村田真/酒井千穂 |
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5/10〜5/11 |
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LandmarkProject 3 国道16号線を越えろ!
5/7〜5/31 横浜市野毛地区[神奈川] |
ランドマークプロジェクトとは「眠っている、あるいは放棄されている未知なる空間の可能性を開いていくプロジェクト」。まさにBankART1929やNYKがそうなのだが、この春からNYKのほうが工事に入ったため、桜木町駅前を走る国道16号線を越えて野毛地区に進出。東横線の廃止ですっかりさびれたぴおシティの空き店鋪で泉太郎、高橋啓祐、平川紀道らが映像インスタレーションを見せている。また、ヤング荘はポスターをつくり「野毛にいこう」キャンペーンを展開。なんかBankARTも運動体みたいになってきたなあ。
[5月10日(土) 村田真] |
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絵画の冒険者 暁斎 kyosai──近代へ架ける橋
4/8〜5/11 京都国立博物館[京都] |
河鍋暁斎の没後120年を記念し、イギリス・オランダからの里帰り作品、初公開作品を含む初期から晩年までの肉筆画を紹介する大規模な展覧会。歌川国芳に弟子入りした歳がかぞえ7歳だったというのも知らなかった私だが、その後移った狩野派からの影響を示す作品など、8セクションで構成した体系的な展示はいくつもの角度から作家像に迫る内容で解りやすく、いっそう見応えがあった。ダイナミックな画風やテクニックもさることながら、その批判精神もすごい。展覧会のキャッチフレーズは「泣きたくなるほど、おもしろい」だったけれど、なにより暁斎自身への興味を掻き立てられてやまない展覧会で大満足。
[5月10日(土) 酒井千穂] |
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生誕100年記念 秋野不矩展
4/8〜5/11 京都国立近代美術館[京都] |
秋野不矩生誕100年を記念して開催された回顧展。素描、絵本原画なども含め、初期から晩年までの作品を展示。最終日の会場では、若い女性やメモをとる学生が多く見られた。インドの風景画作品の黄色い土の色や、信仰が根ざした土地の生活風景を描いた画面からは穏やかな美しさとともに厳しい自然環境のありさまがうかがえて、照りつける太陽のごとく、じわりじわりと記憶に焼きつく。
[5月11日(日) 酒井千穂] |
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井川優子展
5/6〜11 アートスペース虹[京都] |
昨年は、実在する島の地図の等高線を木板に写し、虫めがねで太陽光を集めて焦がした点でその線をなぞっていくという作品を発表していた井川。室内に閉じこもる制作とは違って、太陽の下で行なうという地道なその作業も想像を掻き立てるが、作品自体がホワイトキューブの空間によく合っていて気持ちよかった。今回は、ある縮尺の地図から沖縄県や鹿児島県などの島の海岸線部分を切り取り、線状にしたものを構成しなおし、架空の島として表わした作品が並んでいた。世界を認識するという頭の中の枠組みを一旦するりと外して、新しい世界を見せてくれる地味だけど素敵な作家だ。
[5月11日(日) 酒井千穂] |
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