村田真/原久子 |
|
3/23-3/25 |
|
|
|
|
FLAT PLAT
3/23〜4/4 神奈川県民ホールギャラリー[神奈川] |
|
|
|
|
関東と関西からそれぞれ6人ずつ、おもに平面作家を集めた展示。カタログに藤嶋俊会氏も書いておられるように、1970年代後半から80年代にかけて神奈川県民ホールギャラリーと横浜市民ギャラリーでは、しばしば「絵画/平面」の展覧会が開かれていたが、あのころとなにが変わり、なにが変わってないのか。変わったのは、作品サイズが小粒になったことと、映像的イメージが増えたことかしら。なにより違うのは、たぶん当時は「絵画は死んだ」という地平から絵画を立ち上げようとしていたのに対し、現在は「絵画」という形式を前提に制作できてる点かもしれない。あまり変わりばえしないのは、視覚的快楽が少ないことでしょうか。見る側にとっての視覚的快楽とは、「塗る」とか「彩る」といった制作する側の触覚的快楽に由来することが多い。その点で、千葉鉄也と工藤美穂の作品が気持いい。
[3月23日(火) 村田真] |
|
|
|
|
岩渕潤子の「Food for Art」
3/23 1929ホール[神奈川] |
|
|
|
|
またまたバンカートで恐縮です。今日は、アートアドミニストレーションの岩渕潤子さんと、元東急文化村副社長の清水嘉弘氏をゲストに招き、前半は、パーティーやファンドレージングに欠かせない食べ物の話を、後半は、アボカド・ベースのつまみ「グアカモーレ」と、マシュマロとヨーグルトを混ぜたフルーツサラダ「アンブロージア」を、実際にみんなでつくっていただきました。ごちそうさま。
[3月23日(火) 村田真] |
|
|
|
|
小林久晃写真展「dead end」
3/22〜27 The Third Gallery Aya[大阪] |
|
|
|
|
朽ち果ててゆく建物のモノクロ写真が並ぶ。廃虚というと言葉を使うと空っぽな感じがするが、むしろこの写真のなかの被写体は熟しきった果実のようだった。
[3月23日(火) 原久子] |
|
|
|
|
赤坂直生展
3/22〜27 Oギャラリーeyes[大阪] |
|
|
|
|
明るい色彩、カタチへのこだわり、そんなところが印象として残った。悪い意味ではなく、中身をすっぽりどこかへ置いてきてしまい、平面のうえでのカタチをあくまでも追いたかったのかと思われる。こんな言い方は叱られるかもしれないが、筆跡を消し去ったような、とてもイマドキな感じの絵画。
[3月23日(火) 原久子] |
|
|
|
|
大橋勝 VIDEO WORKS
3/15〜4/3 ギャラリーwks[大阪] |
|
|
|
|
3つの異なる映像と、机のうえの書籍等の資料という構成の展覧会。出産シーンとおぼしき映像がモザイク処理のごときエフェクトをかけて編集され投影されている。向かい合わせた壁に映った映像には幼児の姿がみえる。そしてもうひとつ小さなモニター。すばらしいコンセプトのもとにつくられていたのかもしれませんが、私には残念ながらそれを読み取ることも、感じることもできませんでした。
[3月23日(火) 原久子] |
|
|
|
|
佐藤有紀展
3/22〜27 ギャラリー白[大阪] |
|
|
|
|
色といい構図といい、バランスがとれていて、しっかりした絵を描いている。ディテールもとてもよくできた作品だが、現在となってはちょっと古典的な画面の構成と言えるかもしれない佐藤のタブロー。いつも新しいものを追い続ける必要はないが、他の人がすでに通った道をまた通って学習するよりは、彼女には自分なりの個性を発見する力はありそうに思えたので、次の道を切り開いて欲しい。
[3月23日(火) 原久子] |
|
|
|
|
岡田謙三展 生誕100年記念・没後20年
2/7〜4/11 神戸市立小磯記念美術館[兵庫] |
|
|
|
|
外の空気に触れることで、それまで見過ごしていた内なるものに気づくことはある。岡田謙三は東京美術学校を中退し、パリへと留学したが、若い頃の西洋文化への憧れまじりの作品と比較すると、満州・奉天などをスケッチ旅行で訪れた時期の路上の人々や群集にむけたまなざしに感性の鋭さを感じる。ニューヨークへ48才で渡った岡田の渡米当時の絵には、「抽象」という枠に自分をはめようとするような痛々しさのようなものがみられる。モチーフなどさまざまな部分に日本的な要素を打ち出していったのは、自然ななりゆきだったとも、戦略だったともとれるが、次第に作品が伸びやかなものになっているのをみると、そんなことはどちらであっても良いと思える。
[3月24日(水) 原久子] |
|
|
|
|
パリ/マルモッタン美術館展
1/27〜3/28 東京都美術館[東京] |
|
|
|
|
モネとベルト・モリゾを中心とした展示。マルモッタンといえばモネの《印象──日の出》が目玉コレクションだが、盗難にあって以来おいそれと貸し出さなくなったんだろうか、今回は出てない。そのかわり、モネの最晩年の悲惨な作品が何点かあって壮絶。モリゾはどうってことないなあ。それよりカイユボットやギヨマンの作品に惹かれるものがあった。 [3月25日(木) 村田真] |
|
|
|
|
VOCA展2004
3/13〜30 上野の森美術館[東京] |
|
|
|
|
VOCA展を見るときの楽しみはふたつある。ひとつは、「絵画」という形式のなかでどれだけ新しい可能性を発見できるかであり、もうひとつは、それとは裏腹に、どれほど「絵画」から逸脱した作品に出会えるかだ。VOCA賞の前田朋子は前者の代表例で、アウトフォーカス的なイメージと色彩が清新だ。でもスプレーで描いてるので表面がスベスベ。なぜ筆で(手で)ヌリヌリしないのか不満だ。その点、たまたま隣に並んでいた久保理恵子(府中市美術館長賞)のほうが気持よく感じられた。一方、「絵画」から逸脱しようとする後者は少数派で、どちらかといえば邪道あつかいされがちだが、VOCA展にスリリングな魅力を与えているのは後者である。今回、そのトリックスター的役割をはたしたのが、阿部幸子と豊嶋康子だ。阿部は、アクリルミラーに赤い粘土をべっとり貼りつけ、だれでも触れるようにした。粘土をコネコネ触ってれば、作品は少しずつ変化していくってわけ。豊嶋の作品は、生命保険の設計書を何点か壁に並べたもので、しかもその保険会社は同展のスポンサーである第一生命。もしこれがVOCA賞を受賞したら、第一生命はこれを高額で買い取り、自社のギャラリーに展示しなければならない。選考委員の多くが豊嶋作品に注目したにもかかわらず受賞を逃したのは、そのせいかどうか。
[3月25日(木) 村田真] |
|
|
|
|
樋口朋之展
3/22〜4/3 ギャラリーなつか[東京] |
|
|
|
|
緑や黄色の地に、のびのびとしたストロークが気持いい。でも「艶」がないと申しましょうか、これだけではものたりない。
[3月25日(木) 村田真] |
|
|
|
|
寺島ブラディオ展
3/22〜3/27 なびす画廊[東京] |
|
|
|
|
男の裸ばかり描く気色悪い画家。と思っていたが、ベタベタした画面に油彩のベタな醍醐味を感じた。
[3月25日(木) 村田真] |
|
|
|