展覧会レビュー 05年8月

村田真／原久子

6/25



	寄神くり個展 ―おばけ― 6/14～26　アートスペース虹［京都］


	アムステルダムから帰国した寄神。シンプルにみえて細部をよくつくりこんでいる。ベイズリー柄をプリントした四畳半くらいの巨大バンダナの上には、同じ柄のバンダナで折り紙のように折った物体とシャンデリアのようでシャンデリアではないオブジェが並んでいる。「おばけ」というタイトルは、得体の知れない不可思議なものという意味を含んでいるのだろう。世の中にありそうで無いもの、だから「おばけ」なのか。［6月25日（土）　原久子］

「水辺の人」田中奈津子個展
6/24～7/3　ギャラリーANTENA［京都］

京都五条にある増田屋ビルには、小さなギャラリーや古書店、雑貨店があって、ほっとするような場所。狭いながらも、大きな窓から通りが見下ろせ、蒸し暑い京都の町中にちょっと水辺の空気を運んでくれるようなペインティングが展示されていた。ドローイングを入れたファイルなどを観ながらまったりした時間が漂っているのを感じた。
［6月25日（土）　原久子］



	吉田周平展 6/25　ギャラリーそわか［京都］


	吉田周平の身近なものが、電気製品から紙切れに至るまで100個紹介されるビデオ。その映像が映っている小型モニターも100個のうちのひとつだが、カメラの前まで持ってきては番号を言って登場するのも本人。100のモノは彼にとってそれぞれどこかで関連があるのかもしれないし、そんなこととは無関係に順番も含めてランダムに登場させたものかもしれない。広い画廊のなかに、ぽつんぽつんと番号をふって置いている。どこからどう説明していいやら、まだ整理がつかないが、とにかく素晴らしい（ハナマル）。［6月25日（土）　原久子］



	『イザナミ』マスジョ 6/20～7/3　neutron［京都］


	関西の若手をすごい勢いでガンガン紹介している今もっとも京都で元気のいいギャラリーの代表格となったニュートロン。新しい場所に移転してからはじめてお邪魔した。移転前の地下だったときとは違った趣のスペースは明るくて抜けた感じがいい。そこで久しぶりに観たマスジョのペインティングは、私たちそれぞれのなかにある読解不可能な感情を絵画にしたもの。不可視なものをしっかり見えるものにしてくれていて、壊れやすいものと強いものが一体となっていて、以前にも増して作品がよくなっていた。［6月25日（土）　原久子］

Index

6/23-6/25

art in transit

田村仁美、薮内美佐子展「マージナル・スポット」

6/25

6/26-7/6

path――インタレーティブ・コンサート「内橋和久＋UA」

秋吉台国際芸術村レジデンス事業trans 2005～2006

乾久子ドイツ展報告

Visions on the move vol.2

7/7

7/7-7/8

Visions on the move vol.2

7/9

常設展　ボランティアガイド

森村泰昌展「フェルメールの部屋」
～大きな物語は、小さな部屋の片隅に現れる～

徐貞姫展

遠藤秀平「Paramodern/もうひとつのモダニズムとして、建築の可能性」

7/10-7/19

Contemporary Fashion 展

第10回ニパフアジア・パフォーマンス・アート連続展
05街頭パフォーマンス

五百城文哉展

中国★美の十字路展

Follow Me!――新しい世紀の中国現代美術

7/21-7/24

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