2010年1月アーカイブ


本日、リフレクション展の設営の「序章」がそこはかとなく始まりました。

がっつり始まるのは週明けですが、
週明けからだと日数が限られているので、
前回展覧会の撤収作業との兼合いで可能な部分から、
今日、作業が始まりました。

まずは13メートルと一番天井の高い展示室の天窓に、
外光を遮断するための暗幕を張る作業。
組んだ足場と、電動タワーを使っての高所作業です。
上部ではかなり揺れがあり、下から見ていても緊張します。
1時間ほどかけて黒布と白布の2枚が張られ、無事完了。

明日は、この部屋で展示するローランの映像の投影位置を決定し、
それにあわせて壁の塗装作業の準備に入ります。

そして、ジェレミー・デラーの映像作品の展示に使用する
52インチの薄型モニターを壁に設置する作業。
まずは位置を決めたら、
表からはケーブルが気にならないように、壁の裏側から配線します。

ギャラリーで作品を見ることはとても自然な行為なんですが、
その行為を、何かに気をとられることなく自然に行えるような環境にするために、
見えないところで地道な作業が行われています。
とくに絵画や彫刻の展示と異なり、
映像の展示は、配線や吊りの作業が多いため、
鑑賞時には気づかない裏の作業がとりわけ多いのです。。。

いつものことながら
精鋭展示スタッフの理解と協力とこだわりと配慮に敬服!

展覧会オープンまであと10日。


さて、2日前の日曜日で、無事、大盛況のもと
ボイス展とクリテリオムの矢口克信展が閉幕しました。
ご来場いただいたみなさま、本当にありがとうございました!

最週末ということで友人/知人の来水も多く、
また、関連のイベントもいくつか。

青森からartscapeのブロガーでもある服部くんも来水。
遊戯室の中崎くんや、遊戯室で同時期に個展をされていた白川昌生さんらが
「かずこ」であんこう鍋を食べるということで、そこに合流。

その道中、矢口くんから電話が入り、
矢口くんの経営する<小料理喫茶ワシントン>でもトークを開催中で、
顔を出すことに。
クリテリオムの展示のちょっとした反省会になりました。

服部くんたちに合流したときには
すでにアンコウ鍋もほぼ売り切れ。
遊戯室の遠藤くんも来ていて、
前から話をしていた「キュレーター論/キュレーション論」の話に展開。

でも、なぜか話が噛み合ず、休戦。
東京から、TOKYO SOURCEの近藤さんも来ていて、
とにもかくにも、キュレーションをお題に、あのメンツで話ができたこと自体、
有意義でした。
でも、まだもう少し掘り下げたいなぁ。。。

そのあとキワマリ荘に移って、また朝まで。。。
数時間ほど寝て出社。
(と、なぜかブログに書くときはいつもこういう流れが多いですが、
ふだんはそんなことないし、仕事はちゃんとしてます!)

昨日は、アメリカからRyan Trecartinの映像が届き、字幕の確認。
若干の手直しが必要なので、その手筈を映像編集の方と相談。
国内で作業ができると助かるのだけど。

それからレクチャーチラシの初校戻し。
などなど。

意外と落ち着いた時間が流れています。。。

そして今日は代休で、体力充電。
これから少し出社して、会場掲示のキャプションのデザイン案を見せてもらうなどなど。

それから、
展覧会ウェブサイトは少しずつ更新されています。
週末には、レクチャーシリーズの情報を掲載しましたので、
ぜひのぞいてみてください。


詳細のボタンを押すとプログラムが出ます。

展覧会オープンまであと11日。
先日の食事会の途中でÅbäkeのMakiから思わぬものをもらいました。手渡されると、それはロンドンに住んでいた人なら非常に馴染みの深い、tube(地下鉄)のマップ。「開いてみて!」とMakiから言われてなにげに開いてみると、中もこれまで見慣れていたマップが印刷されています。でも良く見るとなんだかシンプルになっている。。。その次の瞬間気づいたのはTubeのマップの中心に描かれていて、かつそのマップのシンボルとしても機能していたテムズ川が見事に削除されている事!さすがに驚きました。リサーチしたところ昨年Tubeのマップをリデザインした際に様々なディティールに変更を入れ、その中にテムズ川を取り除くという案も盛り込まれていたのです。もちろん他の修正に関して見やすくなったな、と思うところも多々あるのですが、さすがにテムズ川の件はロンドン市民から大避難がおこったらしく、おなじくMakiから手渡された昨年12月版のマップにはしっかりとテムズ川がカムバックする、という結果になったみたいです。

tube_2.jpg
tube_3.jpg


そんな12月までのテムズ川のないマップにMakiがひょこっとグレーの紙を上にのせました。よくみると、、、。

tube_1.jpg

Tubeの地図と同じサイズの紙に、ありし日のテムズ川を書いて、町の地図の中にこの紙を差し込んだみたいなんです!なんというか、本当に彼らほど日常生活とものを考えていること、つくることがつながっている人もいないなぁ、と思いました。突拍子もないデザインやスタイリッシュなデザインでなく、なにか日常の小さな問題から大きな問題までちょっとしたアイデアで手助けできたり問題解決ができる可能性をデザインという行為が持っていることを実感しました。日本に帰国してしばらくして、彼らのような本当にピュアな心でものづくりをしていくことがむずかしかったり、間に合わせで形を作ってしまっていた自分に反省するとともに、なんだか忘れていたロンドンのフレッシュな空気が通り抜けていった感覚でした。いやぁ、それにしてもこの作品は敵だなぁ。

そんな彼ら、ある日本人アーティストとなにやら変なイベントを企画しているようです。まだオフレコですが近いうちにその話もレポートできると思いますのでお楽しみに。


今日は都内に、作品の集荷に行って来ました。

大の苦手の早起きのために目覚ましを2つセットして、5時に起床。
電車のなかでは眠ったまま上野着。
移動して、9時から虎ノ門でひとつめの作品集荷。

Chim↑Pomのメンバー2人と画廊の方が立ち会ってくださり、
エリイちゃんをかたどった石膏像が地雷で爆破された作品を解体して、お預かりする。

その足で、ふたつめ、みっつめの集荷。
すべて順調。
ただ、課題も判明=メンテが必要ということでChim↑Pomの設営のための来水を早めてもらえるように連絡。

水戸に戻ったら、ちょうどリフレクション展のウェブをデザイン、制作してくれているSETENVの入江さんが到着して、ボイス展を鑑賞される。

そのあと、作品のコンディションチェック。
採寸をして、キャプション情報を整えて入稿。

作品解説のテキストも順次、確認がとれてきているので、それを整えて英訳に出す。

出品作家の宇川直宏さんと、出品作品について、
宇川さんがもともと2006年にオーストラリアで発表された、
トイレの個室で特殊な映像体験をする<Dr Toilet's Rapt-up Clinic>を再現する予定だったけれど、ここにきてさらに工夫を加えて、2010年風にヴァージョンアップする案についてメールでやりとり。
ヴァージョンアップの方向で決定。

アメリカから字幕制作完了で明日、作品発送のメールあり。

そうこうしているうちに、今回のリフレクション展のグラフィックデザイナーの加藤さんが水戸に到着。
矢口克信くんの小料理喫茶ワシントンで落ち合ってそのあと食事へ。
いろんな話で盛り上がる。

明日は、SETENVのみなさんも、加藤さんもボイス展をゆっくり鑑賞。
そして、加藤さんとはカタログについて打合せ。
「日常/場違い」展でデザイン性の高いカタログをつくったばかりの加藤さん。
私はフツーに過不足ないカタログをイメージしてはいるけれど、
加藤さんから何か案が出て来るかもと楽しみ。

それからレクチャーチラシの色校正があがってきた。
思ったよりきれいでかわいい色に特色の赤がしあがっている。
これもいいけど、想定していたよりパンチは薄い。
明日、加藤さんに見てもらって、戻しの作業。

オープンまで14日! うぉー!

遅ればせながら、あけましておめでとうございます。もう1月も後半になってしまいましたが、今年初投稿です。

00_0119title.jpgACACでは1〜3月にかけて『空間知覚』というテーマでワークショップをベースにした参加型プロジェクトを展開中です。1月9日、10日にその第1弾となる銅版画&豆本制作のワークショップ「小さな空間」をを実施しました。青森は棟方志功の生誕の地でもあり、版画が盛んなんですよね。こちらのワークショップの詳細はACACのブログにて報告しておりますので、そちらをご参照ください。
当該記事はこちら>>http://acacaomori.exblog.jp/13458720/
ものづくりのワークショップって面白いんだけど、つくることに夢中になってしまって、考えたり鑑賞したりする時間が意外ととれなかったりして、その辺のバランスはなかなか難しいです。

そして、先週末には東京よりアーティストの奥村雄樹さんをお招きし、「くうそうかいぼうがく(青森編)」というワークショップ&展覧会を開催しました。というか、展覧会は本日スタートしたところです。

このプロジェクトは一貫して身体に興味を持って作品を制作してきた奥村さんが、からだのなかについて自分だけでなく他人はどんなふうに考えているのか、あるいは想像するのだろうかという興味を探求し作品化しようと試みたものです。

具体的には、人体解剖図などをみたことがないであろう7歳以下の幼い子供たちに集まってもらって、簡単な導入のお話をし、その後画用紙に自分の体内を想像して絵を描いてもらいます。そして、子供たちが描いた絵とワークショップの様子をドキュメントした映像や写真を編集して、奥村さんがインスタレーションとして再構成します。

【プロジェクト概要】
講師:奥村雄樹(美術家/東京)
〔ワークショップ 01〕 国際芸術センター青森ギャラリーB
2010年1月15日(金) 10:00-11:30 原別保育園のこどもたちと
〔ワークショップ 02〕 空間実験室
2010年1月16日(土) 13:30-15:00 あおもりのこどもたちと
〔奥村雄樹レクチャー〕 空間実験室
2010年1月16日(土) 15:30-16:30 アーティスト自身による活動紹介

〔展覧会〕
「くうそうかいぼうがく(青森編)」奥村雄樹とこどもたち
2010年1月19日(火)−2月14日(日) 10:00-18:00
青森公立大学 国際芸術センター青森 ギャラリーB 


ワークショップの流れを以下写真とともにご説明します。

先週の火曜日から、展覧会設営の下準備が始まりました。

今回、なんと4日+αしか展示設営にあてられないスケジュール組みになっているため、
事前にかたづけられることはできるだけかたづけておこうということになっています。

先週から、芸術館展示の先鋭部隊が入って、細かい作業をしてくれています。
プロジェクターを置く棚の制作と色塗りや
ケーブルの作成などなど。
作家や画廊から送られて来た作品や部材の稼働テストなどもしています。

そんななか問題発生!

ローラン・モンタロンの出品作品のひとつが
電球をつかったインスタレーションなのですが、
その電球がどうしてもひとつつかないのです。
私ははなっからこういう方面はお手上げなので、
展示担当の先輩がいろいろ探ってくれていたのですが、
電気の専門であるわけでもなく、原因はわからず。。。
そこで、縁をたどって専門家の方に来ていただき、
どうやら怪しい部品をつきとめた。

フランスから送られて来たので海外の電子部品なのですが、
幸いにもアキバで扱っている店舗が1つあり、
さっそくそこから通販で購入。
(うーん、便利な世の中になったもんだ)

週が明けて今日にはすでに部材も届き、
心配してくれていた電気の専門家の方がまた来てくださり、
部品を新しいのと変えてみる・・・が!
なぜか直らない。。。

そこにいても何の役にもたてない私は先に帰宅。
フランスにメールしようと思っていたところ、
ちょうど今さっき、展示担当の先輩から携帯にメールが入り、
直った!と。

よかった。(ほっ)
そしてこんなに遅くまでおつかれさまです!

今週は、映像作品がつぎつぎと届く予定。
フランスから、アメリカから、国内から。
海外からの映像メディアは、方式がちがったり、いろいろ機材との相性があわなかったりと
すんなり一発でうまくいかない場合も考えられるので、
このあたりで第2波が来るかもしれないと覚悟しています。

オープンまであと18日!

先日、とあるロンドンのグラフィックデザイナー達との夕食会に参加しました。Åbäkeというデザイングループで現在とある機関のアーティスト・イン・レジデンスで東京に滞在中です。実は彼ら、僕がRoyal College of Artに留学していた時のチューターです。グループ名からして「どうやって読むの?」と思われる方もいらっしゃいますが、実は読みからして解釈は様々。「アバケ」、「オーベーク」、「オバケ」と人によって読み方も様々です。これまでも様々なデザインプロジェクトやDesignTideなどのイベントで来日していた彼らですが、今回の滞在は3ヶ月と長期間でこれからどんな活動をしていくのか非常に楽しみな人たちです。


ともすれば日本を含む文化圏や先進国においてデザインとは非常に表層的な観点から行われる事がありますが、彼らのアプローチはまったくその逆をいくもので、彼らのデザイン哲学においてはコンテキスト、リサーチ、日常、実践といったキーワードはとても重要なものです。


既に彼らのユニークな活動はスタートしていて、来日して成田空港から滞在先までまっすぐに向い、そこから一週間強の期間一歩も出ずにその環境を内部から知る、というプロジェクトを既にスタートしています。その一環で僕や他の友人・知人関連を招待しての食事になりました。実際にどうやって食事などは調達しているの?と疑問に思われるかもしれませんが、親しい友人達にしばらく差し入れをして貰っていたそうです(笑)。僕が日本には素晴らしい出前のシステムがあるよ!と伝えたらとても興味深そうにしていました。はじめは既に来日する前に日本の社会構造や問題をリサーチして、ひきこもりやニートといった問題を踏まえてのコンセプトだと思ったのですが、むしろ彼らがこれから長期間活動する拠点となるレジデンスの環境を内部からよく知るところからはじめよう、というコンセプトだそうです。


活動の拠点ロンドンにおいて彼らは非常にユニークなワークショップやレクチャーを頻繁に開催しています。日本でもお馴染みなものでは「Total Trattoria」という夕食会のイベントがありますが、これはプロダクトデザイナーで親交の深いMartino Gamperや知人達で開催された会で、出される食事はもちろんの事、使用される食器や机、その他必要なものを彼らがデザインをして友人を振舞う内容になっています。その様子が収録されたブックレットも出版されています。


先日の夕食会はマイ箸を持参で各自得意料理の具材を用意してその場で作る、という事になっていましたのでそんな彼らに喜んでもらえるものと思い、ユニークな野菜寿司の具材を用意してワークショップ感覚でみんなで楽しくお寿司を作りました。


彼らの基礎にある哲学や活動はいまの自分のに非常に大きな影響を与えています。それについては次回の投稿で書きたいと思っています。それまでに下記のURLにて彼らの活動やTotal Trattoriaについて読んで知ってみてください。


http://www.myspace.com/abakespace

http://www.dezeen.com/2008/03/10/total-trattoria-by-martino-gamper/

http://imomus.livejournal.com/124195.html


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昨日は、ボイス展の関連企画「今日のオルタナティブ」というトークがあり、
とても興味深い話が聞けました。
そのあと、仕事を終えて、途中から飲み会に参加、
けっきょく朝6時ごろ解散という、いつもの朝までコース。

3時間ほど寝て起きて、二日酔いでないことにホッとする。
(そう最近、二日酔いの質がとても悪くなっているのです・・・)
なぜなら、今日は、はじめて人前で展覧会の全貌を語る日。
失敗はできない!からです。

いつも展覧会オープン前に、
当館のボランティアトーカーさん向けに展覧会の勉強会を開きます。
今日がその日。
しかもそこに放送部!の高校生たちも参加するので、
なおさら、明確にわかりやすい言葉で,展覧会を語らなければならないわけです。

結果・・・どうだったのでしょう?
映像の作品を当然全編見る時間はないので、
はしょりながらの説明。
なので、これはもう展覧会が開いてからでないと全貌はつかんでもらえない、
ということがわかった。
フィードバックがないって残念ですね。

でも、そのあと放送部!で集まって、
気になった作家の話や、
まったくわからなかった作品の話を
顧問の五嶋さんや高校生たちとしていくなかで、
みんな勉強会では言葉に出さなかったけれど、
いろいろなことを感じてくれていたことがわかり、
とくに五嶋さんから、リフレクション展は興味深い、という感想をもらえて、
そのあと行ったご飯でも、作品の話でなかなかに盛り上がりました。

展覧会直前にふたたび開く勉強会では、すでに展示された作品を目の前に話します。
そのときのトーカーさんの反応を今から楽しみです。

展覧会オープンまであと27日。

今回、展覧会会期中の3月3日〜4月4日まで、毎年恒例の「高校生ウイーク」が実施されます。

この期間は、高校生のギャラリー入場料が無料になるだけでなく、
ギャラリー内のワークショップ室が、「高校生ウィークカフェ」になって、
一般のご来場者のみなさまも、お茶を飲みながら、図書を閲覧したりなどができる
とっても居心地のよい空間に様変わりします。

その「高校生ウィーク」と展覧会の連動企画で、
高校生対象の映像ワークショップ「放送部!」を企画。

高校生がインタビュアーになったり、カメラマンになったり、
編集者になったりと、番組制作側の視点に立ち、
展覧会のなかから気になる作家や作品を見つけて、
自分なりの視点でアプローチしたり、掘り下げたりしてみよう、という、
アートリテラシーとメディアリテラシーが掛けあわされた企画です。

部活動として、
茨城放送の番組ディレクターに「番組制作のいろは」をレクチャーしてもらったり、
出品作家の藤井さんのレクチャー、
さらに自分たちの作品を発表する会では、
東京ビデオフェスティバルの審査員をつとめる佐藤博昭さんに来ていただきます。

そして、高校生が撮った映像を、本展ウェブサイトでアップしていきます。
それを通じて、展覧会の自己批判的機能をもてないかなと考えたりしています。

さて、今日は、その第一日。
今回、顧問としてかかわってもらう、地元アーティストの五嶋さんと私、
放送部!マネジャーとして担ぎだされた、学芸アシスタントの小泉さん、
教育普及担当のスタッフ2名とカフェスタッフ1名と
参加者のみんなで顔合わせ
私が高校時代に入っていた熱血放送部でつくった社会派番組をみんなで鑑賞
五嶋さんがピックアップした、ミシェル・ゴンドリーの映像などをYouTubeから鑑賞
などなど行いました。

明日、ひきつづき第2日目で、
当館ボランティアトーカーさん向けの展覧会説明会に
みんなも出席して、
展覧会の全貌、各作家/作品の解説を聞き、
気になる作家の目星をつけます。

展覧会オープンまであと28日。



今日の仕事。

○ ローラン・モンタロンの映像作品の字幕を入れたラフデータがあがってきたので、ギャラリースペースで試写。
ローランの作品は、とりわけじっくり見せる環境づくりが必要なので、字幕のフレーズの長さ、テンポに注意する。あとは、字幕フォントの大きさなどを確認し、作家にフィードバック。

○ Chim↑Pomには、今回、広島と無人島プロダクションで発表したことのある「サンキューセレブプロジェクト アイムボカン」を、本展用に再構成し、映像や写真を追加したバージョンを展示してもらうことになっている。

これは、セレブに憧れたメンバーのエリィちゃんが、セレブらしい行為として地雷撤去を行うため、みんなでカンボジアにいき滞在してつくった作品。
映像数点と、地雷で爆破したエリィちゃん愛用品の数々、写真数点などから成る、映像とオブジェの複合インスタレーション。

本展のために新たに編集中の映像についてChim↑Pomとやりとりする。

○ 作品集荷の手配

○ 会場用キャプション作成に着手

などなど。

オープンまであとちょうど一ヶ月!

なのにけっこう早く帰宅できる状況に猜疑心がつのる。。。嵐の前の静けさか。。。


本日、仕事始め。

昨晩は、実家の大阪から水戸へ帰って来る途中、東京で下車して、出品作家の藤井さんと作品プランについて打合せ。

そう、展覧会オープンまで1ヶ月というこの時点で、まだ作品プランについて打ち合わせ? 大丈夫か?と疑問がよぎってもおかしくありませんが、
今回、新作を制作していただくにあたって、作家の着目しているある状況のまさに「いま」を反映するために(といろいろ事情があって)こういうことになっていますが、これでも順調です。
昨晩は、作品プランだけにおさまらず、広く深く濃い話ががっつりできました。
あとは、どういう作品を仕上げて来るか待つのみです。

一夜明けて、今日。
休み中、気になっていた懸案について連絡を数件とる。
○ 今回、長尺の映像が2本含まれていますが、それらをタイムテーブル化させて定時にスタートさせる形の展示にするための措置をとる。

○ 展覧会ウェブサイトのトップページをスライドショー化してもらう。

○ 特別協力いただく指向性スピーカーの発送などについてのやりとり。

○ 2dayレクチャーのチラシの制作進行スケジュールの確認。

などなど。
みなさまはじめまして。橋詰宗と申します。
新年あけましておめでとうございます。

年始より暫くの間、artscape BLOGにて記事を書かせていただきます。多くの方が私が何をやっているのかご存じないかと思いますが、デザイナーとしてアートディレクション、グラフィックデザイン、ブックデザイン、ウェブデザインと言ったコミュニケーションに関わる活動をしております。

他のブロガーの方がアートに関連する仕事に携われている方の中でなぜデザイナーがブログを?と思われる方も多いかもしれません。いままではその専門領域に集中的に携わる方々が記事を投稿するブロクが多かったように思われます。実践の場においてもデザインや芸術の領域が必要以上に細分化され、その事が多くの可能性を狭めていっていたように思えます。多くの方々が持たれているその価値観が最近、急速に変わろうとしています。

私は現在東京を拠点に活動をしていますが、世界有数の大都市であるこの場所で創造的な活動や仕事に携わる方の並列なコミュニケーションがあまりにも少ないことをこれまでは痛感してきました。しかしゼロ年代という時代に社会に出て、ようやく精力的に活動を行うことができるようになった主に私と同世代の様々な領域の方々が色々な場所で新しい可能性を模索しようと動き始めているのを感じています。

それと呼応するようにアートと芸術、日常と非日常といった分節化されていたものも少なからず身の回りで関係性が変わってきています。私は主に建築やアート、ファッションという領域で活躍される方々や団体とお仕事をさせていただいていますが、これまでとは全くちがった関わり方や仕事のやりかた、アウトプットが生まれてきている事を実感しています。

例えばワークショップのカタログを単にデザインするだけでなく制作プロセスそのものをワークショップの文脈に落とし込んだり、ファッションカタログを制作する際にそれがどれだけエモーショナルなものとして、その人の日常と関わってくるのかを考える。このような形態やスタイルばかりに目をやるのではなく、デザインが社会・日常の中で時間軸や空間性を伴いながらあり続ける事を考慮することはもはや紙やモニターといった一元的な世界でグラフィックが語られる限界を示唆しているように思います。そしてその関係性を見つめる眼差しは他のデザインの領域や芸術においても共有される視点だと考えます。その点において私がデザイナーとしてアートの領域をメインにしながらもより横断的な考えをこの場で書くことができればと思っています。

それでは皆様よろしくお願いします。

みなさま、あけましておめでとうございます。

ブログ担当、残すところあと1ヶ月ちょっととなりました。
ひきつづき、リフレクション展オープンに向けてアップしていきます。

お正月を実家で過ごしてテレビばっかり見てだらだらしつつ、
3日は家族がお出かけするのを予定に組み込み、
年末から残っていたライアン・トゥリカーティンの映像作品の日本語字幕の校正作業。

今回、出品する映像は50分という長尺。
ライアンはたいていいつも長尺で、ノンリニアなナラティブ(複数の流れが同時並行する物語)をもつ映像をつくっています。
アメリカのアート誌で大特集が組まれるほど注目されている、新進気鋭の若手作家です。

かなり独特な英語表現をつかうので、
日本で見せるにあたっては日本語字幕に細心の注意と工夫が必要となります。

ライアン語とも言えるかもしれない、奇妙な口調で話すキャストの聞き慣れない英語をなんども聞き返しつつ、字幕原稿を確認し、聞き慣れない俗語や固有名詞を列挙して不明点を整理したり、オリジナルと訳がちがって思える部分をまとめたりなど、フィードバクをまとめる。。。

年末の深夜に放送していた「24」の録画を見ながらの、校正作業で何時間もかかった。
「24」の展開の早さが、ライアン作品の展開の早さに輪をかけて、
ますます頭がいっぱいに。。。

オープンまであと34日。

ブロガー

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