村田真/原久子 |
|
7/7-7/14 |
|
|
|
|
伊達早苗×永田佳織
7/31〜8/5 CITY/GALLERY[大阪] |
|
|
|
|
永田佳織の染織作品は風景を表わすような構図。伊達早苗の陶のオブジェは家型のもの。作品は二人のものを壁にバランスよく混在させている。せっかくなので全体としてひとつの風景を成すような展示を考えるという手もあっただろう。
[8月5日(土) 原久子] |
|
|
|
|
tenants 喜多順子「タイガーバウムクウヘン」
7/27〜8/13 graf media gm[大阪] |
|
|
|
|
綿布に水彩で描いたトラ。強さを象徴する動物だが、森のなかをゆっくりとした歩調で前に進もうとする、強さというより気品を感じる絵が正面にある。シロクマや鹿なども幻を見るような印象が漂う。それはそうと、このタイトル。タイガーバウムといえば、スッとする塗り薬。バウムクウヘンは年輪をかたどったようにみえる焼き菓子。それら2つの単語を結びつけて命名された喜多順子の個展。だれもが、この不思議なタイトルの意味を探りたくのではないかと思う。そして、会期中には同名のバンドが登場しライブもあった。そろそろ「女の子」とは言い難い年齢ではあるが「女の子バンド」のタイガーバウムクウヘン。楽しいライブだったので、あまり名前の由来は深く考えないほうがいいかもしれない。
[8月6日(日) 原久子] |
|
|
|
|
野田裕示+鈴木理策
7/17〜8/27 和歌山県立近代美術館[和歌山] |
|
|
|
|
和歌山県に生まれた二人のアーティストの展覧会。野田裕示は平面を造形化してゆく独自の絵画法を展開させ、キャンバスの張り方も含めて、見ればすぐに誰の作品かがわかる。ダイナミックさと緻密につくられた構図が組み合わされてバランスのいい作品を作り続けている。近作も多く見応えがある。鈴木理策は郷里の熊野を歩いて撮った作品。ぽっかり浮かぶ太陽の赤、祭の松明の赤、と続き、山のなかに入り、水の恵みをとらえ、四方の壁をたどってゆくと、また海に戻ってくるという連作「海と山のあいだ」の展示が明解だった。
[8月6日(日) 原久子] |
|
|
|
|
テクノポリタンミュージアム
7/29〜8/6 日本橋電気屋街、BRIDGE、remo[大阪] |
|
|
|
|
電気屋街での展示は会期が終わってしまっていて見られなかったのだが、remoでの展示には間に合った。エキソニモは毎度新鮮な刺激を与えてくれる。今回も造形的には玩具を複数くっつけたファンキーなものだが、その先端が描き出すコズミックな世界はクール。ミラーボールも含めてチープな物質と映像(非物質)のギャップが心地よい。昨年のショボショボやMobLabでも使ったMOBIUMバスが今回も様相を変えて大垣から大阪へやってきた。バスのなかに電子音の出る玩具をぶら下げ、振動によって音が増幅されるノイズ。こちらもエキソニモの作品。BRIDGEでのパフォーマンス会場では次々と電子サウンド系(?)アーティストたちが登場。知人の南隆雄は大きな拡声器からとぼけた音を出し、映像にはとても意味深長な図解が表われた。
[8月6日(日) 原久子] |
|
|
|
|
美術のなかの「写」
7/11〜9/3 三井記念美術館[東京] |
|
|
|
|
美術品の「写(うつし)」は、悪くいやあ盗作、贋作、ニセモノだが、古代から洋の東西を問わず行なわれてきたし、むしろ美術の基礎をなすものだった。写しは学びであり、学びは真似に始まり、真似は遊びでもある。ということがよくわかる楽しい展示。円山応挙の国宝《雪松図屏風》とその写しを並べるのはさすが三井ですね。すごいのは、象牙細工の貝や果物、関節人形みたいな虫やエビ、竹に見せかけた木製のキセル筒などのスーパーリアリズム彫刻。やっぱり日本人て手先が器用なんだね。この器用さが精密きわまりないフィギュアを生み、卑劣きわまりない和田義彦も生んだ
わけだ。
[8月10日(木) 村田真] |
|
|
|
|
MIKI×HARANAKA Exhibition 「GOLDEN SHADOW CAST」
8/1〜10 ギャラリートモス+ギャラリー砂翁[東京] |
|
|
|
|
三木俊治と原仲裕三の2人展。三木は越後妻有のデモンストレーションもかねた展示で、原寸大のガラス製ロゼッタストーンのレプリカも出品。原仲は地下のギャラリーを壁で囲み、骨組だけのドームをのせたインスタレーション。といえばヒロシマの原爆ドームだろう。内部には寄せられたメッセージが吊り下げられている。この時期だからこそ、この展示。
[8月10日(木) 村田真] |
|
|
|
|
東京芸術大学油画教員展――サマーショー
8/9〜15 日本橋タカシマヤ[東京] |
|
|
|
|
教授から助手、非常勤講師まで33人の展示即売会。ひとり1点ずつ(なぜか佐藤一郎だけ3点)の出品で、3万円くらい(ただし版画や写真)から、30万円程度まで。でも買いたいというものはほとんどないなあ。唯一ほしいと思ったのは斎藤芽生の作品。でも高い。
[8月10日(木) 村田真] |
|
|
|