村田真/原久子 |
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3/11-3/16 |
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今日の作家展2005 私をひらく美術
2/25〜3/20 横浜市民ギャラリー[東京] |
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あれ? いつから「昨日の作家展」になったんだっけ? と書いた昨年に比べ、今年は出品作家数4人は変わらないものの、平均年齢50歳で昨年の52歳を少し下まわった。なにより内海信彦、川田祐子、山本直彰の絵画はそれぞれ独自性を主張しているし、瞳に反射する風景をとらえた天利道子のプリントも清新で、めでたく「今日の作家展」に戻ったようだ。しかし4人はいかにも少なく、使ってない空間もあってもったいない。それを補うつもりか、いちばん大きな展示室では全員ワークショップをおこなった。
[3月11日(金) 村田真] |
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「いま“映像”について考えること」
3/11 大阪府立文化情報センター・さいかくホール[大阪] |
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雨森信(remo)と住友文彦(NTTインターコミュニケーションセンター)東西2人のキュレーターをパネリストに、不肖私がモデレーターをつとめる。彼らが企画した展覧会への出品作などを中心に、作品の一部を上映しながらそれぞれ作品について言及。多くの作品が紹介されたが、さまざまな例があげられるなかで、現在の“映像”の状況が浮き彫りにされていった。
[3月11日(金) 原久子] |
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サイトシーイングバスカメラ
3/12 銀座周辺[東京] |
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バスをカメラに仕立てて東京-日比谷-銀座を一周する、佐藤時啓ならではのプロジェクト。バスというのは基本的にハコだから、窓を黒い紙でおおって小さな穴(ピンホール)を開け、中央にスクリーンを立てれば外の景色が映る原理。ただし天地左右ともに逆転するが。そのバスを走らせれば、ふだん見なれた街並も不思議の国、鏡の国に変身する。観光ならぬ感光バス。
[3月12日(土) 村田真]
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壁
3/10〜3/15 パークタワーホール[東京] |
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パレスチナから来たアルカサバ・シアターの公演。それがなんでここに載るのかというと、美術を椿昇が担当しているからだ。芝居は7人のパレスチナ人がそれぞれほとんどモノローグで「壁」についての体験を語るという設定だが、彼らの背後には1枚ずつ細長い衝立てみたいなものが立っていて、それが椿の考えた「壁」らしい。つまりこの壁、芝居の「地」であると同時に隠れた主役でもあるのだ。ところで、ぼくの席の周辺はなぜかパレスチナ人らしき観客ばかりだったのだが、彼らの反応がおもしろかった。彼らは開演前からにぎやかで、始まってからはゲラゲラ笑いっぱなし。セリフは両袖に字幕が出るのでわかるのだが、おかしくもないセリフにもはじけたように笑う。うるさいなあと思いつつ、待てよ、これは日本語に訳せないパレスチナならではのギャグかもしれないぞ、いやそうではなく、こうした過剰反応こそ彼ら被抑圧者の芝居の楽しみ方なのかもしれないなどと思った。さすがに隣のパレスチナ人がケータイで話し始めたときは仲間からブーイングが起こったが。
[3月12日(土) 村田真] |
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KOKUFUMOBIL 國府理展
3/2〜3/26 アートコートギャラリー[大阪] |
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乗り物という機能をもつ作品、あるいは、乗り物の機能をもっていた工業製品を用いた作品として、國府理は《KOKUFUMOBIL》をつくり続けてきた。小型車からエンジンを取り除き、ディンギー(小型ヨット)の帆をつけた新作は、港のコンテナ積載場で撮った写真もかっこいい(撮影は豊永政史。ヤノベケンジほか関西のアーティストたちに絶大に信頼を寄せられている写真家)。機能をもつ工業製品の美しさももちろんある。だが、人はなぜ移動にともなう道具に対して、利便性だけを追究するだけでなく、こんなにこだわりをもってきたのか、ということをちょっとマジに考えてしまったりする。
[3月12日(土) 原久子]
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SHOWCASE Laurie Ljubojevic展 「Listening」
3/9〜3/21 CAP
HOUSE・ギャラリー山側、リビングルーム[兵庫] |
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カナダ人アーティストのローリーは、絵の具をチューブから直接出して、点描で作品を制作。1階のリビングルームと呼ばれる広い部屋では長さ8m以上ある大きな白い壁に描いてゆく。公開制作のかたちをとっていて、どんな手法やプロセスで描いてゆくのかをライブで観られる。2階のギャラリーには世界各国の新聞紙や単行本、文庫本のうえにドットをつけて描いた作品が並ぶ。フルクサスの本や、都築響一の写真集(文庫)を使っている。すご〜く意味がありそうで、なさそうな作品だ。
[3月12日(土) 原久子]
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上村亮太・マトバJOE・渡辺りーな三人展「Peppermint Garden」
3/9〜3/21 CAP
HOUSE・ギャラリー山側、リビングルーム[兵庫]
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言い方は良くないが40代半ばのおじさんと、20代後半の女の子たちはともにCAP HOUSEにアトリエを持ったり、管理人をしたり、ある意味同じ屋根の下の住人たち。いつも顔は合わせているが、展覧会としては初めての組み合わせ。展示をみると、ぜんぜん違和感なく作品が混じり合っていて、三人展であることを知らない人には、個展といっても信じてしまうかもしれない。コラボレーションしたり、テーマを決めたりしたのか尋ねてみると「かわいいもの好きな3人が集まって展覧会をしました」という内容の返答。可愛いけど、その可愛さの裏にちょっと怖さも感じる。
[3月12日(土) 原久子]
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VOCA展2005
3/15〜3/30 上野の森美術館[東京] |
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今年から審査委員に天野一夫、松井みどり両氏が加わった。授賞式に先立ち行なわれたシンポジウムでは絵画の現状を話すのに松井さんがたくさんの画像を見せながら話をされた。少し遅れて会場に入ったのでもう1度ゆっくり聴きたかった。ただ、全体の議論としては目新しいことはないままに終わる。推薦された作品全体をひとつの固まりとして見ることは乱暴だが、ノックアウトされるような作品には出会えなかった。
[3月14日(月) 原久子] |
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21世紀の出会い 共鳴、ここ・から 後期
2004/10/9〜2005/3/21 金沢21世紀美術館[石川] |
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モナ・ハトゥーム、アンリ・サラ、ヨーン・ボックなどの作品が、後期の展示替えで加わっていたので、そのあたりを中心に観る。すでに丸3日ほど滞在したことがあったが、同じ作品もまたゆっくり味わってしまった。そうしているうちに、とても良質の作品が並んでいたらしい地元作家の展示を見損ねてしまった。
[3月15日(火) 原久子]
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愛・地球博アートプログラム「幸福のかたち」内覧会
3/25〜9/25 愛知万博長久手会場[愛知] |
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オープンを10日後にひかえ、工事の職人さんたちが忙しく働いている横で、写真撮影など取材を行なう。撮影している間に内覧ツアーがあったため、7作品のうち2作品を見逃してしまった。6カ月間の開催期間中に屋外でアート作品をベストの状態で見せることの難しさなど、仕事柄つい作品のコンセプト以外の事情も気になる部分があった。「幸福のかたち」を見せるのって口で言うほど簡単じゃないだろうな。
[3月16日(水) 原久子]
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上: |
参加アーティストの紹介がキュレーターの岡田勉から行なわれた |
中: |
澤田知子《FACE》 |
下: |
自作《World of Plenty》の解説をするフィンランド人アーティスト、テア・マキパー |
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