村田真/原久子 |
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9/17-9/21 |
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ムラタ有子展「すっぽんと月」
8/29〜9/19 GALLERY SIDE 2[東京] |
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東京に来るときに乗った全日空の機内誌でもムラタ有子の挿絵を見た。印刷物になってしまうと、筆跡を確認できてもペラリとしたものになってしまう。やはり作品は実物を目の前にするに限る、などと当り前のことを実感してしまった。
[9月17日(水) 原久子] |
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文殊の知恵熱「サニーサイドアップ」
9/17 青山円形劇場[東京] |
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音楽、美術、舞踏のジャンルを横断する3人のユニット。いつも手を変え品を変え次々とネタを繰り出す彼らだが、今回はそれぞれ家庭の事情もあってか、ライト感覚な公演であった。手を抜いたともいえるが、深くは問うまい。
[9月17日(水) 村田真] |
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山口県立美術館 |
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「川俣正コールマイン田川2003」のサマーセミナーに参加する前に、山口県立美術館に寄る。2週間ほど前に訪れたときはムーミンに占拠されていた常設展示室で、香月泰男の「シベリヤ・シリーズ」を見るためだ。今回は50点を超すシリーズのうち、応召からハイラル駐屯、敗戦、シベリア送りまで約20点の展示。復員後、真っ先に手がけた《雨〈牛〉》を除けば、壁のように塗り込めた地のうえに墨を基調に描いた暗くて重い絵ばかり。香月といえば戦後の売れっ子作家のひとりだが、このシリーズだけは才気に走らず抑制されている。その後、小郡経由で博多駅に出て、待ち合わせた藤浩志氏の車に便乗して田川へ。ところが着いたとたん家から緊急事態発生の報を受け、明日から2日間のセミナーをキャンセルして翌朝東京へとんぼ返りすることに。関係者のみなみなさま、多大なご迷惑をおかけしました。
[9月19日(金) 村田真] |
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湊町アンダーグラウンドプロジェクト
9/20〜10/5 大阪市内某所 |
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これまで地下街をただ漫然と歩いていたのだが、このプロジェクトを体験してから、いろんな部分が気になり出した。ときおり床面に起伏があったり、階段がついていたり、壁がまっすぐではなく斜めであったり。でも、ツルピカの建材に覆われ、蛍光灯で照らされた地下街は、私たち都市に棲む者にとっては、日常生活の一部になっている。見過ごしてきた部分が多かったことに気づくとともに、壁の向こう側がやたらと気になりはじめ、さらには、自分の存在そのものに懐疑的になってきた。アーティストたちは、この空間への回答として照明具や、映像等を用いた作品を提示している。私たちは今、他者によって計画されたさまざまな物のハザマで息を潜めて生活しているのだが、逆手にとってみれば、もっと楽しい生活もあるかもしれない、とも思えた。
[9月20日(金) 原久子] |
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西山裕希子展
9/16〜21 neutron[京都] |
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大阪のCASOで開かれた学生を中心にした「Art
Camp in CASO」にも出品していた西山。彼女の作品はインスタレーションでもあり、ひとつひとつの要素が個別の作品としても成立している。そこにあるのが水にまつわる風景であることは、入口近くのプールを撮った写真をプリントした作品でわかる。大学院を終了して間がないという西山の作品の、布の上に描いた線には、染織を学んだことを彷佛させる手法が見てとれる。構成の面白さとともに、ディテールの仕事にかなりぐっと引き寄せられた。
[9月21日(日) 原久子] |
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平田さち
9/16〜21 ギャラリーココ[京都] |
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画廊に入ると作家と来ていたお客が話しをしているのが見えた。見渡しても壁には何もなく、がらんとしている。天井に視線を向けると「あった!」。天井とその周囲の、塗装の欠けた部分や、傷などをマーキングするようにカラフルに粘土が貼付けられている。いつも見慣れた画廊の空間。しかし、普段は見上げてちゃんと見ることなどほとんどない天井。実は平田さちの展覧会は、これまで搬入途中や、個展の記録写真でしか観たことがなかった。というわけで、平田作品は初体験なのだが、観ることができてよかった。
[9月21日(日) 原久子] |
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岩崎正嗣個展「人体植物園」
9/9〜21 ヴォイス・ギャラリー[京都] |
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金属製の板にレザーカッターで切っていった腕と手の輪郭。床に置いた鉄板から、腕が茎、手が花のようにも見えるかたちで立ち上がっている。「人体植物園」というタイトルはここからきたものと思われる。画廊でこじんまり見せるより、広いスペースに無数にこれがあれば、かなりインパクトがあったと思うが、“植物園”というよりは“坪庭”くらいの規模だった。
[9月21日(日) 原久子] |
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