村田真/酒井千穂 |
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7/1〜7/2 |
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ウィーン美術史美術館所蔵 静物画の秘密展
7/2〜9/15 国立新美術館[東京] |
ウィーン美術史美術館のコレクションから選んだ16〜17世紀の静物画。肉、野菜、花、魚介類、陶磁器や銀器などの質感が超絶技巧でとらえられている。ほんと、どうやって描いていたんだろうって感心するわい。人類はここ数世紀のあいだに確実に手の技術が衰えたな。展覧会は後半になると風俗画や肖像画が登場し、あれ? 静物画展じゃなかったっけと思うが、どうやら風俗画のなかに描かれた静物に注目してほしいみたいな。で、最後はベラスケスの《薔薇色の衣裳のマルガリータ王女》。たしかにかたわらに花瓶の花が置かれているけど、ちょっと無理がある。これを「静物画の秘密展」のチラシやカタログ表紙に使うのはいかがなもんかと。
[7月1日(火) 村田真] |
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アール・ブリュット/交差する魂
5/24〜7/20 松下電工汐留ミュージアム[東京] |
スイス・ローザンヌのアール・ブリュット・コレクションと、日本のアウトサイダー・アートを集めた祝祭的展覧会。タイトルの「交差する魂」は洋の東西を超えた邂逅との意味らしいが、画面の対称性やモチーフの凝集性、反復性などの特徴は洋の東西を問わない特徴のようだ。大半はすでに見たことがあるので新鮮味はないけれど、なんかウキウキ楽しくなる。
[7月2日(水) 村田真] |
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中沢研
7/1〜8/23 アンドーギャラリー[東京] |
東京都現代美術館から徒歩5分の地に店を開いたアンドーギャラリーのオープニング展。アンドーギャラリーと聞いてピンとくる人はもはや数少ないに違いない。バブル前の80年代なかばに彗星のごとく登場し、バリバリの現代美術展を矢継ぎ早に開いて、彗星のごとく消えていった伝説の画廊だ。あっという間でしたねえ。そのオーナーの安東孝一氏が20数年ぶりに装いも新たにギャラリーを開いたのだ。蔦のからまる倉庫を改装したスペースは約160平方メートル、天井高が4メートルある。中沢は針金などを用いたデリケートなインスタレーションで知られるが、今回は150号大のタブロー数点の出品。一見抽象的な構成に見えるが、どうやらキャンヴァスなどが並ぶアトリエ空間を描いたものらしい。モノクロームに近い色彩といい矩形を繰り返す形態といい、この展示空間にぴったり合っている。
[7月2日(水) 村田真] |
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