辻村慶人: 2009年8月アーカイブ



こんにちは、オードリーです。
またまたバルセロナです。



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バルセロナは建築的に豊かな街ですが、私の好きな場所のひとつに、1929年のバルセロナ万国博覧会のためにミース・ファン・デル・ローエの設計により建 てられた、ドイツ館バルセロナパヴィリオンがあります。博覧会の翌年に取り壊され、83年にまた再建されています。ミースは大理石やトラバーチン、石や水 を素材として使いましたが、私にとってもっとも印象的なのは、そのラインです。

mies.JPG入場するともらえるパンフレット。


Barcelona is a town very rich in architecture, one of my favourite place is the German Pavilion built by Mies Van Der Rohe for the International Exposition in Barcelona in 1929, destroyed the year after and rebuilt in 1983. He used materials such as marble,travertine, stones and water, but the most impressive thing of the building are for me the lines.


en.wikipedia.org/wiki/Barcelona_Pavilion

ではでは、また。


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自分の生まれた国のことを好きになれないなら、好きになる必要はないし、社会に馴染めないなら、無理に合わせる必要もないと思う。

最新のThe Wireに、音楽家、恩田晃についての素晴らしい記事が6ページに渡り掲載されていて、彼の音楽がどこから来たのか、なぜ美しいのか、その果てしない質問の答えのいくつかが、この記事の中で読めたように思う。

韓国人の父親のもと、奈良で生まれた恩田晃は、幼少時代を近所の部落の少年たちと過ごす。親も、彼らと遊ぶことを止めなかったし、恩田さん本人も彼らとはよく気が合ったという。

ただ、日本の社会とは一向にそりが合わなかった。幼稚園で昼寝を強制されたことに反発し4日で辞めて以降、保守的で厳格な日本の教育機関が、彼にはどれほど退屈で意味がなかったか。校内唯一の長髪、5年間一言も口を聞かずに過ごした学校での日々が、詳細に描かれていて興味深かった。

11歳になったとき、恩田さんは韓国人名で書かれた父親の日記を発見する。日本で外国人として過ごした若かりし父親の日々は、彼に、自分もこの国ではよそ者なんだという事実を発見させる。ならば、この国のルールに従う義務はないという自覚が11歳の恩田少年に芽生える。

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理由は何であれ、社会に馴染めない人はいつもいるもので、社会が悪いのか、それとも自分が悪いのか、いくら考えても答えがない場合は、まさに恩田さんがやったように、さっさと自分に合った国や社会を見つけて引っ越してしまうというのはどうだろう?まして、ミュージシャンやアーティストである場合、自分のことを必要としてくれる社会を探すことは、大切な仕事のひとつかもしれない。いや、ミュージシャンやアーティストでなくても、自分を必要としてくれる社会を見つけることはわりと大切なことのような気がする。恩田さんが言うように、世界には日本という国しかないわけではないのだから。


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また、逆に、同じ気持ちを抱いてこの国へ入って来ようとする人たちがいることも不思議ではないし、彼らの進路を、僕たちはけっしてふさいではいけない。

いつの日か、人種や言語や出生地に縛られることなく、思想によって地域が形成される時代はくるだろうか?

機会があれば、ぜひ恩田さんの音楽を!カセットテープをテーブルにいっぱい並べて行われるライブも、とても美しいので、ぜひ!


So Many Magazines, So Little Time 9




こんにちは、Audreyです。
今回は、スウェーデンのCreators Innです。


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 もし、あなたがクリエイターで、スウェーデンで何かのプロジェクトを手がける機会があるなら、ぜひともクリエイターズ・インをチェックしてみるべきです。Next Century Modernのヤスパー・ラーソンによって考案されたクリエイターズ・インのコンセプトはシンプルで、ヨッテボリ、またはストックホルムに滞在するクリエイターが自由に使えるスペースを提供するということです。

 If you're a creator and you got an opportunity of some creative project in Sweden, you should check about Creators Inn, the concept created by Jesper Larson from  Next Century Modern, is simple a free place to stay for creators in Goteburg and now in Stockholm,

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ヨッテボリでは、私が滞在したようにLATに滞在することになります。アーティスト集団が、住居&仕事場としている場所に、ゲストのためのカプセルルームがあります。ストックホルムでは、Hotel Scandic Malmenの1室がそれです。これら全てのプロジェクトは、ファッションブランドのElvineによってスポンサードされています。

 In Goteburg you will stay, like I did at LAT, a collective of artists' living and working space where they have a capsule room ready for guests. In Stockholm it's located at Hotel Scandic Malmen, the whole project is sponsored by Fashion Brand Elvine.

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最近、ホテルとクリエイションを混ぜるというこのコンセプトは注目を集め、ベルリンの5つ星ホテル、Marienbad Hotelでのフリースペースとアート作品の交換というプロジェクトが、いい例でしょうか。ダグラス・ゴードンにより始まったプロジェクトで、彼はホテルの前に赤いネオンサインを作りました。

Recently this concept of mixing hotel and creation, seems to grow well, another example is the project of five-star hotel Marienbad Hotel in Berlin offering the artists  at free stay in exchange of a piece of art. The project started with Douglas Gordon who did a red neon light installed in front of the building.

www.guardian.co.uk/artanddesign/2009/aug/09/berlin-hotel-marienbad-artists

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アメリカのGQ8月号に、ウィスコンシン州のアイゼンハワー高校で起こった事件についての記事があり、けっこう読みごたえがあって面白かった。アメリカでは、有名な事件なんだろうか?約7ページ。

ア ンソニー・スタンシルという男の子が、Facebook上で女の子になりすまして、自分の通う学校の男の子たちのヌード写真やその他(!)を、巧みに収集 していたという話。で、けっこうな数の男子生徒が騙されて写真を送ってしまい、脅迫事件から性的暴力事件へと発展。。。。結局アンソニーは、いろいろな刑 が重なり300年の判決を喰らったようだ。

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テキストが完全に理解できなくても、編集者たちのアティチュードがわかること、またはお国柄がわかること、それは雑誌の魅力のひとつで、哲学書にはないものだと思う。


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フランスのテレラマ誌は、テレビ、ラジオ、映画や書物についての週刊誌で、間には番組表などもあるけれど、いくらフランス語に明るくない人でも(僕含む)、これがザ・テレビジョンではないことはすぐわかる。


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でしょ?

ベンヤミンの記事があり、アインシュタインの記事があり、人類学者と作家のインテリ女性2人によるフェミニストについての対談あり、それに続いてゲンズブールの人生を描いた映画についての記事がある(全て、内容は不明ながら。。。)。


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テレビを低俗なメディアとして片付けてしまうこともできるが、テレラマのように知的な目線を注いでみると、新しい魅力を引き出せるかもしれないし、それによってテレビ自体がグっと面白いものになるかもしれない。

別にインテリな記事がエラいわけではなくて、フランスにもザ・テレビジョンはあって、むしろそちらが主流だとしても、質の高いオルタナティヴを提示できること。
批評とは何か? メディアとは何か? テレラマが教えてくれることは、かなり多い気がする。

2.30ユーロ


こんにちは、オードリーです。
今回は、パリで開催中の展覧会です。


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Mémorial du Maréchal Leclerc de Hauteclocque et de la Libération de
Paris - Musée Jean Moulin
23, allée de la 2ème DB
75015 Paris


  A smart exhibition, in these times of depression, when everybody is stuck between getting depressed and trying to find solutions, it was nice seeing such a positive approach to fashion.
 Parisian Women during the second war had to be smart and strong to keep their humor high. They still wanted to be seductive, elegant and beautiful, for this they had to queue hours at the shops to be able to buy some fashion, food or to find some magazines. They had to deal with curfew, prohibition and penuries but they were so inventive, using paper, straw, wood, tire.. all kind of material to do some home made accessories. Amazing results.

景気が低迷して、気分が落ち込み、誰もがその出口を探そうとするときに、こうしたポジティヴで賢明なファッションの展覧会を見ることができるなんて、どれほど素晴らしいことでしょう。
第 二次世界大戦中、パリの女性たちは、自分たちのユーモアを高く保つために、賢く、たくましくなくてはなりませんでした。それでも彼女たちは、魅惑的であ り、エレガントで、美しくあることを望んだのです。ファッション用品や食料を手に入れるため、また雑誌を見つけるために、何時間も店の前に並ばなければな りませんでした。また外出禁止令や禁酒法、貧困といった問題と闘わなければならなかったにも関わらず、彼女たちはとてもクリエイティヴでした。紙や麦わ ら、木、タイヤなど、あらゆる資材を使って、手製のアクセサリーを作りました。完成度は驚くべきものです。


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 The Galliera Museum is the fashion museum of Paris, and The Jean Moulin Museum is the museum of the Resistance and war, they decided to put the exhibition together, so there is nothing fashionable about the venue itself, but the objects shown there are treasures.

ガリエラ美術館は、パリのファッション専門の美術館で、ジャン・ムーラン博物館の方は、レジスタンスと戦争の博物館です。2つの博物館が協力しあい、前者 の所蔵品を後者で展示しているため、会場自体はファッショナブルではありませんが、展示されている物は、目を瞠るものばかりです。


今回はバルセロナでの展覧会です。


from 21/05/2009 to 06/09/2009
La Caixa Forum Barcelona
Av. Marquès de Comillas, 6-8. 08038 BARCELONA


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This exhibition brings you into a time capsule to the Venetian country of the 16th century, these maquettes, books and sketches are the witnesses of not only a genius architect but also an humanist.
Andrea Palladio(1508-1580) was a genius architect beloved of the Italian thinkers and poets, his villas could have been habited by some Greek gods but were farms, made in bricks and stucco -to say it short- pretty cheap to make.
Some paintings, drawings and even a video show the huge influence that Palladio, his thinking and his work had and still have in the world of art and of course architecture, featuring works and words of Canaleto, El Greco, David Chipperfield, Arata Isozaki....


あなたをタイムカプセルへ詰め込んで、16世紀のベニスへと運んでくれる展覧会です。いくつかの模型、書物、そしてスケッチの数々は、天才的というだけでなく、ヒューマニストでもあった建築家の、その証左です。
ア ンドレア・パラディオ(1508-1580)は、イタリアの思想家や詩人に愛された天才建築家で、彼の作りあげた邸宅は、ギリシャの神様の住居にもなりえ たほどの美しさですが、レンガと漆喰で作られた、つまり安くで作り上げられた彼の建物は、実際は農園として使われていました。
絵画、スケッチ、ビデオも使い、アート界や建築界に与えた、または今も与える彼の影響を紹介しています。Canaleto、El Greco、David Chipperfield、磯崎新の作品、そして言葉も多数取り上げています。




Audrey です。
今回はパリにあるロダン美術館です。



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 LA FABRIQUE DU PORTRAIT
 RODIN FACE A SES MODELES
 Till August 23rd
 Musee Rodin
 79 Rue de Varenne
 Paris 7eme
http://www.musee-rodin.fr/welcome.htm

  The Hotel Biron became the Musee Rodin in 1919, it uses to be his residence and Rodin  donated his pieces to the state of France  on the condition that they turn the place into a museum dedicated to him. The venue itself is  well known for its nice garden.
 They're having two exhibitions, the work of Rodin as a portraitist, not the most famous part of his work. This exhibition shows a big amount of works, different kinds of plasters, marbles, bronzes.. And all these together give a portrait of the French society at the end of 19th century. Portraits of the bourgeoisie, Baudelaire, Clemenceau, Balzac, Camille Claudel....  Some romantisme, and desire of spirituality  can be read through the portraits.


かつてロダンが住居としていたビロン邸は、1919年にロダン美術館となりました。フランス国家に作品を提供する代わりに、自分の美術館にして残して欲しいというロダン自身の提案が受け入れられ、今日では庭園が美しい美術館として知られています。
現在、ロダン美術館では2つの展覧会が開かれています。ひとつは、ロダンによるポートレイトの作品。彼の仕事としては、それほど有名とは言えませんが、大量の作品が展示されていて、石膏、大理石、ブロンズの様々な作品を見ることができます。何人かのブルジョアジーにくわえ、ボードレール、クレマンソー、バルザック、カミーユ・クローデルなどのポートレイトがあります。これらのポートレイトからは、ロマンティシズムや精神性への欲求を読み取ることができ、19世紀末期のフランス社会の描写として見ることができます。


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 Another type of work on portraits  is shown on the first floor, video installation by British Artist Gillian  Wearing. Two Videos, Trauma (2000) and Secret and Lies (2009)  installed in a space called "Confession Box", the videos show people wearing masks and confessing things to the camera. Some of them are  ordinary individuals, some are actors and even if the "confession" is shown in a documentary way, it's hard to say  where the truth is.

1階では、それらとはまた違った種類のポートレイトが展示されています。イギリスのアーティスト、ジリアン・ウェアリングによるビデオ・インスタレーションです。
「Trauma (2000)」と「Secret and Lies (2009)」と題されれた作品は、"Confession Box"と題されたスペースに展示されていて、マスクを被った人たちが何やらカメラに向かって懺悔する様を映し出しています。一般人もいれば俳優も混ざっています。ドキュメンタリー的手法でこの懺悔を映し出しているとは言え、真実はどこにあるのか、判別するのは難しいものです。



ブロガー

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