村田真/原久子 |
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7/10-7/15 |
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multiples
7/10〜8/7 ノマルエディション/プロジェクト・スペース CUBE & LOFT[大阪] |
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マルチプル作品を集めた展覧会は、値段も手ごろだったりという現実的な問題もあって、作品購入のきっかけになったりする。植松奎二、藤本由紀夫といった渋めの作家から名和晃平といった20代の若手まで、ノマルエディションの自信のラインナップで知的でありながら、所有欲をそそる作品が並んでいる。まんまと私もその策にはまってしまい1点購入してしまいました。
[7月10日(土) 原久子] |
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山崎つる子展 リフレクション
7/10〜8/29 芦屋市立美術博物館[兵庫] |
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今年80歳になる山崎つる子。のびやかな作品群を観ると、アーティストには年齢は関係ないと確信できる。吹き抜けのホワイエ部分に下げられた四角い蚊帳状の《赤》は、真上にある天窓から降り注ぐ光によって周囲を赤く染めたりもする。展覧会チラシに「地獄の沙汰も、色次第」というキャッチコピーがついているが。混沌とした画面の時代、グラフィックデザインとも見えるようなペインティングの時代、さらに最新作の映像インスタレーションなどを観ていても確かに「色」がポイントになっている。
[7月11日(日) 原久子] |
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睡蓮2004 山荘で過ごす夏 北尾博史展 森ヲアツメル
6/22〜8/29 アサヒビール大山崎山荘美術館[京都] |
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今年の夏は暑いが、山荘の木陰は下界と違う。緑豊かなこの美術館のロケーション、落ち着いた趣きの洋風の建物と、鉄や銅などの金属で木の葉など植物をかたどった彫刻は、しっくりと馴染む。木の葉のなかから立ち上がった犬が、森の案内人のようにいる。展示されているというよりは、そこに「いる」という表現がふさわしい。陶器に染め付けられた色や絵柄と、紅葉の形の作品が、並んでいると、器の表面から葉が出てきたようでもあり、葉が器に映ったようでもある。ぐるりと美術館内を歩くと、散策しているような気分になる。
[7月11日(日) 原久子] |
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名古屋章 追悼展
7/12〜24 ギャラリーQ[東京] |
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昨年6月に亡くなった役者、名古屋章の追悼展。絵そのものは素人の域を出ないが、こうして現代美術の画廊で見るとまた違った味わいが感じられるから不思議。
[7月12日(月) 村田真] |
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西野康造展 空のかたち
7/13〜31 アートコートギャラリー[大阪] |
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彫刻というと、存在そのものの物質感が視覚を突き動かすことが多い。西野の作品はフォルムも優美だし、大きなものもなかにはあるが、モノとしてのインパクトより、むしろモノがある場所との間に生まれる空気や風が、作品の印象として残る。
[7月13日(火) 原久子] |
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めからとく
7/5〜17 東京造形大学内付属横山記念マンズー美術館[東京] |
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造形大学比較造形専攻3年生が企画した学内展。出品は赤松ネロ、ウエヤマトモコ、小瀬村真美、斎門ふじおの4人で、映像、立体、写真、パフォーマンスと多彩。なかなか力作ぞろいだが、絵画がないのが残念。「目から説く」ならやっぱり絵画でしょ。ちなみに漢字に一発変換すると「目から溶く」と出た。なるほど、こっちのほうがぴったりかも。
[7月14日(水) 村田真] |
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高村光太郎展
7/7〜8/29 損保ジャパン東郷青児美術館[東京] |
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光太郎を中心に、光雲、智恵子の作品も展示。ブロンズ彫刻はロダンみたいだし、モデルの光雲や黒田清輝や松方正義ら(この3人なんとなく似ている)への興味が先立ってしまう。その点、小動物や果物を彫った父親ゆずりの木彫の小品のほうが魅力的。光雲が新古典主義だとすれば、光太郎はロマン主義だね。
[7月14日(水) 村田真] |
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2004光州ビエンナーレ記者発表
7/15 国際交流基金[東京] |
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5回目を迎える光州ビエンナーレは9月10日からの開催。今回のテーマは「一粒の塵、一滴の水」という、なんとなくわかったようなわからないような。もうひとつ、今回のわかったようなわからないような新企画は、「参加観客」という制度を設けたこと。世界中から一般人、美術以外の専門家、アクティヴィストら60人を指名し、彼らに展示企画や作品制作に口を出してもらうというのだ。つまり消費者としての観客ではなく、生産者としての観客をつくろうってわけ。果敢なる試みと評価したいところだが、参加観客のひとり小林康夫氏の話を聞く限り、あまりうまくいってるとも思えないけど。でも、どんなもんかこの目で実際に確かめてみたくなったのも事実。
[7月15日(木) 村田真] |
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