2019年09月15日号
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郊外

Suburb

一定規模以上の人口を有する都市の外縁部地域。1900年代以降の鉄道沿線開発により多く形成された。郊外の発展は爆発的な人口増加や都心部の環境悪化、モータリゼーションや通信技術の発達によるSOHO化、またはエベネザー・ハワードの田園都市の影響を受けたニュータウンの開発など、さまざまな要因が考えられる。日本では、特に高度経済成長期に、鉄道で都心に通勤する人たちの住宅が沿線に広がり、郊外が形成された。また、80年代には地価高騰を理由に、さらに都心部からの人口流出が加速する。その結果、郊外に人口が集中するドーナツ化現象が起こり、生活圏においてモータリゼーションに頼った無秩序な都市開発のなかで、ロードサイドの大型店舗が氾濫する原因にもなった。このような郊外化の過程においては、緑豊かな庭と自家用車付きの一戸建てに住む核家族のイメージの流布による影響も見逃せない。2000年代以降は、地価の下落によって、都心に多く造られた分譲マンションに、郊外の住人が移り住む傾向にあり、過疎化が進むニュータウンも存在する。また、郊外のニュータウンは、特定の時期に一度に開発されることから、住人の年齢層にばらつきが少なく、住人の高齢化が問題になっていることも少なくない。

著者: 有山宙

参考文献

  • 『郊外の社会学 現代を生きる形』, 若林幹夫, ちくま新書, 2007
  • 『東京から考える 格差・郊外・ナショナリズム』, 東浩紀、北田暁大, NHKブックス, 2007
  • 『郊外住宅の形成 大阪-田園都市の夢と現実』(INAX album 10), 安田孝, INAX出版, 1992
  • 『郊外都市論』(SD選書), H・カーヴァー(志水英樹訳), 鹿島出版会, 1969
  • 『都市に住みたい 何故日本人は郊外に住むのか』, 宮脇檀, PHP研究所, 1992

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