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|山口/阿部一直
メディアアートの徴候〜アルスエレクトロニカ〜トランスメディアーレ/exonemo/江渡浩一郎
山口/
山口情報芸術センター
阿部一直
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2006年の気になる展覧会、動向
夏の夜に連夜繰り広げられる打ち上げ花火大会のように、頻発する現代アートの国際フェスティヴァル事情であるが、その質的変化はそろそろあるのか、期待すべきなのか。メディアアートについて見れば、昨年のフェスティヴァルはどれも低調の感は否めない。リンツの
アルスエレクトロニカ
は、国際社会的文脈と科学的トピックの文脈を交互に出してくる傾向があるが、昨年の「hybrid」はいまさらっぽすぎで既視感を抜け出すものにはなっておらず、新たな文脈は当然ながら主張できていない。展示のレベルも低調。またここのところの国際コンペの受賞にも現われているのは、コンサバな現代アート的な傾向への揺り戻しで、これは今年審査員で参加したベルリンの
トランスメディアーレ
でも同じである。いわゆる向こう見ずな「ニューマニア」的な傾向が良くも悪くも薄れてしまって、ハイテンションなハイテク技術はもはや存在せず過渡期化しており、アートに新たな価値観のインタラクションやフォームを提案するのは期待できないという醒めた意識が感じられる。こうした背景には、90年代後半から続いた技術革新というグローバルな共有幻想を失うことで、一気にグローバルなタームやクリティカルな波もが総体的に色褪せてしまう現象があり、技術を背景にしたマニフェストに近い立場にシフトしていたメディアアートが、どれもこれも似たり寄ったりのものしか生み出せない、昨今のすべての面で低調なハリウッド映画のマニエリスムと相似形に見えてくるのも否めないのである。それに代わって台頭するシニシズムとして、拡大するEUとその収拾は可能かというダブルバインドな自己問答のもとに、ローカルな局地化をそこかしこでたぐり寄せている事情があるだろう。われわれはグローバルを過去の事象と云々し見過ごすほど、まだグローバルを経験などしていないはず。また日本に対してのテクノオリエンタリズム的フィルター(これも局地化現象)が未だに根強くあるのもいかがなものかと呆れてしまう。
●
2006
年担当の企画および抱負
YCAMでは、前期は4月から
exonemo
の新作展示を予定していて、多彩なゲストも巻き込んだ展示作品数の多い企画展になりそうである。exonemoは、昨年夏のリバープールFACTでの新作「しかくのむこう」など、最近ではオンラインのプロジェクトだけではない、インスタレーション空間の展開においても、行為としてのメディアの問題を持ち込み、空間構成的にも成功させている。発想とフィニッシュが予想できないアートユニットだけに、制作側からも期待が高まる新作プロジェクトである。後半期は、サウンドインスタレーションに対してのいくつかのアプローチを企画している。教育部門では、昨年ICCでも発表された
江渡浩一郎
の「Modulobe」をバージョンアップさせたツールとして、子供でも参加しやすい形のものに共同開発する予定。
[あべ
かずなお]
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