村田真/原久子 |
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7/22-7/25 |
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佐賀県立九州陶磁文化館常設展[佐賀] |
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午後から有田焼の取材を控えていたので、九州の陶磁器の歴史を勉強に行く。丘のうえまで登った甲斐があった。柴田夫妻コレクションという、個人コレクターから寄贈された有田焼は観ごたえ十分だった。1,600点にのぼる作品は午前中だけではとてもみきれる数ではなかったが、途中ダッシュ。
[7月22日(木) 原久子] |
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有田陶磁美術館常設展[佐賀] |
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佐賀県の指定文化財になっている《染付有田皿山職人尽し絵図大皿》の取材で、当地をはじめて訪問。もともと個人の石蔵だった場所に少し手を加えたこじんまりした美術館。絵皿には、江戸時代の陶工がどんなプロセスで仕事をしていたのかが、描かれている。人の表情や工房などの雰囲気がイキイキと描かれている。「柿右衛門様式」「古伊万里様式」「鍋島藩窯様式」など、午前中に行った佐賀県立九州陶磁文化館での予習の成果があって、楽しく鑑賞。この後、柿右衛門窯の工房を実際に見学。
[7月22日(木) 原久子] |
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ニューヨーク・グッゲンハイム美術館展
7/17〜10/11 Bunkamuraザ・ミュージアム[東京] |
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カタログをパラパラ見ていて思い出したのは、グッゲンハイムはかつて「非対象絵画美術館」、つまり抽象画の専門館だったってこと。ところが同展は、「ルノワールからウォーホルまで」というサブタイトルが示すように、具象イメージの絵画が大半を占めている。展示はいちおう印象派からキュビスム、抽象、シュルレアリスム、アンフォルメル、抽象表現主義、ポップアートまでひととおりそろえている、というか「とおりいっぺん」というか。個々の作品を見ていくと、ドローネ、カンディンスキー、ポロックと、やっぱり非具象絵画にいいものが多かった。
[7月23日(金) 村田真] |
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夢みるタカラヅカ展
7/24〜9/26 東京オペラシティアートギャラリー[東京] |
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宝塚歌劇の紹介と、それに魅了されたアーティストの作品を交互に見せる展覧会。よく知らないけど、タカラヅカ自体がひとつの銀河系みたいなものだから、これはおいしい企画ですね。もともとサントリーミュージアム[天保山]がプロデュースしたこともあって、森村泰昌、西山美なコ、やなぎみわ、横尾忠則と関西系のアーティストが多い。彼ら関西系のコテコテぶりは吉本だけでなく、タカラヅカの影響もあったのか。欲をいえば、空間をもっとコテコテに埋めてほしかった。
[7月23日(金) 村田真] |
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高橋将貴展
7/24〜9/26 東京オペラシティアートギャラリー4Fコリドール[東京] |
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人物とか家とかパソコンとかギターとかモルモットとかが、小さめのキャンヴァスにひとつずつ稚拙なタッチで描かれている。なんだろうと思ったら、すべて同じ比率で描いているんだそうだ。なるほど、絵画でなく彫刻を専攻した人らしい発想だ。おもしろい展開が期待できそう。
[7月23日(金) 村田真] |
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チャイナ・ドリーム展
7/24〜8/29 兵庫県立美術館[兵庫] |
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受付にて、ギョッ、さらに展示室にて、ギョッ。オープニングということで華やかに女性スタッフがみんなチャイナドレスを着用。中国は広い、今回はごく一部と言っていいだろう地域の、衣装、広告、風俗など、さまざまな生活と密着した部分に着目した展覧会。1800年代前半から、第二次世界大戦直後の150年位の間に特に時代をしぼって紹介されている。隣国の私たちですら、エキゾチックさや、東洋趣味を思いっきり感じてしまう展示品。良い悪いということは、ここではなにに基準を置けばいいのかわからないけれど、たくさんの人が楽しく過ごせそうな展覧会でした。
[7月23日(金) 原久子] |
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石原友明展 i(ai)
7/3〜8/1 西宮市大谷記念美術館[兵庫] |
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石原友明のアーティストトークを講義室で聴いてから、展示をみた。石原のここ10年ほどの作品を、最近作を中心に展観。《美術館で、盲人と、透明人間がであったと、せよ》という題のテキストが、入口近くに展示されている。ここからこの展覧会がはじまっていると言ってもよいだろう。エントランスのロビーに展示された《cherry
blossom》は、プロジェクションされた映像をカブリオレ車に乗って観る作品。クルマに乗り込むとスピーカーからの音が身体に伝わってくる。映像では石原本人がなにやら口をゆっくり動かしているが、その音が聴こえてくるわけではない。さきに話を聴いてしまっていたのだが、「君が代」を口ずさむ映像だったのだ。背後に満開の桜の枝がある。その2つの関係は直接的なような気もするが、目の前にあるものを「みる」ということを、この作品も含めて、いずれの作品も深く考えるきっかけを与えてくれるものだ。もちろん完璧なプレゼンテーションで隙がないが、作品は私たちオーディエンスをがっちり受けとめてくれる。
[7月24日(金) 原久子] |
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《My Grandmothers》シリーズの総集編といった展示と、モノクロの新作《Fairy Tale》シリーズが、カラーとモノクロの2つの部屋としてつくられていた。竹を割ったような性格のやなぎさんらしい、とてもシンプルだけど、物語に吸い寄せられるような展示だ。新作の写真と映像では少年少女の体型なのに、皮膚が老いている。今度はこんな展開になったのか、という言葉にすると淡々としたものになるが。実際に作品を目のまえにして身体が震える思いをした。
[7月25日(日) 原久子] |
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