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2020年12月15日号のバックナンバー

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フォーカス

2020年、アーティストたちの距離・時間・接触

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[2020年12月15日号(久門剛史/高谷史郎/額田大志/市原佐都子/笹岡啓子)]

2020年という年が終わろうとしています。今年は多くの人にとって、新型コロナウイルスの感染拡大という出来事がまず想起される年となったのではないでしょうか。世界的な非常事態のなかでさまざまな制限がかかりながらも、数多くの作品やパフォーマンスが新たな表現や形式を伴って発表され、artscapeではそれらを読み解く言葉たちを掲載してきました。一方で、アーティストたち自身はどのようなことをこの状況から感じ取り、思考を巡らせていたのでしょうか。「距離」「時間」「接触」といったキーワードを手がかりに、5名のアーティストに言葉を寄せていただきました。(artscape編集部)

【台北】あなたと私は違う星に住んでいる。──台北ビエンナーレ2020

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[2020年12月15日号(栖来ひかり)]

「你我不住在同一星球上」(You and I Don’t Live on the Same Planet/あなたと私は違う星に住んでいる)。
今年の台北ビエンナーレのテーマである。そのタイトルに初めて触れたときは、あまりのセンスの良さに思わず苦笑してしまった。「分断」という⾔葉を毎⽇のように聞く昨今の世相を、 これほどうまく表した⾔葉はなかなか見当たらないように思われる。サン=テグジュペリ『星の王子様』に描かれた、どの人も自分だけの星を見ている世界の残酷さが現実となったようだ。

キュレーターズノート

国立アイヌ民族博物館の基本展示で伝えたいこと

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[2020年12月15日号(田村将人)]

国立アイヌ民族博物館(以下、当館)が2020(令和2)年7月12日に開館した。当館を含むウポポイ(民族共生象徴空間)に関しては、すでに同僚の立石信一が本編に寄稿しているのでご参照いただきたい。なお、新型コロナウイルス感染拡大の影響により、当初4月24日開館予定だったのだが、5月29日に延期され、7月12日に再延期されての開館だったことをまずもって付け加えておく。

何を残し、誰が受け継ぐのか──
問題提起としての「日比野克彦を保存する」展

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[2020年12月15日号(町村悠香)]

日比野克彦を保存する」という展覧会タイトルから筆者が当初想像したのは日比野作品を保存修復するための科学的手法を提示する展覧会だった。酸性紙の段ボールでつくられた日比野の初期作品は経年劣化しやすく保存が難しい。日比野に限らず多様な素材を使う現代アート作品を将来的に伝えていくには、保存科学研究の進展は不可欠だからだ。しかし実際に訪れてみると、筆者が当初想像したことは本展が捉える射程の入り口に過ぎなかった。

地域のイメージを更新すること、共有すること──
豊田有希写真展 あめつちのことづて/令和2年7月豪雨REBORNプロジェクト

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[2020年12月15日号(坂本顕子)]

水俣病を取材し、世界に伝えたアメリカ人写真家、ユージン・スミスを、人気俳優ジョニー・デップが演じた映画『MINAMATA』の全米での公開が決まり、日本国内での上映が待たれている。これまで、スミスを筆頭に、桑原史成、塩田武史など数々の報道写真家が現地に入り、その状況を世に訴える重要な仕事を担ってきたが、私たちはそこで得たイメージを長くアップデートできないままでいるのではないだろうか。

トピックス

新型コロナ禍での行政による文化芸術支援 これまでとこれから(前編)

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[2020年12月15日号(内田伸一)]

未だ収束の兆しは見えない新型コロナウイルス感染症。そのなかで、文化芸術活動を支援する民間発の動きを以前お伝えした(「ボトムアップで支える文化のインフラ──MotionGallery 大高健志氏に聞く」)。今回は行政による文化芸術支援について、特に美術の領域で支援に関わる人々、支援を活用した人々の声を聞き、その意義と今後の課題を考えてみたい。前編では、支援を届ける側・つなぐ側の声を軸にお届けする。

アート・アーカイブ探求

イヴ・クライン《モノクローム IKB 65》──神秘の永遠「建畠 晢」

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[2020年12月15日号(影山幸一)]

artscapeレビュー

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