村田真/酒井千穂 |
|
7/28〜7/31 |
|
Oコレクションによる空想日術館
7/7〜9/23 トーキョーワンダーサイト本郷[東京] |
東京では恒常的に現代美術を見られる場所がない、ってことで東京都現代美術館が建てられたのが12年前だが、さらにそれ以降の現代美術を見せる場所としてTWSの1階を常設っぽくしたらしい。常設といったってコレクションがあるわけじゃないので、コレクターの岡田聡氏から借りた作品を展示している。今回は東恩納裕一、大庭大介、三嶋章義の3人。さまざまなフレームの鏡を球状にした東恩納のミラーボールがステキ。
[7月28日(土) 村田真] |
|
TWSエマージング
7/7〜7/29 トーキョーワンダーサイト本郷[東京] |
TWSエマージングは、公募展「トーキョーワンダーウォール」の入選者から選ばれた作家をTWS本郷で発表してもらう企画。今回は池田拓馬、トモエ、中島健の3人で、どれもおもしろい。池田は4つの壁面にひとつずつ扉をつけている。最初は絵に描いたか写真を貼りつけたようにも見えるのだが、これが本物の扉で、把手をまわしてみると実際に開閉できるようになっている(開けても壁があるだけなのだが)。絵画はしばしば窓にたとえられてきたが、窓はただ見通すだけなのに、ここでは人が出入りする扉になってること、しかもそれが「だまし絵」ではなく、実際に開けられる本物の扉であること。つまりこの作品は二重の意味で絵画を裏切っているのだ。中島もある意味で絵画の限界を超えようとしている。その絵自体も素朴で好ましいのだが、その制作プロセスを撮った映像が目を惹く。作者本人は(手すら)出てこず、アニメーションのように絵そのものが変化していく様子だけを追っているのだ。いかなる作品であろうと、その制作途中の姿をもはや現物で見ることはできないという当たり前のことを気づかせてもくれる。
[7月28日(土) 村田真] |
|
下道基行展「Pictures」
7/21〜8/3 新宿眼科画廊[東京] |
日本各地に残るトーチカを撮った「戦争のかたち」が話題になった下道の新作展。タイトルが「ピクチャーズ」で、案内状に額縁に入った素人っぽい絵の写真が使われており、しかもその絵を覆うガラス面に撮影者自身が映り込んでいるので興味をもった。どうやら絵の作者は日曜画家だった彼の祖父らしく、その祖父の絵が飾られている人の家やお店をたずねて撮影したのが今回の写真なのだ。それにしても、なんで戦争のかたちが絵の写真になったのかというと、彼は別に戦争遺産に興味があるわけではなく、ただ自分の立ち位置を確認したいがためにカメラを手にしたのだ。だから祖父が趣味とはいえ描き続けた(そして自分が断念した)絵画にカメラを向け、両者を重ね合わせようとしたのだろう。「ピクチャー」は「絵」と同時に「写真」も意味するからね。
[7月28日(土) 村田真] |
|
ritual
7/7〜8/19 トーキョーワンダーサイト渋谷[東京] |
塚田守、大野智史、千葉正也の3人展。なんか清澄白河くさい人選だなあ。なぜこの3人なのか、なぜ「リチュアル」なのか、おじさんにはイマイチわからないけど、作品はどれもイマドキっぽくておじさんはうれしいよ。
[7月31日(火) 村田真] |
|
|
Index |
|
|