村田真/原久子 |
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7/4-7/7 |
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ニパフ新宿街頭パフォーマンス
7/4 新宿紀伊国屋書店前[東京] |
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霜田誠二、黒田オサム、村井元、サエグサユキオら、ニパフの常連および若手メンバー7人がホコ天で路上パフォーマンス。主催者の霜田氏に「警察はだいじょぶ?」と聞いたら、「みんな心配してくれるんだよねー。でもやってみると意外と平気」といってる先から、毛むくじゃらのお尻むき出しキンタマ丸出しで路上に寝そべるサエグサにおまわりさんが近づいて、さっそく事情聴取されていた。やっぱりなんでもありってわけにはいかないんだよねー。
[7月4日(日) 村田真] |
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C.A.P.「ザ・10年目」 公開パネルディスカッション
7/4 CAP HOUSE[兵庫] |
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阪神淡路大震災の前年に発足したC.A.P.(芸術と計画会議)が活動をはじめて10年たった。私事ながら、94年12月のパーティにお邪魔して以来参画してきたので、過去を振り返りながらこれからを考えようという場に立ち合って、いろいろおもうことがあった。メンバーそれぞれの10年があったし、集団としての10年の歩みもある。この1回で10年全体をまとめようというわけではなく、「10年目」という伏目にこれからの展望なども併せて考え始めるする、そのスタートのような会であった。
[7月4日(日) 原久子] |
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地中美術館プレスプレビュー
7/5 地中美術館[香川] |
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瀬戸内海の直島に、この18日にオープンする地中美術館。場所は、ベネッセハウスと入り江ひとつ隔てた丘の中腹。なんとなく地中海の風景を思わせるので「地中海美術館」と勘違いしそうだが、そうではなく、文字どおり「地中」に埋め込まれた美術館なのだ。設計はベネッセハウスと同じく安藤忠雄。まずバスで駐車場まで行き、そこから5分ほど歩いてエントランスに。例のコンクリート打ち放しの通路をくねくね曲がりながら地中に潜行していく。壁を傾けたり、スリットを入れたり、リベスキンドの《ユダヤ博物館》みたい。このめんどくさい迷路状のアプローチが通過儀礼になっているようだ。作品はウォルター・デ・マリア、ジェームズ・タレル、そしてなぜかモネの3人による常設展示のみ。最初に案内されたのはデ・マリアの部屋。神殿を思わせる階段のついた大きな空間の中央に、黒い花崗岩の球体。壁面には金箔を貼った三角柱、四角柱、五角柱の3本1組の組み合わせが27組。タレルは初期のプロジェクション、光のスクリーン、天窓の3点。モネは「睡蓮」のシリーズ5点(うち1点はアサヒビールからの借りもの)。じつはこのモネのうち2枚1組の作品を2000年に購入したのが、地中美術館設立のきっかけとなったのだそうだ。どれも作品と展示空間が一体化したパーマネント・インスタレーションである点で、コンセプトとしては磯崎新の《奈義町現代美術館》に近い。じつは私、6月21日に予定されていたプレビューに予約し、航空チケットまで購入していたのだが、台風が直撃したため今日に延期されたのだ。見る者にこれほど負担を強いる美術館というのも、コンビニな現代ではむしろ超然としていて爽快ですらある。
[7月5日(月) 村田真] |
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ジェームズ・タレル《オープン・スカイ》
7/5 地中美術館[香川] |
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一辺10メートルほどの立方体の空間に、正方形の天窓がうがたれている。下方にしつらえたベンチにすわり、午後7時半から1時間ほど空をながめた。日が長いせいだけでなく、ずっと空をながめ続けているせいか、すでに外は真っ暗なはずなのに、なかなか明るさが消えない。そのうち天窓の周囲の色が少しずつ変わり、それにしたがって空の色も変化して見えてくる。目の錯角といってしまえばそれまでだが、これほど空をながめて見飽きなかったのも久しぶり。
[7月5日(月) 村田真] |
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世界の美術館
6/11〜7/11 兵庫県立美術館[兵庫] |
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直島から船に乗って神戸に着いた。というのは半分ウソで、岡山経由で兵庫県立美術館に着きました。これは、90年代以降に実現(または構想)した世界の25美術館をスケッチやCG、写真、模型などで紹介する国際巡回展。ロンドンの《テートモダン》、ビルバオの《グッゲンハイム》、ロスの《ゲティ・センター》といった有名美術館もあるが、ベルリンの《ノイエス・ムゼウム》や北スペインの《アルタミラ洞窟壁画博物館》などシブ好みも。うち半数近くがイタリア、スペイン、メキシコなどラテン系の建築家による設計なのは、なにか理由があるのだろうか。日本人による設計は安藤忠雄の《フォートワース現代美術館》のみだが、ここ(兵庫県美)とそっくりじゃん。最後の展示室では、青森や金沢など日本で建設中の美術館を特集展示。見ごたえのある展覧会でした。
[7月6日(火) 村田真] |
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コピーの時代
6/5〜9/5 滋賀県立近代美術館[滋賀] |
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灘から新快速に乗って瀬田に着いた。そこからバスで「文化ゾーン」に行き、少し歩く。滋賀近美になかなか足が向かなかったのは、ひとえに不便(もちろん東京から)だからだが、もうひとつ心に引っかかっていたことがある。それは10年ほど前に開かれたあるシンポジウムで、ここの学芸員がアメリカ現代美術をコレクションの柱のひとつにしたことについて、「当時はまだ値段が安く、購入しやすかったから」というような発言をし、観客のひとりから「モチベーションが低い」と反発されたことだ。なぜこんなことを覚えているかというと、これがおおむね日本の公立美術館の平均像だと思ったからだ。今回の「コピーの時代」は興味深いテーマだし、出品作品も展示構成よく考えられている。だけど「開館20周年記念展」という晴れがましい舞台で「コピー」というのは、少し志が低くはないか。もちろんこれまで滋賀近美が優れた企画展を開いてきたことは聞いているし、また現在の財政事情も察しはつく。にもかかわらず、展覧会を楽しんだあとで、ふとなにか釈然としないものを感じてしまったのだ。
[7月6日(火) 村田真] |
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原田要展
7/5〜24 ギャラリーラフェニーチェ[大阪] |
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木を削り出し有機的な造形をつくり、そこにペインティングをほどこしていった作品を長く作ってきた原田。小さな口のついた壷状のものに、ふっと息を吹き込みたくなるような衝動が起こる。最近では樹脂を固めたものを支持体としてそこにペインティングをほどこすなど、素材も少し変化してきている。
[7月6日(火) 原久子] |
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火星の生活
7/7〜13 BankART1929馬車道[神奈川] |
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Bゼミの第37回展。「隣の住人の生活も火星での出来事も、同じくらい近くて遠いような、対象との距離や関係のむすび方が自分の手元にない感覚を覚えるような状況で、人は何を経験し、何を表現できるでしょうか」というのがタイトルの由来。写真、インスタレーション、映像、パフォーマンスなど作品は多彩だが、9人のうち絵画がひとりというのは寂しい気がする。
[7月7日(水) 村田真] |
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