徳田八十吉展
初代徳田八十吉(1873─1956)は昭和28年3月、九谷焼上絵付の分野で、国の重要無形文化財に選定されました。その卓越した描写力と五彩で表現された色絵磁器は現在も高く評価されています。
八十吉は、石川県能美郡小松大文字町(現小松市)の染物屋に生まれ、若くして画家を志し荒木探令、山本永暉に日本画を学び、公暉と号しました。明治23年、義兄松本佐平(佐瓶)に私淑し、陶芸の道に進みました。当時、九谷焼の世界は彩色金襴、庄三風、伊万里写しなどが全盛でしたが、古九谷や、江戸後期の吉田屋の作風に心酔し、その再現に生涯をささげました。
本展では、歿後50年を記念して、九谷色を江戸から現代へとつないだ陶工、八十吉の代表作品と、参考とした古九谷、吉田屋の名品を展示します。また、九谷の美に共鳴し手ほどきを受けた洋画家中村研一と硲伊之助、日本画家徳永観林などの作品もともに紹介いたします。
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