ついでに三鷹まで足を伸ばしてクールベ見学。クールベ美術館は、スイスに近いオルナンの生家を美術館として公開したもので、コレクションはオルナン近郊を描いた風景画をはじめ、クールベ周辺の画家や彼の影響を受けた20世紀の画家の作品もあるらしい。おかしいのは、最初に長さ10センチほどの土板の破片が仰々しくガラスケースに入れられていて、なにかと思ったら、大作《オルナンの埋葬》を描いたアトリエの壁だそうだ。こんなものを後生大事に展示しなければならないほど窮状なのか。作品は小品が多く、ペインティングナイフでコテコテ塗ってるところなんか二束三文で叩き売りされる油絵みたいだ。驚いたのは、いきなりベルナール・ビュッフェの絵に出くわしたこと。彼もクールベにオマージュを捧げていたのだ。
[4月24日(日) 村田真]
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