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展覧会レビュー
小吹隆文/福住廉
8/30〜9/1
山口晃展 今度は武者絵だ!
8/17〜9/17 練馬区立美術館[東京]
山口晃の新作展。武者絵をモチーフにした絵を壁面にダイナミックに貼り付けることで、マンガのように読ませる展示構成が秀逸だった。それは、山口の描写が端から「絵画」を志向しているわけではなく、かといって「マンガ」を現代美術風にアレンジすることに関心を注いでいるわけでもなく、両者に通底する「絵物語」という原始的な次元に基づいていることを如実に物語っていた。
[8月30日(木) 福住廉]
上妻勇太 永田幹 skip
8/31〜9/5 AD&Aギャラリー[大阪]
大学でファッションを学ぶ上妻勇太と、家具のデザインと制作を学ぶ永田幹が、ファッションとインテリアを用いてクスッと笑えるインスタレーションを制作した。ハンガーと衣服と鞄によるモビール、シャツの袖が付いたカーテン、白と黒のコンバースを鍵盤に見立てて並べたり、古着を額縁にはめ込んだシミと模様の絵画作品などが、架空の一室に見立てられた展示室に並べられているのだ。馬鹿げた冗談といえばそれまでだが、丁寧な仕事ぶりが安っぽさを回避。むしろスカッと突き抜けた気持ち良さが残った。
[8月31日(金) 小吹隆文]
トリオフォープレゼンツ 佐藤修悦展
8/26〜9/5 素人の乱シランプリ[東京]
「修悦体」と呼ばれる文字を独自に編み出した佐藤修悦の展覧会。東京の新宿駅や日暮里駅で警備員として働いていた佐藤さんは、構内で乗客をスムーズに誘導するため、ガムテープだけで文字を構成した案内表示を自発的につくりだした。その丸みを帯びたゴシック体のような独特の書体は好評を博し、じっさい口頭でプラットホームを案内するよりも効果的だったという。会場には「修悦体」で表記された50音の図表や「修悦体」をプリントしたTシャツなどが展示され、そして主催者のトリオフォーによる佐藤さんへの取材を記録した音声などが流されていた。間近で見ると、カラフルなガムテープがきれいに切り取られた文字の曲線の美しさに惚れ惚れするのと同時に、まったくアートとは関係のない、無名の表現が発する生々しい力に心を打たれる。これをアートといわずして、なにをアートというのか。
[8月31日(金) 福住廉]
田中朝子展 pool
9/1〜29 ノマル・プロジェクトスペース キューブ&ロフト[大阪]
紅茶やじょうろ、ホース、パンなどさまざまな物体が真っ白な空間に浮遊するようにたたずんでいる。パッと見は広告写真を思わせる鮮やかさ。でも何かが違う。釈然としないまま作品を眺めるうち、やっと気付いた。どれも水中に沈められているのだ。水面越しに撮影することで、当たり前の風景がほんの少しだけ異次元化する面白さ。これってデュシャンのいう「極薄」なのかしらと、一人合点して作品に見入った。
[9月1日(土) 小吹隆文]
峰田三根子「神話創生」
8/27〜9/2 フタバ画廊[東京]
フタバ画廊
光と影が交錯するなか、寂れた神社を描いた平面作品。これほどまで愚直に神社というモチーフをしっかり描きこんでいる作家は見たことがない。
[8月31日(金) 福住廉]
Index
8/20〜8/25
鉄秀個展美粒子
グチック考13
大阪もーりもり、森村泰昌、釜ヶ崎ロケを語る
フィールド・キャラバン計画
LET'S GET LOST 私は何かの間違いで詩集を造ったりはしない
8/30〜9/1
今度は武者絵だ!
上妻勇太/永田幹/2人展 skip
トリオフォープレゼンツ 佐藤修悦展
田中朝子展 pool
神話創生
9/4〜9/5
自画像の証言
植松美早展 起きて半畳寝て一畳/二宮幸司 立体造形展
今井康雄展
太陽の椅子
都市との対話
9/10〜9/12
加藤悦郎展
ロートレック展 パリ、美しき時代を生きて
光島貴之展 言葉によって広がる絵
高田竹弥展 時間ノ園
森口ゆたか展「touch」
9/15〜9/21
グラウンド、ルーツ、エアー
的場光晴展
石塚源太展
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