村田真/原久子 |
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1/5-1/9 |
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草間彌生展「永遠の現在」
1/6〜2/13 京都国立近代美術館[京都] |
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チラシの写真と同じブルーのカツラをつけた草間彌生氏が記者発表に登場。作品の前で自ら作品解説をしてくださる。50年以上まえの京都在住時の日本画の作品の制作秘話も披露された。東京展を見逃したが100点以上の作品が時系列ではなく、テーマや色に分けて展示されている。1階のミラーボールのインスタレーションは屋外にまで広がり、意識的に4階の《天国への梯子》まで垂直に展示を伸ばしているという。巡回展ではあるが、最後の松本市での展示には、初期作品がもっと多く出るそうだ。松本まで行く理由ができた。
[1月5日(火) 原久子] |
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京都府美術工芸新鋭選抜展 2005新しい波
1/4〜19 京都文化博物館[京都] |
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「新しい波」と銘打っているものの、日本画、洋画、版画、彫刻、染織、陶芸、諸工芸、ミクストメディアというこのジャンルの分け方に変化はない。だが、40人の作家のセレクションはとてもまっとうだし、「波」というイメージではないが、京都の空気が伝わってくる。大賞は彫刻の分野から出品していた高橋匡太の映像インスタレーション。シンプルな作品だが、本当に裏手でだれかが踊っているかのような像がうごめいている。大賞にふさわしい活動を高橋はここ数年続けているので、作家にとっても賞は励みとなるはずだ。
[1月5日(火) 原久子] |
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印象派の名画が一堂に
1/8〜12 サンケイプラザ3階[東京] |
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世界中の名画という名画を千点以上も陶板に焼きつけた複製を展示する、徳島県鳴門市の大塚国際美術館。そのなかから、ミレー、モネ、ルノワール、ゴーガン、ゴッホ、スーラなど印象派を中心とする28点を東京で特別公開。入場料500円は高いが、触ったり写真撮影も可だというから、美術展というより一種の見世物だね。それにしても、いくら印象派といえいまどき複製名画に人が集まるんだろうか、というのは杞憂で、おじちゃんやおばちゃんが入ってました。新年にふさわしい、おめでたい展覧会。
[1月8日(土) 村田真] |
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ザオ・ウーキー展
10/16〜1/16 ブリヂストン美術館[東京] |
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最近とんと名を聞かなかったアンフォルメルの画家の、半世紀以上の画業を振り返る回顧展。ザオ・ウーキーとは変わった名前だが、それもそのはず彼は中国出身、それも宋王朝の王家の末裔というから驚き、というか納得。だって戦後まもなく渡仏してアンフォルメルに身を投じるなんて、フツーの中国人じゃ考えられないもん。その彼がなんでブリヂストンで個展を開くのかというと、ザオは1994年にフジサンケイグループの世界文化賞を受賞しているが、その作品をあつかっていたのがフジテレビギャラリーで、ブリヂストンの所蔵作品もフジテレビから買ったのではないかしら。つまり10年ぶりの受賞記念展。だからどうだってことでもないけれど。
[1月8日(土) 村田真] |
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ハンガリーの建築タイル紀行展
1/6〜2/19 INAXギャラリー1[東京] |
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製陶会社だけにINAXでは何度かタイル展をやっている。本来は建築の装飾要素にすぎないタイルが、本体からはがされて考察の対象となり、コレクションアイテムとなり、こうして独立した鑑賞物になること自体が興味深い。
[1月8日(土) 村田真] |
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古郡弘展
1/6〜27 INAXギャラリー2[東京] |
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ギャラリー内に壁を迷路状に組んでいる。壁の表面は裁断した新聞紙が塗り込められ、上に縄が積み重ねられて、どこかで見たことあるようなないような、無国籍的な塀のようだ。その内外に笹を立て、おみくじみたいに白い紙がたくさん結んである。意味ありげな細工をするより、前回の「大地の芸術祭」のようにシンプルな構造体のほうが力強い。
[1月8日(土) 村田真] |
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SHINOHARA
1/7〜29 ギャラリー山口[東京] |
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紙に極彩色のペインティングが3点と、ドクロがウサギとカエルを従えた巨大バイクが1点。SHINOHARAこと篠原有司男はあいかわらずだ。もう70歳をすぎてるはずなのに、あいかわらずのヤンチャぶりだ。もはや芸術とか進歩とか発展とか老成とか衰退とか、こざかしい約束事は眼中にない。奥から赤ら顔のギューちゃん本人が出てきて「よお、元気?」と声をかけてきた。以前お会いしたことはあるけど、別にぼくのことを覚えてるわけでもなく、ただ話し相手がほしかっただけみたい。イケてる、ではなく、イカシてるぜ。ああいうジジイに私もなりたい。
[1月8日(土) 村田真] |
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神山一美展
1/7〜15 ギャラリー山口[東京] |
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日本画材による抽象画。上階がギューちゃんでなかったらもっとインパクトが感じられたであろうに。
[1月8日(土) 村田真] |
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小山利枝子展
1/7〜15 アートスペース羅針盤[東京] |
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花の絵から発展させた、燃え上がる炎や湧き出る泉のようなエネルギーの放出を感じさせるペインティング。近作ではさらに色彩とストロークの自律運動に身を任せ、虹色の輝きが増し、形態の融解が進んでいる。あたかもイメージが固体から液体へ、液体から気体へと昇華していくようで、あやしげな妖気さえ漂う。
[1月8日(土) 村田真] |
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内海信彦展
1/6〜15 ギャラリイK[東京] |
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会場に入ると、いつものギャラリイKとは雰囲気が違う。壁面にはびっしりと襖サイズの絵画が並び、まるで和室にいるような気分だ。といっても、各パネルにはさまざまな絵具の混じりあった複雑で流動的なイメージが浮かび上がり、とても和室みたいにはくつろげませんが。
[1月8日(土) 村田真] |
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小谷野夏木展
1/5〜15 Space Kobo&Tomo[東京] |
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ギャラリイKを出たらアーティストのカトウチカちゃんに会ったのでくっついていく。主体性のないジャーナリストですいません。小谷野の絵画は動物や人物が描かれていたような気がするが、脱構築(なつかしい!)された形態と渋い色づかい以外は覚えてない。もっと主体思想をもたなければ。
[1月8日(土) 村田真] |
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Quiet Zone――静かなる絵画
1/8〜22 ギャラリーQ[東京] |
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宇治晶、飯村悦生、古藤典子、小峰倫明の4人展。鉄枠に蜜鑞を流し込んだり、レンチキュラーを使ったり、どういう組み合わせなのか、どこが「静かなる絵画」なのか、よくわからないにぎやかなグループ展であった。
[1月8日(土) 村田真] |
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NIPAF街頭パフォーマンス
1/9 新宿紀伊国屋前[東京] |
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2月に行なわれる第12回日本国際パフォーマンス・アート・フェスティバル(ニパフ05)のプレイヴェント。情宣と景気づけのほかに、若い初心者には腕だめし肝だめしの場でもある。紀伊国屋の前に行くとさっそく中南米の音楽が聞こえてきたが、これは別の大道芸。その横に「道路上での、物品の販売や人寄せ行為などはできません」という新宿警察からの「お知らせ」があって、そこが舞台だ。一番手は谷川まり。やにわに服を脱ぎ始めて下着姿になり、ピンクのパンティストッキングを頭にかぶる。まるでウサギ。そのストッキングのなかに繭のような発泡スチロールをつめていく。悪い病気のバニーガールだ。周囲の反応は「寒そう」「意味がわかんねーよ」。そのダンナで、昨年はお尻を出しておまわりさんに注意されたサエグサユキオ、新人の直方平ひろと、ニパフ首謀者の霜田誠二、新人のクラーク志織と続く。反応は一貫して「意味がわかんねーよ」であった。そうか、日曜日の昼下がりというのに、みんな「意味」を求めて新宿のホコテンをぶらついているのだね。
[1月9日(日) 村田真] |
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