村田真/原久子 |
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3/16 |
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VOCA展2007
3/15〜30 上野の森美術館[東京] |
毎年、全国の専門家から推薦を受けた30数人の若手作家の絵画を中心とする平面作品が結集するのだから、たとえ不作であってもおもしろくないわけがない。というのが毎回VOCA展を見に行く理由なのだが、今年もやっぱり不作だけどおもしろかった。なにがおもしろいかって、絵画の内容を問題にするより、支持体をあれこれイジる傾向が如実に現われていること。カーテンみたいに壁から布を吊るした黒嶋亮子、合成繊維メッシュに砂糖菓子を塗りつけた佐々木愛、紙を極度に細かく切り抜いた塩保朋子、画面を細長く湾曲させた清水亮輔といったように。もちろん絵画に限定しないゆるい条件がこうした奇型化に拍車をかけているのかもしれないが、でも日本以外には見られない傾向ではないかしら。
[3月16日(金) 村田真] |
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毎日オークション下見会
3/14〜16 毎日オークション[東京] |
有明の大きなビルの一室におびただしい数の絵画が並んでいる、というより積まれている、という感じ。今井俊満の2×3メートルの大作が予想価格30万円なのに、奈良美智の小品が80万円、ノートの端にちょこっと描いたドローイングでさえ40万円。いきおいが違う。いくつかそそられるものがあったが、金がない。
[3月16日(金) 村田真] |
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山口理一
2/28〜3/24 東京画廊[東京] |
7〜8人の裸の男女がいろんな場所でからんでいる写真。床にもほぼ等身大の裸の男女の寝ている写真が敷いてあり、踏めるようになっている。ハイヒールで踏めばS気分? シーツにプリントすれば売れるかも。
[3月16日(金) 村田真] |
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内海聖史
3/9〜4/1 資生堂ギャラリー[東京] |
大きな展示室には幅10メートルはあろうかという巨大タブロー(ただし22枚のキャンヴァスを2段掛け)、小さな展示室には、その上の通路の壁面もあわせて5×5センチの極小タブローを数百枚(こちらはヴァイスフェルトで見たやつか)。絵画なのにきわめてインスタレーション意識の強い作家だ。
[3月16日(金) 村田真] |
制作ノートのようなものが、過去作品のポートフォリオなどといっしょに置いてあったので、手にとった。どこにどの色を彩色してゆくのかなど、詳細な記録がある。作り方のプロセスはもっと主観的なもので、その場で決まってゆくのかと思っていたが、むしろ細かく計算されて現われ出る色の風景であることがわかった。
[3月17日(土) 原久子] |
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岡村桂三郎
3/12〜3/24 コバヤシ画廊[東京] |
動物シリーズを発表している岡村の新作は《迦楼羅(カルラ)》。仏教世界の想像上の巨鳥で、龍を捕って食べるという。サイズもプロポーションも異なる3面の屏風に、それぞれ背後からの上半身、上からの中半身、前から見た羽根を描いている。3面に分けたのは、300里あまりという迦楼羅の大きさを別角度からとらえ、パッと見なにがなんだかわからないという正体不明さを表現するためだろう。
[3月16日(金) 村田真] |
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