小吹隆文/福住廉 |
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1/14〜1/15 |
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京都御所障壁画 御常御殿 御学問所
1/6〜2/18 京都国立博物館[京都] |
やんごとなきお方の宮殿を飾った襖絵が初公開と聞き、野次馬根性で出かけた。応挙や若冲、蕭白らを輩出した18世紀に比べ、19世紀京都画壇の印象は薄い。それゆえ見知らぬ掘り出し物があるかも、と思ったのだが、そこはやはり御所に納める仕事。破天荒な作品は見受けられなかった。和歌や漢詩、中国の故事に由来する作品が多く、武家文化や町人文化とは異なる世界をたっぷり覗けたのは収穫だった。あと、多くの襖に鍵が付いていたことにも驚いたが、御所特有のしつらえなのだろうか……。
[1月14日(日)小吹隆文] |
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臨界 〜たゆたう僕らは〜
1/15〜2/3 ギャラリーwks.[大阪] |
機関銃の薬きょうにクレヨンの弾丸を装着した君平の作品は、世界に蔓延する不穏な状況と我らのゆるい日常のギャップを表現しているのか。一方、綿引恒平が日米のヒーローキャラをモチーフにして作った陶器のミサイルには、今の世のなかで正義を語ることの虚しさが反映されている。アートに政治的メッセージを込める手法の限界をあらかじめ知っている世代の戸惑いと、それでも傍観者ではいられない思いが交錯した等身大な表現がそこにはあった。
[1月15日(月)小吹隆文] |
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夢の美術館 大阪コレクションズ
1/16〜3/25 国立国際美術館[大阪] |
国立国際美術館、大阪市立近代美術館建設準備室、サントリーミュージアム[天保山]の3館共同事業。各館のコレクションを活用して3つの企画展を企画した。そのひとつとなる本展のテーマは、20世紀西洋美術史。さきがけとなるセザンヌ、モネから始まり、第2次大戦までのヨーロッパ美術、大戦後のアメリカ美術、ニューペインティング以降の状況までが72作品で展観された。良くも悪くも教科書的・優等生的な仕上がりだったが、国立、市立、私立館がスクラムを組んで館蔵品の新たな活用法を提示した事自体は意義がある。また、図録は格好の入門書というべき出来栄えだった。
[1月15日(月)小吹隆文] |
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