2019年08月01日号
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ショッピング・モール

Shopping Mall

複数の小売店舗が集まった商業施設。アラブの伝統的な大屋根のかかったアーケード状の市場(スークやバザール)が原点と考えられている。1940年代後半以降、郊外住宅が発展し、車社会化が進んだアメリカにおいて、複数の小売店舗が集まり巨大な駐車場を備えたショッピング・モールが各地に計画された。その後2000年代に入ってからは、中国や中東を中心に全世界で規模やエンターテインメント性を競いながら、新たなショッピング・モールが建設されている。1980年代以降、ショッピング・モールの開発は、日本でも活発に行なわれているが、中小小売業との競合が問題となり、関連する法律も何度も見直されてきている。元来、消費者の利益と中小小売業者の保護を目的として、大規模小売店舗法(大店法)が定められていたが、規制ラインの500平方メートルを超えないギリギリの面積で計画された店舗や、階ごとに運営者を変更するなどして売り場面積を調整し大店法の規制を回避する店舗が増加したこと、また正当な商業活動の競争がかえって阻害されるとの理由により、大店法は2000年に廃止された。かわりに制定された大規模小売店舗立地法(大店立地法)は、地域社会の融和を目的としており、規模の制限を撤廃したため、特に郊外地域においてショッピング・モールの計画が加速され、商店街のシャッター通り化の問題を引き起こした。その結果、06年には、大店立地法を含む「まちづくり三法」が改正され、郊外地域への出店に規制がかかり、現在は再開発地域などの市街化区域へ出店が多く見られるなど、ショッピング・モールは、その時々の経済、政策、都市計画を反映するビルディング・タイプと言える。

著者: 有山宙

参考文献

  • 『象徴としての建築』, 川添登, 筑摩書房, 1982
  • 『ラスベガス』(SD選書), R・ヴェンチューリ(石井和紘、伊藤公文訳), 鹿島出版会, 1978

参考資料

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