村田真/酒井千穂 |
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9/5~9/6 |
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大崎のぶゆき──ファンタム
9/16〜9/27 gallery16[京都] |
水溶性のシートに描いた少女の絵やスパンコールのビーズが水面で流れ広がっていく映像。イメージの原形が崩れ散らばっていく様子は、緩やかに展開するが、ところどころで図像が一気に砕け散るような切ない瞬間もあり、ドキリとする緊張感を併せもっている。消えてなくなるものの脆さと鋭い強さを併せもった作品。
[9月17日(水) 酒井千穂] |
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「決戦!! さるかに外伝」福元 なおんど膠絵展
9/16〜9/21 立体ギャラリー射手座[京都] |
さるかに合戦の外伝として作家が創作し描いた6曲の屏風絵が展示のメイン。作家は絵を学んだ後、実際に表具制作やその修復の仕事に携わっていたそうで、屏風自体も自ら制作している。丁寧につくられた立派な屏風だと思っていたけれどそれを聞いて納得。個人的には鳥獣人物戯画を模写しながら、制作してみようと思ったという白描の絵巻物に惹きつけられた。擬人化された動物たちのいきいきした表情も姿も軽快で愉快。見ていると本当に動き出しそうである。色の濃淡、筆の勢いなど、こんなにも線は表情豊かなものなのかと改めて感心した。作家本人はまだまだ未熟で勉強中だと謙遜していたが、躍動的な線の表現は秀逸で魅力的だった。ぜひまたこの続きが見たい。
[9月17日(水) 酒井千穂] |
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森本紀久子展──用の跡
9/16〜9/28 アートスペース虹[京都] |
福島県の廃墟で見つけたという馬雪車、梯子、木製の槍(?)など、古い民具にペインティングした作品と壁面いっぱいに描かれた鳥のような模様のインスタレーション。すべてにオレンジ色の蓄光塗料が塗られていて、入口のカーテンを閉じて照明をブルーライトに変えると、強烈に一つひとつの存在感が浮かび上がってくる。私は見たこともない道具ばかりだったが、竿の先が二つに割れた熊を追い払うための槍のようなものもあった。見た目の重厚感もさることながら、ひび割れ擦り減って年季の入った木製の道具は、厳しい自然の中で生きる人々の姿を連想させて、逞しい美しさにも溢れていた。爆発する生命力を表したようなオレンジの発色がまぶしかった。
[9月17日(水) 酒井千穂] |
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鬼放展
9/8〜20 ギャラリーアーチストスペース[東京] |
ダダカンこと糸井貫二の米寿記念展。ダダカンの作品、記録写真、資料に加え、秋山祐徳太子、加藤好弘、篠原有司男らのオマージュ作品が所狭しと並ぶ。大阪万博の太陽の塔の下をフリチンで走っただけに、トレードマークはペニス型。単に「イカレたじじい」なだけかもしれないが、現代にあってはそれも「怒れるじじい」として称賛に値する。本人はどう思ってるんだろ。
[9月18日(木) 村田真] |
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タマラ・ミュラー
9/8〜9/20 銀座芸術研究所[東京] |
日本初紹介のオランダ人アーティスト。彼女の作品はすべて自画像。といっても2人、3人と登場することもあれば、男女のカップルだったり大人と子供として描かれたりもする。いずれも顔はタマラなのがたまらない。
[9月18日(木) 村田真] |
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ルーフトップパラダイス
9/13〜11/30 BankART Studio NYK屋上[神奈川] |
現在ハマトリの会場としても使われている日本郵船倉庫(NYK)の屋上をアーティストや建築家に開放し、ハマトリの始まる前と終わってからの時間帯(つまり朝と夜)だけ予約制で公開する試み。みかんぐみ、小泉アトリエ、生意気、牛島達治、北川貴好らが参加。使える時空はすべて使い倒さなければ気がすまないBankARTらしい企画。
[9月18日(木) 村田真] |
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Open! パブリックスペース
9/12〜11/28 横浜市庁舎[神奈川] |
学習院女子大の集中講義でもういちど横浜トリエンナーレを見たあと、ZAIMへ行く前に市庁舎に寄る。ロビーに動く竹の彫刻を置いた松本秋則、レジ袋でつくった花を並べた丸山純子、壁にマスキングテープを貼ってその上にドローイングする淺井裕介らの出品。でしゃばりすぎず、おとなしすぎず、過不足ない人選・作品だ。
[9月19日(金) 村田真] |
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