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エイヤ=リーサ・アハティラ《The Hour or Prayer》(2005)
14min 12sec
DVD-installation for 4 projections, 4:3 sound DD 5.1, original language English Coutesy of Marian Goodman Gallery. New York and Paris
(c) 2005 Crystal Eye - -Kristallisilme Oy |
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今回の主目的はパリでの「エイヤ=リーサ・アハティラ」展にあり、丸亀で出品予定の映像インスタレーション2作品《The Hour or Prayer》(2005)と《Fishermen/Etude no.1》(2007)はもちろんのこと、今回の展覧会にあわせて制作した新作《Where is Where?》(2007)への期待も大きかった。その期待は裏切られることはなく1時間近くにも及ぶ大作ながら作品の持つメッセージ性の強度、映像表現の完成度の高さに圧倒された。《Where is Where?》はアルジェリア戦争中に起こったアラブ系少年による白人少年の殺人事件に題材を取り、死、そして時代を超えて繰り返される西洋とアラブの衝突によって引き起こされる惨劇が合計6面のスクリーン上に展開される。過去の作品に比べ、社会的要素が表現に加わり、今後のアハティラの方向性がますます楽しみである。2月からの丸亀での展覧会は2006年に開催された「スティーブ・マックィーン──Caresses[愛撫]」に続くシリーズ第2弾の企画展であり、「FOCUS」と名づけられたこのシリーズは通常は常設展示に用いているギャラリーの1室を展示スペースとして実施するもの。小規模ではあるが、非常に緊密な空間で繰り広げられる展覧会をぜひお見逃しなく。 |