村田真/酒井千穂 |
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7/4 |
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太郎千恵蔵 展 二つのタワー
6/27〜8/6 第一生命南ギャラリー[東京] |
ここ10年余りの絵画10点と、初期の彫刻2点。タイトルの「二つのタワー」とはもちろん崩壊したWTCのツインタワーのこと。それらしき2本のビルが煙を上げてる絵もある。背後には奇妙な色の帯が流れている。それにしても、なぜこれほどヘタに描く必要があるのか。稚拙さを武器にするにしても、ここまで本気でヘタに徹する画家はいないだろう。同じヘタでも横尾忠則の場合うまくなろうとする意志が感じられるが、太郎は最初からヘタで突っ走ってる。これはきわめて難しいことだと思う。
[7月4日(金) 村田真] |
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石塚雅子展-庭-
6/25〜7/12 APS[東京] |
狭いギャラリーの壁3面にコの字型に3枚つづりのタブローを展示。描かれているのは水面に草木のある風景だが、モネと違ってほとんどモノクロームなので水墨画にも似ている。となると、トリプティク(3連祭壇画)というより3曲の屏風に近いかも。
[7月4日(金) 村田真] |
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「秘すればこそアート」展
6/30〜7/5 ギャラリーQ[東京] |
出品作家5人のうち4人が80年代生まれという、美大を出てホヤホヤの若手作家展。白石綾子のいまどき珍しい暗鬱な絵画がよい。
[7月4日(金) 村田真] |
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高松次郎「写真の写真」
6/24〜7/31 ユミコチバアソシエイツビューイングルーム[東京] |
1972年に制作された、写真のなかに写真が写っている写真。こうした自己言及的作品は概念芸術華やかなりし70年代にたくさんつくられたが、高松さんの特徴は抜群に明晰でわかりやすいこと。
[7月4日(金) 村田真] |
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下西進展
7/1〜29 INAXギャラリー2[東京] |
しばしばテレビアナウンサーが街角に出て生中継をすることがあるが、下西はビデオカメラを構えてアナウンサーの背後に忍び寄り、ちゃっかり番組に映り込む。そのテレビ映像と、下西の撮ったビデオ映像を並べて同時上映している。これはおもしろい。ずいぶん前に、不幸な事件の起こった現場が実況中継されたとき、うれしそうにピースサインするガキどもが映ってヒンシュクを買ったことがあるが、責められるべきはアホなガキどもではなく、テレビの傲慢さのほうだ。そこに下西は私的メディアを使って果敢に切り込む。別の見方をすれば、公的メディアを使ったセルフポートレート、といえなくもない。まあテレビ局にとっては迷惑千万な野郎だから、陰でボコボコにされなかったか心配だ。
[7月4日(金) 村田真] |
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井上隆夫展
6/30〜7/5 村松画廊[東京] |
ボートのオール、祭壇の骨組み、建具などの廃物が床に置かれている。ように見えるのだが、なにかおかしい。サイズがでかいのだ。すべて古紙を素材に実物の2倍のサイズに拡大し、色や質感まで克明に再現したもの。原寸大だったら実物と見分けがつかなくなるから2倍に拡大したのだろう。ロン・ミュエックみたい。
[7月4日(金) 村田真] |
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眞田岳彦展「あの生まれ出るような感覚」
7/2〜22 ギャルリー東京ユマニテ[東京] |
絹糸や毛糸をぐるぐる巻いて、球や卵型やオタマジャクシ型のかたまりにしたオブジェ。大きなスイカくらいのものから小さな木の実くらいのものまでいろいろあるが、手にのせるとどれも外見に反してけっこう重い。中身がつまってるんですね。
[7月4日(金) 村田真] |
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