村田真/原久子 |
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プラート美術の至宝 展 9/10〜10/23 損保ジャパン東郷青児美術館[東京] |
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フィレンツェ美術の至宝というならわかるけど、フィレンツェ近郊の小都市プラートの至宝といわれてもねえ。知ってる画家といえばフィリッポ・リッピくらい。リッピだって敬虔な絵とは裏腹に尼僧と駆け落ちしたエロ画僧というくらいしか知らないけど。
[9月21日(水) 村田真] |
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ダンボールに描く夢 9/18〜10/10 エコギャラリー新宿[東京] |
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10年ほど前、新宿西口地下街に集うホームレスのダンボールハウスに絵が描かれていた。その写真記録やダンボールハウスの再現、その他さまざまな資料の展示。これらの絵はシュルレアリスムを思わせると前に書いたが、それは奇妙なイメージがよくいえばオートマティックに、悪くいえばデタラメに紡ぎ出されてるように見えたからだ。ところがこれを見ると、しっかりドローイングしたうえでダンボールハウスに描かれたものが少なくないことがわかった。すでに新宿区ダンボール絵画研究会というのが立ち上がっているが、あらためて考察の余地があると感じた。
[9月21日(水) 村田真] |
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平川典俊 展
9/15〜10/15 ワコウ・ワークス・オブ・アート[東京] |
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縦長の写真が10点ほど。いずれもニューヨークのウォール街を撮った写真で、高層ビルの谷間が光と影で表現されている。といっても技術的には素人並みで、写真そのものを見せるというより、資本主義の中心であるウォール街を撮ることで、資本主義の本質をとらえようとしたらしい。1枚252,000円(税込み)。この程度の質の写真でこれだけの高価格を設定すること自体、資本主義の本質をとらえているかもしれない。
[9月21日(水) 村田真] |
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ローリー・アンダーソン「時間の記録」
7/22〜10/2 ICC[東京] |
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なつかしいなあ。世界を巡回した回顧展だって。まだ活躍してたんだ。ていうか、落ち目だから回顧展を巡回させてるのか。20年ほど前にツルモトルームが2回くらい呼んで、ラフォーレあたりでパフォーマンスを見せたのが絶頂期だったかなあ。あのころ彼女の熱狂的なファンだった女の子は結婚して、ひとり息子を遺して逝っちゃった。なんか時代がひとめぐりしたって感じ。当時、ローリーが手品のように次々と繰り出してわれわれを驚かせたテクノロジーメディアも、いま見るとずいぶんローテクだ。いろんな意味でなつかしい展覧会。
[9月21日(水) 村田真] |
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難波田龍起 展 7/15〜9/25 東京オペラシティアートギャラリー[東京] |
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オペラシティのコレクションを中心とする生誕100年記念展。この画家の作品をまとめて見るのは初めてのこと。難波田が絵を描き始めたのは学生のころ高村光太郎と出会ってからだが、抽象に転じたのは戦後50年代のことだから、同世代の斎藤義重や吉原治良らに比べればずいぶん「おくて」だ。いわゆる難波田らしい抽象は50年代なかばから80年代までで、90年代からは妙な作意が感じられるようになる。しかしこれも、人生の末期に到達したある種の境地と見れば別の感慨を呼び起こすものだ。上の階では早逝した次男の難波田史男のコレクション展。父との差異化を図ろうとしたのか、こちらは紙に水彩が多い。
[9月21日(水) 村田真] |
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プロジェクトN 22 高木紗恵子 展
7/15〜9/25 東京オペラシティアートギャラリー[東京] |
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動物や樹木のイメージをきれいな色彩でサラッと描いた(ように見える)、まことに最近的な絵画。略して最近絵画。このプロジェクトNではしばしば見られる。
[9月21日(水) 村田真] |
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睡蓮2005 内藤礼 返礼
7/20〜9/25 アサヒビール大山崎山荘美術館[京都] |
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「舟送り」という魂を旅立たせるワークショップが開催された後だったので、土でつくった小さな舟のインスタレーションはなくなっていた。目に見えるか見えないかの境界にあるような「スペース」を、想像力をはたらかせて一生懸命に心の目をつかって観ようと試みた。小高い山のうえにある美術館のなかで、なにやら姿のないシャーマンに操られるような感じを受けた。
[9月21日(水) 原久子] |
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大西康明 展
9/12〜25 ギャラリーneutron[京都] |
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これまでブラックライトなどを用いて、空間を体験する作品をつくってきたが、今回はがらりと素材や見せ方が変化した。明るい部屋のなかで、赤、黄、緑ほかの発色のいい色の糸が移動するもの。コンセプトとしては大きな違いはないようにも思われた。確かに、ブラックライトを用いて、点で3次元空間を見せる作品にも魅力はあったが、これまでの手法から潔く手を切った新作に、今後の展開の可能性を感じた。
[9月21日(水) 原久子]
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横溝美由紀 -invisibility-
9/5〜27 京都造形芸術大学ギャルリオーヴ[京都]
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写真と水晶玉を無数に用いたインスタレーションは、相互に関係している。光と闇のはざまに浮かび上がる空間に、水分をしっとり含んだ壊れやすいジェリー状の物質を置き、展覧会全体がタイトル通り invisibilityを体感できる場となっていた。
[9月21日(水) 原久子] |
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