村田真/原久子 |
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12/2-12/4 |
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木村伊兵衛展
10/9〜12/19 東京国立近代美術館[東京] |
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草間彌生展を再訪したあと上階の所蔵品ギャラリーへ。おや、4階の片隅に木村伊兵衛の写真がチョロッとあるけど、これだけ? 3階に降りるとまたいくつかに分かれて展示され、2階のギャラリーでは戦後の作品がまとまって見られる。近美のコレクションはおおむね時代順に並んでいるので、そのなかに分散させたってわけ。なるほどこういう展覧会のあり方もあるのかと感心しました。
[12月2日(木) 村田真] |
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なんちゃって宗教画展
11/30〜12/5 大津ギャラリー[神奈川] |
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意図不明のグループ展。クリスマスにちなんだチャリティ展か。にしては早すぎるし。でも小品が多く値段も手ごろなので思わず買おうとしたが、身のほどをわきまえてそそくさと立ち去ったのであった。
[12月2日(木) 村田真] |
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チョン・ヨニ「穴」展
11/12〜12/10 alternative space LOOP[ソウル/韓国] |
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建物の写真に穴を開け、穴の裏からわき出すように絵の具が盛りあがっている。まるでそこに何かが生息しているかのように、会場となったLOOPの柱や階段の下なども写真に撮って、同じ場所に展示している。展示も写真を掛けるというよりは、目線の高さなど計算され、すばらしいインスタレーションとなっていた。
[12月2日(木) 原久子] |
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2004 Hermes Korea Missulsang
10/23〜12/5 Art
Sonje Center[ソウル/韓国] |
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ファッションブランドのエルメスが、韓国のアーティストを評価、支援するために2000年からはじめた賞。日本でも「福岡アジアトリエンナーレ」「アンダー・コンストラクション」などの展覧会や東京での個展と活躍しているチョン・ヨンドウ。都市に潜む問題をテーマに扱って作品化するflyingCityは、ソウル市内の中心をもともと流れていた青渓川の復元工事にともなう人々の生活への影響などさまざまな側面からリサーチ。flyingCityからの新たなソウルの街のあり方の提案を展示。パク・チャンギョンの作品はこれまでまったく知らなかったが、米ソ、南北朝鮮の宇宙開発関連の映像などを用いて、朝鮮半島の分断問題をあつかった作品を出品。パクが大賞を受賞。
[12月3日(金) 原久子] |
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a New Past
12/4〜2/3 マロニエ・アート・センター[ソウル/韓国] |
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参加しているのはバルカン半島のアーティストたち14作家と、韓国の3作家。展示が終わってこれからオープニングレセプションという時間にお邪魔した。もっとじっくり観たかった。感想を述べるほど観ていないのだが、大阪でレクチャーを聴いたことのあるskartも出品。Hermes
Koreaにも出品していたflyingCityはLED ARTというグループとのコラボレーション作品を出品。
[12月3日(金) 原久子] |
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まほちゃんち
10/23〜1/10 水戸芸術館現代美術センター[茨城] |
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まほちゃんとは、島尾伸三(小説家・写真家)、潮田登久子(写真家)の一人娘(マンガ家)。展覧会のポスターがなんとも愛らしい。このポスターに印刷された幼少時代のまほちゃんの写真を見て水戸まで来てしまった人も多いはず。エッセイとともに写真を、また中国雑貨が中国の街で出会った人々の写真とともに展示された会場。ちょっと身体サイズからすると会場が大きすぎて、濃度が薄まってしまった感じがした。お邪魔したことがないので想像でしかないがもっと「まほちゃんち」は濃いんじゃないかな。
[12月4日(土) 原久子] |
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クリテリオム61 嵯峨篤
11/30〜1/10 水戸芸術館現代美術センター[茨城] |
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壁も作品も真っ白。つるつるに磨きあげられていた。もっと完璧なホワイトキューブに展示して欲しい、というのはワガママな意見でしょうか。
[12月4日(土) 原久子] |
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アーカスプロジェクト2004 オープンスタジオ
12/5〜12 アーカススタジオ[茨城] |
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恒例のバスツアーで茨城県守谷市のアーティスト・イン・レジデンス、アーカスを見学。なんか中途半端な作品が多いなあ、というのが第一印象だ。でもアーカスは作品を完成させるのが目的ではないし、このオープンスタジオは3〜4カ月の滞在期間中になにをやったか、そのプロセスを見せる場だからね。だから美術館のように展覧会や作品を期待してくるとがっかりするかもしれない。そこがレジデンス・プログラムのアーティストの選び方、見せ場のつくり方のむずかしいところ。今年は、聖徳記念絵画館の映像を暗い資料室のなかで見せたセルビア・モンテネグロのボヤン・ファイフリッツ、おでんのカップをブランクーシの無限柱みたいに積み上げたアメリカのサンティアゴ・ククジュがおもしろい。途中で韓国帰りの原久子やオーストラリア大使館の徳仁美さんらを誘って横浜へ。
[12月4日(土) 村田真]
アーティストたちは早い人は9月頃から守谷のアーカススタジオ(まなびの里)に滞在し、制作やワークショップを行なった。アルゼンチン出身でアメリカ在住のサンティゴ・ククジュは森美術館で見せてくれたカラフルな何色もの布をひらひらさせた展示と、今回はまったく違う。部屋の天井や床などからつららがはえてきたような作品の作家は台湾から来日した林建榮(リン・チェン=ロン)。デンマークから来たライケ・ルッターはエスキモーの氷のドームの段ボール版のような作品をたくさんの人たちの協力を得てつくった。セルビア出身のボヤン・ファイフリッツは映像作品を埋蔵物の倉庫でインスタレーション。日本作家は大阪出身の稲垣智子。2004年はかなりパワフルに展覧会に出品していたが、映像インスタレーションほかを展示。何もないところからここまでには簡単にはできないはず。オープンスタジオ初日を見ていると、アーティストより、スタッフに「おつかれさま」と声をかけたくなってしまった。
[12月4日(土) 原久子] |
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横浜会議2004 なぜ国際展か?
12/4 BankART1929[神奈川] |
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多摩美の建畠ゼミが企画した、まことにタイムリーな(ある人々にとってはワーストタイミングな)シンポジウム。前半は長谷川祐子、北川フラム、南條史生がそれぞれ関わった国際展の報告をしたあと、本日の“主役”磯崎新が横浜トリエンナーレのプレゼン。このプランを実現するには開催をさらに延期するしかないと主張する磯崎と、2005年開催(すでに1年遅れ)を死守したい横浜市の対立が明らかになり、場内ざわめく。後半は北川、南條、磯崎の3者間で「期日は守るべきだ」「時代遅れのプラン」「キュレーターは思い上がってる」と激しい応酬が。磯崎、やや押され気味と見えたところで第2案なるものを出してきて反撃開始、予想外の展開に。このテのシンポジウムとしては珍しく盛り上がり、原久子は帰るタイミングを逸して東京に泊まるハメに。それにしても、これを企画したのが国際交流基金でも横浜市でもなく、美大の学生だったという点が、横トリの運営のつたなさを如実に物語っている。
[12月4日(土) 村田真]
成田のホテルを早朝に出て、水戸〜守谷〜横浜、思えば遠くへ来たものだ。大阪に帰るはずが、村田真氏とともに茨城県から東京を越えて遠征した先に修羅場があった。BankARTで開かれたのは多摩美術大学芸術学科の建畠ゼミの学生が企画したカンファレンス。モデレーターに岡部あおみを迎え、磯崎新、北川フラム、南條史生、長谷川祐子という顔ぶれで「国際展」について話をするはずだった。もちろんそれぞれが企画を経験された国際展の話はあったのだが、話は2005年に開催予定の横浜トリエンナーレにいつのまにかしぼられてゆき、ディレクターに就任していた磯崎から辞任発言が飛び出す始末。会議は企画した学生たちの望んでいた方向に話題がいったのかどうかわからない。だが、私は最終の新幹線に乗る計画もすぐ崩れ、途中で帰れないほど生々しい方向に話が進んでいってしまった。
[12月4日(土) 原久子] |
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