村田真/原久子 |
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8/8-8/15 |
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カフェ・イン・水戸2004
8/8〜 水戸芸術館ほか[茨城] |
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水戸黄門祭りと展覧会のオープニングがぶつかった。いや、ぶつけたのだろうか。町が盛り上がっているので、自然とこちらのテンションも上がる。建築家の青木淳、アトリエ・ワン、日埜直彦がリノベートした市内の民家も今回の展覧会の一環の展示作品だ。古いアパートだったセントラルビルがアーティストたちの展示も含めて一体感があって、面白い。芸術館内の展示ではプラネタリウムのような大平貴之の作品でトリップしてしまいそうになった。祭りは参加しなくてはわからない。シアタープロダクツがデザインしたTシャツを着たチャンチキトルネードは、テラスなどの外を演奏しながらねり歩いて会場に登場。「カフェ・イン・水戸」は参加作家も若手が多くて、お祭り色が強い。夏休み企画の定番になりそうだ。
[8月8日(日) 原久子] |
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ART@AGNES
8/7〜8 アグネスホテル アンド アパートメンツ東京[東京] |
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飯田橋の長期滞在型ホテルにてアートフェアが開催された。ホテルの客室は寝起きをするので生活空間といってもいい。だから、画廊や美術館とは違う。バスルームをつかったり、ベッドのうえに展示したり、こういうときってなるべく展覧会っぽくない「場」への溶け込み方を大切に考えた展示のほうが好印象を与える。
[8月8日(日) 原久子] |
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奈良美智展 From the Depth of My Drawer
8/11〜10/11 原美術館[東京] |
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ひきだしの奥から大事な作品を引っ張り出してきて奈良美智が個展をやっている。なんていうと、小さな紙切ればかりの展覧会を想像されては困るが。初期作品から新作、そして原美術館にコミッション・ワークとして加わった《ドローイング・ルーム》まで、奈良美智のひきだしというか懐から出てきた思い出深いもの、記憶のなかにしまわれていたものなどを一挙公開。写真はロンドンの友人宅に行ったときに、近所に捨てられていた窓枠つきのガラスに描いた作品。本人も忘れかけていたのに、その友人が日本に帰国するときに大切に持って帰ってくれたのだという。たくさんのエピソードが1点ずつにあるらしい。
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左:新しく原美術館のパーマネントコレクションに仲間入りした《ドローイング・ルーム》
右:ガラス絵、窓枠が額縁のように見える。 |
[8月10日(火) 原久子] |
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生人形と松本喜三郎
6/5〜8/15 熊本市現代美術館[熊本] |
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これはぜひ見たいと思いながらあきらめかけていた展覧会なのだが、終了まぎわになってひょっこり機会が訪れ見ることができ、私はうれしいのだった。生人形は幕末・明治のころ人気を博した見世物興行の細工物。いってみればマネキンみたいなもんだが、これがきわめて精巧にできていてとっても妖しげ。最近はロン・ミュエックとかパトリシア・ピッチニーニのようなスーパーリアリズム人形が注目されているけど、この生人形は美術品ではないし、美術品として再評価したり美術史に位置づけたりするべきではないし、実際ここでも美術品として展示されてないのがいい。もしこれが博物館に展示されたらハマッていたかもしれず、問題が明確に浮かび上がってこなかっただろう。その意味で現代美術館は、問題を浮かび上がらせる場所としての機能をはたしていた。
[8月13日(金) 村田真] |
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私あるいは私──静かなる燃焼系
7/3〜9/20 ボーダレス・アートギャラリーNO-MA[東京] |
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障害をもつ人たちだけに焦点を当てるのではなく、いろんな作品がここにはあっていいのではないか、そのことがむしろいいのではないか、ということで設立されたギャラリーの柿落とし展。森村泰昌、高嶺格ら現代を代表する美術家に、宮川香山など豪華メンバー。巨匠たちもスゴイが、ぶっとんでしまったのが岩手の病院で暮らしておられる岩崎司さんの絵とコトバ。ちょうど、『ARTiT』誌 の取材で来られていた都築響一氏と遭遇。こんなに自分の考えをきちんと文章にする人が病院に入っていなくてはならないのか、不思議に思った。岩崎さんは躁病なのだということだ。岩手まで都築氏は本人の取材にも行くのだという。私もついて行きたいナ。[8月13日(金) 原久子] |
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京都市美術館コレクション展
第2期 前衛の意識・表現の前進
6/12〜8/29 京都市美術館[京都] |
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順路通りに見て行くと、竹内栖鳳の下絵からはじまって、最後はやなぎみわの作品で終わったこの展覧会。関西のこの70年あまりをひも解いてゆくような企画でたいへん授業向きでした。
[8月14日(土) 原久子] |
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珠玉の日本美術 細見コレクションリクエスト展04
7/23〜9/12 細見美術館[京都] |
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入館者からリクエストのあった収蔵作品を展示した企画。この日3館目。じつはここで白状すると、午前にほかの2館には1度足を運んだため、延べにすると5館目ということになる。素晴らしい作品があるんだけど、もう電池が切れかけて、集中力がなくなってきてしまった。美術作品を観るにも体力が必要なのが身にしみてわかった。もう一度行くことにしよう。
[8月15日(日) 原久子] |
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