―1/15号掲載ー
札幌/鎌田享
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青森/日沼禎子
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福島/伊藤匡
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東京/住友文彦
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東京/南雄介
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豊田/能勢陽子
|福岡/山口洋三
―2/1号掲載―
東京/岡塚章子
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東京/関次和子
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大阪/中井康之
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神戸/木ノ下智恵子
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高松/毛利義嗣
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山口/阿部一直
大竹伸朗/中ハシ克シゲ/「九州派」
福岡/
福岡市美術館
山口洋三
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2006年の気になる展覧会、動向
2人の作家の動向が気になっている。1人は、以前このコーナーでもふれた画家・大竹伸朗。今年10月に、東京都現代美術館の企画展示室すべてを使った大規模な回顧展が開催されることになっている。またこれに終わらず、2007年以降にもさらなる展覧会が控えているという情報も入ってきているので楽しみだ。ニューペインティングの旗手として80年代に登場し、90年代には日本を代表する若手作家として国際的にも注目されたこの生粋の画家への評価はこれまで決して正当であったとはいえない。宇和島のアトリエで出撃の時を待つ、あたかも20世紀の絵画史を凝縮させたような多層的で膨大な量の作品群は、現在の絵画動向からすると強烈な違和として見えるだろうが、その違和感は何に由来するのか、彼の評価軸としても重要なので是非とも考えてみたい。
もう1人の作家は、彫刻家・中ハシ克シゲ。彼も今秋、滋賀県立近代美術館で個展が開かれる。日本的なモチーフを素材に独自の彫刻表現を試みてきた中ハシは、99年の零戦の作品を契機に、太平洋戦争にまつわるテーマを追求し続けている。ストレートに歴史を主題とする彼の方向性、制作過程にボランティアを参加させ、対話を試みる手法には賛否があるようだが、「日本」をテーマに作品を作り続け、その結果「彫刻」から逸脱せざるを得なかった中ハシにとって、それは必然の帰結である。実は福岡でも彼の「震電プロジェクト」が始動しつつある。
奇しくも両名とも1955年生まれ。「戦後」に生まれ育った彼らが、「絵画」も「彫刻」も終わったとされた時代以後に、絵画、彫刻という表現手段を(無意識的に)選び取り、自らの必然性に従って深化させてきたことにも、何か因縁めいたものを感じてしまうのだが、こんなことを考えるのは私だけか?
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2006
年担当の企画および抱負
担当の特別展としては正月早々の「栄光の大ナポレオン展」ですね(笑←出資比率5%の巡回展受け入れ担当だろ!)。実を言うとその後の2007年以降の自主企画に関して動き出しているような状況(さすがにこれはまだここではいえないのでご勘弁を)。そして(また)実を言うと、上述した2人の作家の活動の展開に私自身が深く関与させていただいている。中ハシの「震電プロジェクト」は、私自身が個人的な活動としてオフィスゴンチャロフなど複数の人たちと共にコーディネートして進めている。資金のめどなどいろいろ不安な面もあるがとりあえずはスタート地点にたたせたいと思う。大竹については……これは後日機会を見て、ということで。
展覧会としては専らコレクション展示を担当。来年で結成50周年を迎える「九州派」、そして近年収集を進めてきた「もの派」の資料集めや、作品の再調査、展示を行なう予定。その他、2005年度に収集した藤浩志のドローイングや伊奈英次の写真の展覧会。その他5月に大幅展示替えにより、新規収蔵品の大型のものをお披露目する予定。コレクション展示はあまり派手に情報宣伝しない(できない)ため、当館HPをまめにチェックしてくださいますようお願いします。
[やまぐち ようぞう
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