村田真/原久子 |
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9/16 |
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富岡直子展
9/8〜20 ギャラリーなつか[東京] |
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白い滑らかな地に青、赤、緑などの色彩をていねいに塗り重ねている。光を通した宝石のようなきらびやかさは以前よりいっそう増しているが、そのぶん手で描いた痕跡が少なくなっている。ゲルハルト・リヒターのように「ペインティング」を追求していくのか、それとも完成度の高い「工芸品」をめざしていくのか。
[9月12日(金) 村田真] |
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上原三千代展
9/8〜20 ガレリアグラフィカ[東京] |
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1階の奥にジーさんとバーさんが鎮座している。檜に漆の彫刻だ。ジーさんはラクダのシャツにステテコ、バーさんはTシャツにジーンズというダサイいでたちだが、赤茶色に彩色してあるせいか仏像っぽく見える。2階には腹の出たジーさんバーさんの下着だけのトルソーも展示。仏教彫刻も手がける作者の世俗世界へのチャレンジ精神が伝わってくる。
[9月16日(火) 村田真] |
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水辺の土木展
9/1〜11/22 INAXギャラリー1[東京] |
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土木のなかでもダム、堤防、橋といった水にかかわる事業に焦点を当て、自然の理にかなった造形美を写真で紹介。「土木」に「水」とくれば自然界の3大要素。ヘタにデザインに凝るより、匿名の職人仕事のほうが風景に溶け込むようだ。
[9月16日(火) 村田真] |
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伊庭靖子展
9/1〜27 INAXギャラリー2[東京] |
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フルーツやプリンをドアップで描くフォトリアリズム絵画の伊庭だが、今回はソファや椅子がモチーフ。いずれも人間不在で静謐感が漂い、どこか小林孝亘の画面を思わせる。これも富岡直子と同じく、仕上げはあくまで滑らかで手の痕跡を消し去っている。
[9月16日(火) 村田真] |
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藤幡正樹2003
9/1〜27 ASK?[東京] |
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ギャラリー中央に360度のパノラマカメラが置かれ、正面の壁にその映像が補正されつつリアルタイムで映し出される。つまり観客自身も投影されるわけだ。そこに、あらかじめ録画したビオイ・カサーレスの文章を朗読する藤幡自身のパノラマ映像が加わり、現在の自分と過去の藤幡が交錯していく。視覚と視点と視線の微妙なズレを空間的・時間的に増幅したキュビスム映像?
[9月16日(火) 村田真] |
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風倉匠個展
9/15〜27 ギャラリー58[東京] |
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以前、かねこあーとギャラリーのあった場所に、いつのまにかまた新しいギャラリーができた。でも正面の扉は閉まっていて、横の通用口から入れという張り紙が。暗闇のなかを画廊の人に手渡された懐中電灯で照らし出すと、小さな青い箱にいろんなオブジェをつめたボックスアートが壁に30点ほど並んでいる。懐中電灯だから影が揺れ、退屈な作品でも楽しめる。正面の扉を見ると、たくさんの穴から外の光がもれて、ピンホールの原理で通りを行き交う人や車がシート上に映し出される。子供のような遊び心に満ちた展覧会。
[9月16日(火) 村田真] |
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寺田真由美展
9/1〜26 ベイスギャラリー[東京] |
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ベッド、階段、揺れるカーテン……。光の射し込む無人の室内写真ばかりが並ぶ。よく見るとスケール感がおかしい。実はこれ、現実の室内ではなく、縮小モデルを撮っているのだ。同展は、寺田の作品集『明るい部屋の中で』の出版にあわせたもの。ロラン・バルトの書名にもなっている「明るい部屋」とは、もちろんカメラオブスクーラ(暗い部屋)に由来するのだから、この室内模型そのものが光を採り込んだカメラを暗示しているのだろう。いいしれぬ、でもさわやかな寂寥感が漂っている。
[9月16日(火) 村田真] |
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内海聖史展
9/15〜20 藍画廊[東京] |
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画廊に入ると1枚の絵が目いっぱい飛び込んでくる。画廊の対角線上ぎりぎりに巨大なタブローをはめ込んでいるのだ。まるで日本の画廊は狭すぎて、自分の作品にはキュークツだといわんばかりに。しかしこれだと「引き」がないので全体像を一望できず、部分を見ていくしかない。丸い形象を積み重ねたモネの「睡蓮」のようなイメージも、そのことを前提にして導き出されたものだろう。おそらく作者の意図はイメージそのものより、展示空間いっぱいにイメージをディスプレイすることにあるようだ。
[9月16日(火) 村田真] |
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レイチェル・ホワイトリード展
9/11〜10/11 ギャラリー小柳[東京] |
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本棚、スイッチ、水枕などの凹部に樹脂や石膏を流し込んで固めたもの。つまり「空間」の彫刻、あるいはネガ彫刻。彼女の初期の代表作に、家の内部にコンクリートを流し込んで固めたものがあるが、今回出品された部屋の写真はおそらくその鋳型というべきだろう。
[9月16日(火) 村田真] |
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