中ハシ克シゲ展
本展は大津市在住の現代美術作家、中ハシ克シゲ(1955年 香川県生まれ)が近年精力的に展開する、二種類のプロジェクトを紹介するものです。
ZERO Project(ゼロ・プロジェクト)は、特定のエピソードを持つ、主に零戦のプラモデルを微細に接写した約25,000枚もの写真を貼りあわせ、実物大の戦闘機をつくりあげるもの。On the Day Project(オン・ザ・デイ・プロジェクト)は、戦争などの歴史的な事件がおきた同じ日付に、日の出から日没まで現場を接写した約5,000枚の写真を貼りあわせ、巨大なフォト・レリーフをつくりあげる作品です。
いずれも地元住民によるボランティアと共同で制作され、展示後はゆかりの地で焼却、あるいは切り分けて参加者に配られます。消滅することで、より強く記憶に焼き付けられること。物質としての作品よりも、その過程でうまれる対話と交流こそが、むしろ作品の本質なのです。
今回、世界各地で行なわれたプロジェクトから主要な5作品を紹介するとともに、滋賀県立近代美術館では「OHKA-43b」、鳥取県立博物館では「SUISEI-43」という、それぞれの地域に関係のあるZERO Projectの新作を公開共同制作します。
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