小吹隆文/福住廉 |
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8/12〜8/15 |
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対決─巨匠たちの日本美術
7/8〜8/17 東京国立博物館[東京] |
若冲vs蕭白、永徳vs等伯、鉄斎vs大観など、日本美術の「巨匠」たち22人を2人ずつ組み合わせて対決させる展覧会。宗達の「風神雷神図屏風」と光琳のそれを並べたり、応挙と芦雪の「虎」を並べるなどして、それぞれの相違点をありありと把握できるようにされている。面白いのは、それがたんに技法や技量の違いにとどまらず、それぞれのキャラクターの違いにも思いが及ぶようになっているところ。永徳はきっと嫌なやつだったにちがいない。
[8月12日(火) 福住廉] |
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Chim↑Pom 友情か友食いか友倒れか/BLACK OF DEATH
8/9〜8/30 hiromiyoshii[東京] |
Chim↑Pomの旧作と新作をあわせて見せる展覧会。ピカチュウのように加工したネズミが渋谷の街並みを占拠するジオラマ作品や、カラスの模型と拡声器から流す鳴き声だけでカラスの大群を呼び寄せる映像作品など、これまでの傑作を集大成として発表した。新作は、会期中、メンバーの水野くんが調達したカラスとネズミと一緒に共同生活を送るパフォーマンス。ブロック塀で囲まれた密室での暮らしぶりをマジックミラー越しに観察できるようになっている。あわせて公開されている水野くんの日記を読むと、彼が狭い空間で動物との共存を図ろうと四苦八苦している様子が伝わってきて、面白い。このリアルタイムで進行する実験がどのように結実するかは今のところ定かではないけれど、この個展がChim↑Pomにとって新たなステージのはじまりであることだけはまちがいない。
[8月12日(火) 福住廉] |
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遠藤一郎 超アート展
8/9〜8/30 ZENSHI[東京] |
未来美術家・遠藤一郎の新作展。ギャラリーのホワイトキューブを原色のペンキで塗りつぶし、「これでいいのだ!」など、単純明快なメッセージを勢いよく書きつけた。隣の会場のChim↑Pomと同じように、遠藤の展覧会も進行形のもので、壁面は会期中に次々と描きかえられ、まさしく未来へ向かって一直線に進行していく潔い運動性を見せようとしていたようだ。遠藤一郎が切り開いた道に誰が続くのだろうか。
[8月12日(火) 福住廉] |
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ロン・ミュエック展
4/26〜8/31 金沢21世紀美術館[石川] |
GWに出かけるつもりがお盆までずれ込んでしまった。今さら恥ずかしいが、一応載せておきます。実物を見ると、やはり圧倒的なリアルさに驚きを禁じえない。フォルムだけでなく、肌の柔らかさや体温まで感じられるのだから凄い。なのに、サイズは極端に大きかったり小さかったりするので、そのギャップにかく乱されてしまう。今自分が感じているリアリティはどこから来るのだろう。ずっと考えていたら、たった7点の展覧会のなのにあっという間に2時間が経っていた。会場では2種類の映像が流され、作品の制作過程が詳細にドキュメントされていた。アシスタントはいるものの、全て彼自身が作っていることが分かり、またビックリ。作品はコンテンポラリーだが、作家本人は古典的な職人気質だったからだ。
[8月15日(金) 小吹隆文] |
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