村田真/原久子 |
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O JUN展「遊園」
2/1〜3/3 ミズマアートギャラリー[東京] |
紙に描かれた23点から成る《遊園》と名付けられた絵画作品は、1点ずつは鉄のフレームのついた172x116センチのもの。パズルのようにキーワードだけがピックアップされたような絵は、カタチの面白さや瞬間の切り取り方の面白さが際だつ。
[3月3日(土) 原久子] |
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栗田咲子・寄神くり展
3/3〜4/21 タケフロ[東京] |
恵比寿駅から徒歩8分。古びた建物のなかにスペースがある。若いオーナーが選んだ作家は関西在住の女性2人。それぞれ別のフロアで開催されている個展だが、部屋は人が4人入るともう身動きがとれないほどの広さだ。栗田咲子は木製パネルに油彩だけではなく、別の紙に描いたものを貼ってコラージュするなどして、季節やその日常生活のなかの潤いで余白を満たした新作を展示。寄神くりは旧作の写真と、展示室にある細い出入り口にあわせた扉を展示。ホワイトキューブには違いないが、3畳もないほどの空間。しかし、窮屈さというよりは、作品や人との距離が近くなることでのいつもとちょっと勝手の違う対話がよい。
[3月3日(土) 原久子] |
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長塚秀人個展「sq.」
3/2〜31 レントゲン・ヴァイスフェルト[東京] |
正方形にトリミングされた写真。ピントがどこにあっているのやら、こんな写真は最近よくみかけるようになった。日本でも本城直季ほかいろんな人たちが撮っているし、海外でもみかける。でも、長塚秀人の作品はすぐわかる。何を写そうとしているのかがクリアだから。それが漠然としていてそのテクニックだけに頼ってしまっている写真とは違うからかな。
[3月3日(土) 原久子] |
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岡本七太郎による「ハチミツと極東と美術」展
3/2〜4/21 オオタファインアーツ[東京] |
小沢剛が作り出した空想上の八人兄弟の7番目岡本七太郎が企画した展覧会。中国、韓国、日本などの古美術品が真綿でできた雲に乗り、軸装された水墨画等の間を壁に直に刷った醤油版画がつないでゆく。雲のなかには岡本太郎の《太陽の塔》の小型レプリカもある。今が急にあるのではなくて、すべてがつながっている。タイトルの「ハチミツ」に何かが隠されているのだろうか。気になるがゴロがいいからってこと??
[3月3日(土) 原久子] |
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ヤン・ファーブル展「体の中で最高にセクシーな部分(脳ドローイングと模型)」
2/10〜3/24 SHUGOARTS[東京] |
ヤン・ファーブルがテキストを書き、美術・演出も担当したパフォーマンス《『わたしは血 JE SUIS SANG』〜中世妖精物語〜》が会期中に開催された。人間の本質は変わらないということを表現したような舞台だったという。個展は脳のドローイングや模型によって構成。臓器だという先入観がいけないのだろうか、脳のうえをはうシワも血管を表わす線も観ていて気持ちのいいものではない。青は静脈で、赤が動脈だったと思うが、私たち人間に指令を出す中枢としての脳のドローイングには細かい血管の描写もなされている。身体のなかのパーツで一番セクシーなのが「脳」なのかどうかはいまだ納得いかないが、小さなモーター付の脳が、向かい合わせになっている彫刻はなかなかチャーミング。小さなカワイらしい妖精は媒介者として登場する。面白いと思うのだが、どう伝えていいのか、何を言っても説明的になってしまいそうで書きにくい展覧会であった。
[3月3日(土) 原久子] |
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ワンダーウオール──崇高なるものの構築
3/3〜3/24 小山登美夫ギャラリー[東京] |
ドイツ人キュレーターによるグループ展。一見とても古風な作品だがヨナス・ブーグルトの作品がもっとも印象的だった。とにかく絵が上手いし、中世的な要素、宗教的な要素やらなにやら過去を参照しながら今をみつめる力強さがある。
[3月3日(土) 原久子] |
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オラフ・ブルーニング「THIS and THAT」
1/27〜3/10 児玉画廊[東京] |
まるで何十年も前の映画のような白黒フィルムの質感をもった映像作品は、デジタル化された映像を見慣れた目にはかえって新鮮ということもある。だが、オラフ・ブルーニングの作品はそんな質感の問題だけでなく、設定、キャスティング、ストーリーも含めてすべてが完璧。途中パンを組んで女性像をつくりあげてゆくのだが、オブジェ作品として彼がとる手法も織り交ぜながら、時には痛い笑いもあり、さまざまな笑いを堪能。
[3月3日(土) 原久子] |
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