村田真/原久子 |
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3/26〜4/21 |
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田中栄子展
4/10〜22 アートフロントギャラリー[東京] |
達者とはいえないながらも軽快なタッチと色彩の風景画。車のフロントガラス越しにながめた雨の風景では、薄く溶いた絵具を流してガラス面の雨滴を表現していてひどく惹かれた。つまりこの部分は、絵のこちら側とあちら側が一致した希有な場所なのだ。
[4月15日(日) 村田真] |
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Show Me Thai みてみ☆タイ
4/18〜5/20 東京都現代美術館[東京] |
日タイ修好120周年記念事業ということで、半年ほど前に急に決まった企画らしい。滞日経験のあるタイ人アーティストを中心に、タイに関係のある日本人アーティストもあわせて参加。地下の1フロアに約70組の作品がつめこまれ、とくに吹抜けの展示室にはモンティエン・ブンマー、リクリット・ティラヴァニャ、ナウィン・ラワンチャイクンら、匂ったり味わったりする作品が集中していることもあって、地上2フロアを使ったマルレーネ・デュマスの余白だらけの個展会場と比べると天国と地獄というか、まさに東南アジア的濃密さが漂う混沌の世界。これで入場無料だから絶対オススメ。オープニングレセプションでは、ハゲに白ヒゲ、黒っぽい作務衣みたいな衣装を着けたいかにも怪しげなじいさん(実は人間国宝)タワン・ダッチャニーが、ペインティングパフォーマンスを披露。どうでもいいけど、あいさつで「120年にもおよぶ日タイ関係」といってるのが、「120年にもおよぶ肉体関係」に聞こえてならなかった。
[4月17日(火) 村田真] |
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パリへ──洋画家たち百年の夢
4/19〜6/10 東京芸術大学大学美術館[東京] |
黒田清輝から、安井、梅原、佐伯祐三、藤田嗣治、岡本太郎、野見山暁治、そして個人的にパリで何度かお世話になった平川滋子あたりまで、東京美術学校および東京芸大出身でパリに学んだ画家たちの作品を集めたもの。白馬会展に出品したとき下半身を布でおおわれたという、いわくつきの黒田清輝の《裸体夫人像》も出ている。出品作品は第二次大戦までに比重が置かれ、戦後あまりパッとしないのは、芸大以外に美術学校が増えたことに加え、とりわけ80年代ごろからニューヨーク、ロンドン、デュッセルドルフ、ベルリンあたりに流れて、パリの地位が相対的に低まったこともあるようだ。
[4月18日(水) 村田真] |
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原高史展
3/20〜4/28 ワダファインアーツ[東京] |
ギャラリーイセヨシの和田さんが設立した築地の新ギャラリー、オープニングは、昨年のシンガポール・ビエンナーレに出品して話題を呼んだ原高史の個展。原はシンガポールの旧市庁舎の外壁に、絵と文章を書いたピンクの垂幕を設置した。そのマケットとドローイングの展示。
[4月19日(木) 村田真] |
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原マスミ大全集!
4/21〜6/24 目黒区美術館[東京] |
原マスミの絵が知られるようになったのは、1987年によしもとばななの『哀しい予感』の表紙絵を描いてからだという。以来20年間ほとんど変化がない。もちろん進歩がないというのではなく、ブレがないというべきだろう。とにかく見ていて飽きない。オープニングに行ったけど、すべて見切れなかったのは『脳日記』を読んでニタニタしてたから。
[4月20日(金) 村田真] |
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ART LAN@ASIA
4/21〜5/13 ZAIM[神奈川] |
あの増山麗奈をキュレーターに起用したZAIMの自爆的試み。日中韓からそれぞれ7〜9組ずつの参加で、展覧会実現までの道のりは険しかったようだが、人選はなかなかイケてる。湯たんぽにコンビニ弁当を描いたり、円柱を唐がらしのビンに仕立てたりした戸泉恵徳、麗奈の女体盛り(客に東京画廊の人が!)を描いた劉小東、在日問題をナジャの圧巻パフォーマンス映像で吹き飛ばした高嶺格、貧民街や工事現場にスーパーヒーローを登場させた写真の曹斐など。オープニングパーティーでは麗奈ちゃんが調子に乗って、おっぱい出して乳をピューピュー飛ばし始めた。おまえはギリシア神話の女神か。そうか、ああ見えてもちゃんと美術史を参照してるのかも。ティントレットとか。でも2児の母のやることかなあ。尊敬しちゃうぞ。
[4月21日(土) 村田真] |
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