村田真/原久子 |
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1/15-1/18 |
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BankARTスタジオNYK
BankARTスタジオNYK[神奈川] |
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馬車道のほうのBankART1929が芸大大学院の映像研究科に乗っ取られたので、代替え地として横浜市が海に面した空きスペースを借りあげ、本日オープンとなった。日本郵船の倉庫の2階全部と1階の一部で、約1600平方メートルある。駅から少し離れたものの以前よりずっと広く、赤レンガ倉庫や横浜港を一望できる絶好のロケーションだ。困ったのは、銀行でもなければ1929年の設立でもないため、「BankART1929」の名称が使えないこと。結局「BankART」は残して「スタジオ」とした(NYKは日本郵船株式会社の略)。小雨にもかかわらず記念シンポジウムはほぼ満席。暖かくなればテラスでビールが飲めるぞ。
[1月15日(土) 村田真] |
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日下部一司展
1/6〜1/15 Oギャラリーeyes[大阪] |
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いつもながら渋い作品。日下部さんに視線のありかには、けっして高価ではないが、とてもすてきな宝物が隠されている。
[1月15日(土) 原久子] |
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米田知子 アーティストトーク
1/15 芦屋市立美術博物館[兵庫] |
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2月の公開に先駆けて、米田知子(イギリス在住)の「震災から10年」展(2/26〜4/10)のアーティストトークが行なわれた。これまでの作品の紹介の後、展示室で作品を前にして本人の肉声を聞く。撮った場所に残る記憶や気配。兵庫県明石市出身の米田は、震災時は海外にいた。帰国して神戸の地に立ったのは震災から3カ月後、そこでモノクロで撮った写真をこの展覧会ではじめて発表。10年たった最近の写真は、展示をする芦屋界隈で撮られたカラー写真だ。それぞれの撮影場所にエピソードがある。向かいあった壁の片方には10年前のモノクロ写真、もう一方の壁には最近撮ったカラー写真が展示されている。
[1月15日(土) 原久子] |
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震災復興10周年記念国際公募展
「兵庫国際絵画コンペティション」
1/17〜2/20 兵庫県立美術館[兵庫] |
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タイトル通りの公募の入選作101点が展示された。初日は震災から10年目の2005年1月17日なのだが、16日には受賞者の表彰式、審査委員の講評などがあった。今回は約8000点の応募作品から、写真資料による1次審査で選ばれた作品が展示されている。そこからさらに大賞などが選ばれているのだが、比較的東南アジア、東欧、中南米などからの応募が多かったのか、そうした国々からの出品作が目立つ。審査委員が交代すれば、もっと別な作品が一次審査を通過したかもしれないと考えられる。とにかく、1000万円という高額の賞金がともなうコンペだけに、血税を払った県民もこの展覧会を観て、きちんとオーディエンスとしての評価もして欲しい。
[1月16日(日) 原久子] |
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ミラルダの仕事とフードカルチャーミュージアム
1/17 東京日仏学院[東京] |
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ミラルダは、ニューヨークの自由の女神像とバルセロナのコロンブス像を結婚させたり、ハノーヴァー万博に「無限の食卓」をしつらえたり、バルセロナにフードカルチャーミュージアムを開いたりしているスペインのアーティスト。そういえば昔、ヴェネツィアのスペイン館で見た巨大な靴は自由の女神のハイヒールだったのね。同じカタルーニャ出身の画家ダリの発想に近い。レクチャーのあと、レストランでおいしい地中海料理を。
[1月17日(月) 村田真] |
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しんげんち
1/17〜2/20 スピカ[東京] |
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「しんげんち」とは、10年前の阪神淡路大震災後、神戸市須磨区の被災者のために建てられたプレハブ施設の愛称だ。ここに新宿西口のダンボールハウスに絵を描いていた武盾一郎を招き、滞在制作を依頼。絵を見て、あるいは絵を描いてる姿を見て元気になろうとの思いからだった。でもその前衛的なアクションペインティングを見ると、はたしてどれだけ被災者に受け入れられたのか疑問もわいてくる。企画者の深瀬鋭一郎氏も「しかし同時代芸術にありがちな結末として、彼らの芸術は地元に十分に受け入れられたとは言えず、作家たちは心に傷を負いながら、閉鎖を前に殺伐とする『しんげんち』を後にします」と書いている。大災害において「芸術」は必要とされるのか、必要とされるならそれはどんな芸術なのか、それが問題だ。
[1月18日(火) 村田真] |
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愛・地球博アートプログラム「幸福のかたち」展
1/14〜23 スパイラルガーデン[東京] |
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あと2カ月に迫った「愛・地球博」。そのアートプログラムのディレクター、岡田勉氏が選んだ7人のアーティストによるプロポーザルと途中経過の展示。さとうりさ、名和晃平、澤田知子、フェデリコ・エレーロら、全員が大阪万博の開かれた1970年以降の生まれ。愛とか地球とか「幸福のかたち」とか、いかにもぬるいテーマの万博だけど、せいぜい毒気を抜かれないようにがんばってね。
[1月18日(火) 村田真]
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佐藤時啓展
1/18〜2/5 ギャラリーGAN[東京] |
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12個も穴のあいたピンホールカメラで撮影した東京風景。それぞれの写真には12個の同じ場所が並んで写されているけど、ひとつずつ露光していくため時間は数分ずつズレている。これにストーリー性をもたせれば12コマ漫画ができるはずだが、佐藤はそんなあざといことはしない。佐藤によれば、ふつうのカメラで撮った写真は「どうも近代的な美術の枠組みに合致し過ぎ」だが、ピンホールで撮ると「個人の意志以前にメカニズムによってその骨格が形づくられ」、「収穫を待つような側面が強い」と。なるほど、これこそぼくがピンホール写真に惹かれる理由だったのだ。
[1月18日(火) 村田真] |
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