2019年12月01日号
次回12月16日更新予定

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構成彫刻

Constructive Sculpture(Construction)

ピカソによって創始され、20世紀の半ばまでにさまざまな追随者を生んだ立体構成による彫刻のこと。ピカソの《ギター》を発端として、1912年の総合的キュビスム期のコラージュやパピエ・コレの実験と同時期に誕生した。コラージュと同じく、さまざまな非芸術的で日常的な物品を「構成」する方法がとられる。そのため伝統的技法であるモデリング(塑像)やカーヴィング(彫像)は排除された。従来の彫刻のようなマッス(量塊)による表現に基づかないピカソの構成彫刻は、その意味で多中心的な遠心性を備えていたが、14年にピカソのスタジオを訪れ、その後カウンター・レリーフやコーナー・レリーフを制作したV・タトリンは、鉄や板など、使用された素材のリアルな物質的特性をそのまま活用し、周囲の現実空間を巻き込みながら発展する立体彫刻の特性をより運動的な力学へと発展させた。その実践は、「動く」モニュメントである「第三インターナショナル記念塔」(1919-20)へと結実する。またピカソは、フリオ・ゴンサーレスとともに鉄の溶接彫刻も制作した。第二次大戦後の美術ではD・スミスやA・カロの複数の部分の組み合わせによる鉄の溶接彫刻もその流れを汲むものであり、その意味で彼らの作品もまた、キュビスム的な構成原理を残存させていたのだといえる。

著者: 沢山遼

参考文献

  • Modern Sculpture: A Concise History (World of Art), , Herbert Read, Thames & Hudson(Reprint), 1985

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