Press, 1987
  • American Photography, Jonathan Green, H.N. Abrams, 1984

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