多摩美術大学八王子キャンパスにて、第7回多摩美術大学アートアーカイヴシンポジウム・NCARシンポジウム004「マルセル・デュシャン《大ガラス》レプリカをめぐって──ストックホルム・ロンドン・東京・パリ」が開催されます。

チケットは申込締切は、2月28日(金)まで(事前登録制)。詳細は下記、及び公式サイトをご覧ください。

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マルセル・デュシャンの代表作のひとつ《彼女の独身者たちによって裸にされた花嫁、さえも》(通称:大ガラス)(1915-1923、フィラデルフィア美術館蔵)は、8年の歳月をかけて制作された未完成のオブジェで、解釈の幅が広く、多くの議論を呼ぶ作品として知られています。ガラスという素材の性質上移送が困難なため、展覧会の機会などにこれまで複数のレプリカが制作されてきました。アジアにおける唯一のレプリカ《大ガラス東京ヴァージョン》(1980、東京大学駒場博物館蔵)は、デュシャンの死後、彼と交流のあった瀧口修造と東野芳明(多摩美術大学教授、当時)が監修を務め、東京大学と多摩美術大学の学生らがファブリケーターとなって制作されたものです。

実際の制作に先立ち、多摩美術大学の学生たちは準備・研究を始め、上野毛キャンパスのある教室で試作群を手がけていました。それら試作群の一部がそのまま多摩美術大学に保管されていましたが、本年、デュシャンの遺品を管理し作品を世界に広めるマルセル・デュシャン・アソシエーションの承認を受け、他の関連資料群とともにAACで正式にアーカイヴ化することになりました。

これを記念し、ヨーロッパと日本で制作された《大ガラス》のレプリカと関連資料を考察する初めての機会として国際シンポジウムを開催します。ストックホルム、ロンドン、パリ、そして東京から、レプリカ所蔵機関のキュレーターや研究者らが一堂に会し、それぞれの制作経緯と歴史、関連アーカイヴを含めたレプリカの保存と活用について情報を共有するとともに、マルセル・デュシャンの代表作をレプリカの視点から見直し、同レプリカが持つ特性やアーカイヴ化することの意義、今後の具体的な活用のアイディアを提案します。

公式サイトより)

開催プログラム

13:30 ●オープニング
・青柳正規(多摩美術大学理事長)
・片岡真実(NCARセンター長)

13:40 ●《大ガラス》レプリカの活用とアーカイヴ、今後の展望
・アンナ・テルグレン(ストックホルム近代美術館 写真部門キュレーター、リサーチ部門長)
・ナタリア・シドリーナ(テート美術館 国際近代美術部門キュレーター)
・光田由里(AAC所長/多摩美術大学教授)
・パスカル・ゴブロ(アーティスト)

15:30
・折茂克哉(東京大学駒場博物館助教)
・有福一昭(LGTV制作者・有明教育芸術短期大学教授)

15:50 ●ディスカッションと質疑応答
モデレーター:岡部美紀(NCAR国際発信・連携グループリーダー)

15:50 ●クロージング
内藤廣(多摩美術大学学長)

日時:2025/03/01(土)13:30〜16:30
会場:多摩美術大学八王子キャンパス レクチャーAホール(東京都八王子市鑓水2-1723)
定員:先着200名(事前登録制)
申込締切:2/28(金)23:59まで(定員に達し次第受付終了)
*詳細はこちらをご覧ください。
主催:多摩美術大学アートアーカイヴセンター(AAC)、国立アートリサーチセンター(NCAR)

協力:多摩美術大学メディアネットワーク推進委員会

言語:日本語/英語(同時通訳あり)
問い合わせ先:多摩美術大学アートアーカイヴセンター事務室
E-mail:aac@tamabi.ac.jp
公式サイト:https://aac.tamabi.ac.jp/2024/3448.html