村田真/酒井千穂 |
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3/21 |
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デイリーライフ
3/20〜30 ZAIM別館3階[神奈川] |
ザイムフェスタ2008の関連企画で、おもに本館4階にスタジオを構えるアーティスト6人のグループショー。フランシス真悟は小さめの部屋に絵画1点のみの展示で勝負をかけているし、曽谷朝絵も点数を絞り込んで清新な印象。竹本真紀は窓に型紙を貼るという新たな展開。ZAIM別館は展示空間としては最悪だったが、今回初めて最良の使い方を示してくれた。
[3月21日(金) 村田真] |
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田添かおり作品展「スポットライト」
3/20〜30 ZAIM別館202[神奈川] |
部屋に入ると左右の壁に写真が展示してあり、奥の壁には窓が開いている。のぞくと、やはり左右に鏡があり、2枚の鏡の反射を通して奥の小部屋が見られる。ちょっとのぞき見趣味の、よくできたインスタレーション。
[3月21日(金) 村田真] |
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何明桂「干物女の最終電車」
3/21〜30 BankARTスタジオNYK[神奈川] |
台北国際芸術村との交換プログラムによりBankARTで滞在制作してきたアーティスト、何(ホウ)さんの成果展。このプログラムも今年で3年目だが、これまで来日した3人はともに女性(ちなみに日本から送り出したのは3人とも男)。何さんはアーティストだけでなくキュレーターの肩書きももっていて、今回は爆発とか津波とか災害をテーマにした束芋ばりの線描を出している。意味深なタイトルともどもなかなか奥が深い。
[3月21日(金) 村田真] |
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和田絢「破片の森」
3/8〜22 児玉画廊[大阪] |
細いペンで描かれた風景は繊細でありながらダイナミック。風に吹かれて水面がユラユラと揺れ動くような心許ない不安定な筆致のリズムに視線が吸い込まれた。雨や風、水辺に咲く花などを想起させるモチーフが展開しているが、どれもどこか儚げな印象がある。タイトルも作品も時の経過という物語性を帯びているけれど、まだそこに存在していないものの気配だけが表わされているようで、難しいクイズのように気持ちに引っかかる。
[3月21日(金) 酒井千穂] |
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古川松平 展
3/17〜22 Oギャラリーeyes[大阪] |
DMには子どもの頃に近所のスーパーで開催されたミニ四駆大会で撮影された写真をもとに描いた作品が使われていた。実際に作品を見なければ伝わりにくいというギャラリストの唐木さんが言うとおり、絵の具を薄く塗り重ねながら描いた絵画は、空気の層の微妙な厚みを見せる色だった。日常のものごとの存在を確かめようとするかのような、柔らかく広がっていく日差しや電球の光線が描かれた風景には、断片的な記憶のように曖昧で抽象的な部分もある。それがリアルでどこか心地いい作品だった。
[3月21日(金) 酒井千穂] |
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前田要治 展「反転」
3/10〜22 信濃橋画廊[大阪] |
一見、丸い模様が連続する染め物かテキスタイルのパターンのようにも見える2枚で対をなす作品が展示されていた。どちらも描いているというよりも色がキャンバスに染み込んでいるという印象。聞いてみるとタイトルのとおり、絵の具を反転させたものだった。表面に浮かび上がる色と画面の内部へ浸透していくような色の広がりに時間的な奥行きも加わって、視線が画面の奥へ奥へと誘い込まれる。シンプルだが、同じリズムを繰り返すミニマルミュージックの響きが音と空間の関係を意識させるときと同じように、画面に起こった現象が新たなイメージを喚起する。
[3月21日(金) 酒井千穂] |
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「バウムクーヘンの森」原口佳子個展
2/26〜3/29 複眼ギャラリー[大阪] |
真っ白な雪景色のなかにシカやムースといった動物が写る写真はフィンランドで撮影したものだそう。空との境目も曖昧なほど真っ白な風景だが、そこを歩く動物の背中や輪郭によって丘の稜線がうかがえて美しい。
[3月21日(金) 酒井千穂] |
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