村田真 |
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6/30〜7/24 |
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MAMプロジェクト006西野達
7/11〜9/24 森美術館ギャラリー2[東京] |
ギャラリーに入ると、奥のガラス窓に向けてカメラが据えつけられ、下界のビルにとりつけられた時計をモニターに映し出している。振り返ると、ギャラリー入口の壁にも同様の大きな手描きの時計が同じ時刻を刻んでいる。題して《東京時間》。さすがに53階の外壁に仮小屋をつくるわけにはいかなかったのだろう、次善の策として下界の風景を借用したってわけだ。ほかにも、交差点中央の「島」に大仏を建立する《東京仏陀》、東京タワーに肉を串刺しにする《東京ケバブ》のドローイングも。ドローイングったって、しりあがり寿のマンガみたいな殴り描きで笑える。ル・コルビュジエの建築展の最後にまぎれ込んでいるのもシャレっぽくていい。
[7月24日(火) 村田真] |
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日展100年
7/25〜9/3 国立新美術館[東京] |
なんだろう、このものたりなさは。たぶん文展から日展までの代表作はほぼ出てるんだろうけど、こんなもんだっけ?と、あらためて思ってしまう。それはおそらく、高橋由一も山本芳翠も五姓田義松もないし、黒田清輝や横山大観にしても晩年のカスみたいな作品しか出てないからだ。いいかえれば、日本近代美術がもっとも白熱した明治中期までが抜け落ちているということであり、それはとりもなおさず、文展が始まったのは日本の美術が低レベルで安定してからということにほかならない。それ以降は白熱したとしても内ゲバ程度だし、この半世紀、内ゲバすらも聞こえてこない。
[7月24日(火) 村田真] |
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