村田真/原久子 |
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1/7-1/9 |
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絵画の行方
12/10〜2/19 府中市美術館[東京] |
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最近、絵画がまた増えつつあるように思えるのは気のせいだろうか。この展覧会もそんな空気を察してのものだろう。それとも絶滅寸前の絵画救済運動か。ま、いずれにせよ公立美術館のなかではほとんど唯一まともに活動できている府中市美ならではの企画。60代のベテラン須賀昭初から、鈴木省三、二木直巳、小林俊介、水上央子、そして20代の大谷有花まで、各種とりそろえてある。ところで、年少のふたりが女性作家なのは偶然か。いいかえれば、なぜ年配の女性作家は選ばれないのか。自分で問うて自分で答えるのもなんだが、おそらく女性は年をとるにつれ絵描きをやめていくからじゃないかしら。そして近ごろの若手は圧倒的に女性のほうがおもしろいから、ではないかしら。でも、大谷有花の作品は今回あきらかに浮いていた。
[1月7日(土) 村田真] |
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津田直「漕ぎだし」
11/23〜1/29 主水書房[大阪] |
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瀟洒な日本家屋の主水書房に展示された写真作品は、そこでの個展に出品するものとして、そしてこの空間のためにコンセプトが練られたものだった。足を進める順路も、自然な運びが考えられている。印画紙を薄い和紙でいったん覆って額装した作品。和紙にプリントし8枚の障子にしつらえたパノラマ作品。シャープな写真が床の間にぴったりだったり。湖に生息する葦を写した作品が茶室の床の間に気持ちの安らぐ雰囲気を持ち込んでいた。
作家本人とはここでは会えなかったが、主水書房の店主であり、花道の家元でもある片桐さんから作品の成り立ちや、関連イベントの話をうかがった。2時間ほどが瞬く間にたってしまい、温かい緑茶と子犬のかたちの干菓子を頂戴しながら、世俗から遊離できる時間の到来を感謝した。
[1月7日(土) 原久子] |
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堀尾貞治 展 あたりまえのこと(連動アドリブ)
1/7〜15 アートスペース虹[京都] |
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横浜トリエンナーレ2005でも会場で午後2時から毎日パフォーマンスをしていた堀尾さん。彼にとっては行為としてのアートは、「あたりまえのこと」として日々の営みのなかに組み込まれている。トリエンナーレ会場で毎日塗り替えられた壁のクロスの一部と、毎日着ていた上着、ズボン、帽子、靴が展示されている。そして、建物のファザードをトレースした紙もあった。それは私もよく前を通って気になっていた石造りの洋風建築物の表面だった。それを鉛筆でトレースしたものだ。いつのまにこんなことやっていたのですか?! エネルギッシュに今年もスタートを切っておられました。帰りに毎年恒例の干支のオブジェをいただく。
[1月8日(日) 原久子] |
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Jericho
1/8〜9 京都芸術劇場春秋座(舞台上舞台)[京都] |
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松田正隆の戯曲を三浦基が演出。砂漠を行く未亡人と、その夫の亡霊が主人公。夢、幻、現が錯綜する世界を2人の役者が好演。ウナギの寝床のように、奥に長い舞台の使い方も、人形のように机の上に座って動かない未亡人と、動き回る亡霊も面白い。上部からだけでなく、真横から投射する照明も演出効果をあげていた。
[1月8日(日) 原久子] |
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TAIWA日本──イラン現代美術展
1/5〜9 横浜赤レンガ倉庫1号館[東京] |
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チラシやポスターに大きく「TAIWA」とあり、BankARTでも台湾のアーティストを受け入れていたので、つい台湾との交流展かと早とちりしてしまった。「対話」ですね、イランとの。いや、イランこと書いてしまいました。
[1月9日(月) 村田真]
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