村田真/酒井千穂 |
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4/8〜4/10 |
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「フェルメール展」記者発表会
4/8 赤坂ギャラリー[東京] |
この夏から始まる「フェルメール展」の2回目の記者発表会。すでに6点のフェルメール作品が来ることが決まっているが、今日は7点目の出展作品が発表されるのだ。とっとと発表すればいいものを、TBSのアナウンサーがテレビ的に引っぱったりあおったりするので、フェルメールってだれ?みたいな記者たちは興ざめ。で、7点目の作品は、つい最近フェルメール作品と認められた《ヴァージナルの前に座る若い女》だった。数年前、まだフェルメール作品と認められてなかった(けどフェルメールかもしれないと言われていた)ときに、ロンドンのナショナルギャラリーに寄託展示されていたこの作品を見たが、ひと目で「これは違う」と感じたものだ。科学的鑑定ではキャンヴァス地がフェルメールの使っていたものと同じだと言うが、絵の印象は明らかに違う。今夏じっくりと確かめてみよう。
[4月8日(火) 村田真] |
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津上みゆき 展
4/8〜4/20 スパイラルガーデン[東京] |
「二十四節気」をテーマに描いた新作24点。一見抽象画だが、風景から発展させたものだという。が、もとがなんであれ、重要なのは絵画として自立していることであり、色彩やタッチが独自のものであることだ。って、たしか流麻ニ果のとこでも書いたなあ。じゃあ両者は似ているかっていうと、はっきり違う。これが絵画のおもしろいところで、そこにまだまだ可能性が残されている。
[4月8日(火) 村田真] |
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東山魁夷 展
3/29〜5/18 東京国立近代美術館[東京] |
平日の開館直後なのでそれほど混んでないが、それでもけっこうな人出。ざっと見渡すと、男女比は4:6くらいで女が多いとはいえ、ほかの展覧会に比べれば男の姿もめだつ。が、年齢層は女が老若バラけているのに、男は圧倒的に高齢者が多い。はっきりいって東山魁夷など女子供の喜ぶ絵だと差別してきたが、男にもそれなりに受けてるようだ。それと関係するのかどうかわからないが、出品作品を見て気づくのは、幾何学への偏愛だ。《道》に代表される遠近法の強調と左右対称嗜好、湖面に映る天地対称の風景も多い。また、森や木の枝、波涛、ゴシック建築といったフラクタルなフォルムを好む傾向も見られる。枯れ枝が伸びる《冬華》などフラクタル図形そのものではないか。さらに建築を描いた作品はたいてい正面から、あたかも立面図のように描かれるのだ。しかしそこに点景としてメルヘンチックなお城や白馬が登場するから、幾何学はぶち壊しになる。結局、この画家はなにを考えていたんだかさっぱりわからない。
[4月10日(木) 村田真] |
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坪内祝義 展:みたて-かな
4/4〜4/26 KANDADA[東京] |
ヴィジュアル・ポエトリー(視覚詩)ともいえるようなひらがなのデザイン。坪内さんは、20数年前ぴあから出した『カレンダー』という雑誌の編集部にぼくが配属されたとき、アートディレクションしてくれたデザイナー。お久しぶりです。
[4月10日(木) 村田真] |
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