村田真/原久子 |
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9/22-9/26 |
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黄色の庭 弐
9/18〜10/16 mori yu gallery[京都] |
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アーティストの黒田アキと画廊主である森裕一がディレクションしたグループ展。小品ばかりだが、若手は新作を出品。パラモデルはこの前まで、「プラレール」を並べていたと思ったら、今回はちょっとオシャレっぽい写真と映像作品を出していた。若い作家のなかに田中敦子の小品もまじっていたり、なかなか楽しめる展覧会になっていた。
[9月22日(水) 原久子] |
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日本洋風画史展
8/21〜10/24 板橋区立美術館[東京] |
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桃山時代、ザビエルによって伝えられた油絵に端を発し、幕末まで細々と続いた日本の洋風画。富士山や達磨など日本ならではのモチーフを立体感と陰影をつけて描いたり、逆に西洋人や天使を紙本著色にしたり、よく見ると《西洋風俗図》の背景の西洋のお城に和風の三角屋根がのっかっていたり、そのチグハグさがなんともいえずいとおしい。この延長上に高橋由一があり、日本の近代絵画が築かれているのだ。これらは板橋区美に寄託された歸空庵コレクションの紹介だが、歸空庵てだれだか知らないけどよくこれだけ集めたもんだ。
[9月25日(土) 村田真] |
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福井篤展
9/4〜25 小山登美夫ギャラリー[東京] |
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一見ロマンチックなイラストレーション。よく見ると表面に糊の飛沫のようなものが付着している。精液にしてはかぼそいし。これは視界にチラチラ現れる「飛蚊症」みたいなもので、「眼球を通し鑑賞者が実際に現実と非現実のすき間の世界を見ている設定」らしい。
[9月25日(土) 村田真] |
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荒木経惟展「冬春」
9/10〜10/2 タカ・イシイギャラリー[東京] |
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乳癌で片乳を失った歌人、宮田美乃里のヌードを中心とした展示。片乳を失う→写真に撮る→公開する、という三段跳び。もし片乳を失わなかったら、ヌードを公開することもなかっただろうし、もし両乳そろって公開したとしても話題にはならなかっただろう。きわどい選択だ。
[9月25日(土) 村田真] |
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小林正人 星の絵の具
9/4〜10/16 シュウゴアーツ[東京] |
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横たわるヌードらしきものが描かれた張りかけのキャンヴァスが5点、壁に立てかけられている。サイズはどれも大きからず小さからず、どっちかというと中途半端な大きさで、しかもどのキャンヴァスも下部がたわみ、その上に絵具のチューブをひとつずつ置いているので妙な印象を受ける。なんかいかにも「商品」が並んでるって感じ。いやもちろん商品でかまわないんだけど、でも彼の作品は見るからに「商品」らしくないからなあ。ゲントのアトリエはいちども訪れたことはないけど、たぶん彼の絵は雑然としているであろう彼のアトリエで見るのがいちばんいいような気がする。
[9月25日(土) 村田真]
横たわる裸婦の背中。絵の具チューブが画布の手前にあるのが、どうも私には最後まで納得できなかった。現実の世界のモノを手前に置くことで、絵画の世界との対比を行なうこと、「絵画」ということについてより深く考えるきっかけをつくることにもつながる。いろいろな解釈が可能だが、個人的には絵だけで十分によかったように思う。これまでにも小林は木枠から画布が堕ちてゆくような作品をつくっているが、私たちが生きる世界のリアルでなくて、絵のなかにある世界に集中させることでは満足できなかったのか。
[10月16日(土) 原久子] |
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牧谷光恵展「サルのいる花の島」
9/4〜25 プロジェクトルーム[東京] |
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スチレンボードを貼り重ねたレリーフ状の平面と、建材のスタイロフォームを積み重ねた床置きの立体。色もかたちも明快でわかりやすい。等高線の美学。
[9月25日(土) 村田真] |
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International Meeting Between Autonomous Cultural Centers Stemming from Citizen and Artistic Initiatives
9/25〜27 BizArt Art Center[上海/中国] |
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F1も上海でやっているということで、査証のチェックの列に並ぶこと約30分。東京から来たA-I-Tのメンバーとも遭遇しいっしょに市内へ向かう。市内の道路も渋滞気味。BizArtに着くとすでに世界各国から参加しているオルタナティブスペースや組織などのブースはほぼ完成している。A-I-T(東京)、remo(大阪)、前島アートセンター(沖縄)が日本からは参加。ヨーロッパ、南米、カナダ、アジア諸国から30以上のアート団体が集まって、見本市的なプレゼン用のブース設置と、カンファレンスを行なった。それぞれの状況について紹介し合うにとどまらず、セッションごとにテーマが設けられ、芸術活動にまつわるさまざまな話題について議論した。こういうとき、ヨーロッパ系の人たちとアジア系の人では、発言への積極度が違うというのを痛感。アジア系の人は思っていても敢えて言わないこともある。中国系の人は大陸的なので議論も好きだが、上海なのに中国からの参加は香港からなど、ごく一部に限られていたので、アジア系参加者はわりと静か。各国で行なわれているいろいろなプロジェクトを観てゆくと、じっさいにそこを訪ねて行きたくなる。
[9月25日(土)、26日(日)、27日(月) 原久子] |
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COLORS:ファッションと色彩展
8/24〜12/5 森美術館[東京] |
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京都服飾文化研究財団のコレクションから17世紀以降のファッションを黒、赤、黄、青、白など色別に選んで、ファッション・デザイナーのヴィクター&ロルフが展示構成。きれいだけど/きれいだから/きれいだけに、あっというまに見終えてしまった。
[9月26日(日) 村田真] |
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小沢剛:同時に答えろYESとNO!
8/24〜12/5 森美術館[東京] |
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森美術館、1年目にして早くも小沢剛展を開くのには驚いた。さすが森美術館、やることがトンガってる。しかも2フロアあるうち「COLORS」と1フロアずつの開催かと思ったら、上のフロアを2つに分けて使い、下のフロアは早くも閉鎖だと。さすが森美術館、冗談がキツイ。冗談は小沢展だけにしてほしかった。小沢にはヒョータンからコマみたいなところがあって、一見トンチな思いつきから次々と壮大かつ貧乏くさいプロジェクトを展開していくのだが、それらが結果的に単なる思いつきではなかったと思わせる点で他の追随を許さない。なすび画廊、相談芸術、醤油画、どれをとってもスレスレなのだが、それらを生み出すシステムとして岡本兄弟を設定した時点で勝利の方程式は確立されたといっていい。
[9月26日(日) 村田真] |
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