村田真/原久子 |
|
3/9-3/17 |
|
|
|
|
[wallstream] @ 御堂筋
3/1〜10 御堂ビル1F[大阪] |
|
|
|
|
大阪きってのビジネス街である本町の夜の風景を少し変えたのがwallstream。御堂筋と本町通の交差点北西角にある建築会社が入っているビルの1階のウインドウがスクリーンとなった。17時から23時まで、オフィスの閉まる土日以外は連日、映像作品が上映された。ゆっくり変化してゆくものなどで、派手なものというより本当に「wall=壁」に動く絵があるようなもの。近くに住む友人にメールしたら、「毎日通るから気になっていたんだけど、そういうイベントだったんだ」という反応。私たちは華やかに動くものに慣れすぎてしまっているのかもしれません。
[3月9日(木) 原久子] |
|
|
|
|
composition──建築する音
3/10〜19 アートコートギャラリー[大阪] |
|
|
|
|
サウンドアーティストの藤本由紀夫と四人の建築家、東井嘉信(大林組)、荒木洋(AN Architects)、井上琢也(石本建築事務所)、
長澤浩二(AN Architects)がともに空間を構成した。足元の小さな段をつくったのはセラミックの板、カーペットのように敷き詰めたエアキャップ、床、壁などを食器洗用のスポンジでつくった小部屋など、音は反射する素材によって空間のなかでの共鳴が異なるわけで、普通の建物の内部とは違ったさまざまな音体験ができる。
[3月9日[木] 原久子] |
|
|
|
|
CAP ART Fair 2006 アートのお買い物──みること、うること、かうこと、もつこと
3/11〜12 CAP
HOUSE[兵庫] |
|
|
|
|
恒例となったCAPARTYは、今回はアートフェア。こちらも初めてではないので、ちゃんとシステムができてきている。それぞれのアトリエを訪問するかたちで、そこに展示されている作品、あるいはギャラリーやショップのほうにある作品やアートグッズを観に来た人が購入できる。10日の内見会は、サポーターの紳士淑女がいいお買い物をしていたようだ。土曜日は天気もよく、子ども連れでやってきたおじいちゃんが、子どもと一緒に作品選びをしたりする様子はとても微笑ましかった。若い女の子たちが、予算内でおさめるためにか、作品選びをまるで服を選ぶかのように友人と迷っているのも、とてもいいムードでした。こんなふうに普段も作品が売れてくれれば言うことないのですが。
[3月10日(金)、11日(土) 原久子] |
|
|
|
|
私のいる場所
3/11〜4/23 東京都写真美術館[東京] |
|
|
|
|
カタログはしょぼくて予算がないのかと心配するけど、展示は3階から地下1階まで全館使う力の入れよう。「日本の新進作家展」シリーズの4回目だが、開館10周年なので7カ国から15作家を呼んで拡大したらしい。今回はゼロ年代(21世紀以降)に登場した作家たちを幅広く集めている。ストレート写真のほかにインスタレーションあり(塩田千春)、映画的絵画あり(染谷亜里可)、CGあり(ニコール・トラン・バ・ヴァン)、ビックリハウス的(なつかしい)おもしろ写真あり(みうらじゅん)と多岐にわたり、全体でひとつの焦点を結ばない。まあ結ばなくてもいいんだけど。
[3月13日(月) 村田真] |
|
|
|
|
ロダンとカリエール
3/7〜6/4 国立西洋美術館[東京] |
|
|
|
|
閉館まであまり時間がなかったので、とりあえずカリエールだけでも見ようと思って入ったら、これが意外と見ごたえのある展覧会になっていた。本来ならカリエールの単独展をやってほしかったが、それじゃあ人が集らないし、なによりここではカリエールとロダンの親近性がテーマになっているからね。でも、紗のかかったフォトリアリズムチックなカリエールならば、ロダンよりメダルド・ロッソのほうが近いような気がするけど、ロダンといっても《考える人》や《カレーの市民》みたいなモニュメンタルなブロンズ像じゃない、もっと習作的な石膏像や大理石像を見ると、なるほどカリエールとの親近性が強かったのかと納得。うーむ、またあらためてゆっくり見に来たい。
[3月14日(火) 村田真]
|
|
|
|
|
VOCA展2006
3/15〜30 上野の森美術館[東京] |
|
|
|
|
「出品作品は、全体としてきわめて質の高い粒選りの力作というのが最初の印象である」(高階秀爾)。「昨年と同様、今年のVOCA展も全体としてはどうにも不作、というのが偽らざる感想である」(本江邦夫)。まあふたりのレギュラー選考委員が正反対の所感を述べるくらい集った作品が多彩というか、この時代の絵画理念が崩壊しているというか。実際、いわゆる具象画もあれば抽象表現主義風もあり、マンガチックもあればフォトリアリズムもありと支離滅裂。でもこのアナーキーな混乱状況は、なんとか主義一辺倒よりなんぼかマシだ。やはり全国の推薦委員から吸い上げるシステムが奏功しているのかもしれない。
[3月14日(火) 村田真] |
|
|
|
|
今日の作家展2006──一丁目一番地はまのくらし
2/24〜3/21 横浜市民ギャラリー[神奈川] |
|
|
|
|
生活に根ざした横浜の街を、田添かおり、森日出夫、平町公、荒野真司の4作家が表現する。田添は「根岸掘割川奇譚」と題して看板絵や絵馬を、平町は川崎と横浜の臨海工業地帯を俯瞰する超パノラマ図絵を制作し、写真家の森は野毛界隈の風景写真(なぜか横尾忠則風のY字路が多い)を撮り、縁台美術家の荒野は横浜橋通り商店街に「縁台のある風景」を出現させている。人数を4人に絞り、余った一室をワークショップルームに当てるのは昨年から。迷走を続ける今日の作家展も、試行錯誤の末いよいよ地域密着型のプロジェクト制に移行か。
[3月15日(水) 村田真] |
|
|
|
|
ナスカ展
3/18〜6/18 国立科学博物館[東京] |
|
|
|
|
ナスカといえば地上絵、いってみれば巨大なアースワーク。そんなもんどうやって展示するんだ?というだけの興味で行ってみた。そしたら、当たり前だが、ナスカは地上絵だけではなかった。地上絵をつくる程度には文明が発達していたわけで、それなりの文化遺産が残されているのだ。展示の前半は、というより大半は彩色土器や織物、ミイラ、変形した頭蓋骨などの考古学的遺物に占められ、まだかまだかと焦がれ始めたころようやく地上絵の資料や解説が出てきて、最後のバーチャルシアターで、空中からながめた地上絵のCG画像が幅10メートルを超す巨大スクリーンで楽しめる趣向だ。
[3月17日(金) 村田真] |
|
|
|